2025.12.24
保育園の【2月製作】対象年齢の目安つきアイデア
寒さが続く2月は、節分や冬ならではのモチーフを使った製作が楽しめる季節です。年中行事への興味を深めたり、雪の世界へと想像を広げたりするきっかけとして、子どもたちが自分なりの表現を楽しめるように丁寧に関わっていきたいですね。室内で過ごす時間が増えるこの時期だからこそ、夢中になれる製作を取り入れ、季節を感じられるあたたかな時間を届けていきましょう。
2月の製作アイデア
節分の鬼や太鼓をモチーフにしたものから、雪や冬ならではの素材を使った作品まで、2月の行事と季節感を楽しめる製作をご紹介します。紙をちぎったり、絵の具を使ったり、発達に応じた工程を取り入れることで、子どもたちが達成感を味わいながら取り組める活動にしていきましょう。
子どもと作る製作アイデア[鬼のミニぼうし]

紙コップで作る、鬼をモチーフにしたミニ帽子です。紙コップに模様を付ける工程を楽しみながら、オリジナルの鬼の帽子を作りましょう。頭の上にちょこんと乗せれば、なんだか楽しい気分に!鬼のお面を怖がる子どもも、節分を楽しめる製作です。
対象年齢
3~5歳
用意するもの
紙コップ、色画用紙(黄、黒、赤、白)、色鉛筆・カラーペンなど、はさみ、セロハンテープ、木工用接着剤、穴あけパンチ、丸ゴム(黒)
作り方
- 紙コップに好きな模様をつける
- [ツノを作る]円すいを作るように色画用紙を丸めて、セロハンテープで止める。とがっていない方に、はさみで切り込みを入れて広げる。
- 色画用紙で、目、鼻、口、キバを作る。
- 木工用接着剤を使って、紙コップにツノと顔のパーツを貼り付ける。
- 紙コップの飲み口側の左右に、穴あけパンチで穴をあけ、丸ゴムを通す。





年齢ごとの関わり方・配慮
- 低年齢児の場合には、ツノ・顔のパーツなどは事前に保育士が用意し、お絵描きと貼る工程を中心に行うと無理なく取り組めます。絵を描くの代わりに、タンポでぽんぽんスタンプをしても楽しめます。
- 4~5歳児は、鬼の顔を描いてみたり、模様を重ねたりして、自分だけの鬼の模様を表現しても良いでしょう。色の重なりや配置のバランスを見ながら作ることで、創造力が広がります。
- 顔のパーツの大きさや貼る位置などを自由に決めることで、「こわい鬼」「やさしい鬼」など、子どもたちの個性が表れる楽しい活動になります。
- 園で行う節分の豆まき行事の際などにみんなでかぶると、より季節の行事を楽しむことができます。
子どもと作る製作アイデア[おにのでんでん太鼓]
節分の鬼をモチーフに、チーズの丸い箱で作った「でんでん太鼓」です。箱の両側に糸で付けた鈴やボタンが、振るたびに「トントン」「コロコロ」と音を立てて鳴る、楽しい製作です。
対象年齢
3~5歳
用意するもの
チーズの箱、色画用紙(赤、青、黄)、毛糸(ピンク、水色など)、鈴・どんぐり・ボタンなど(2個)、たこ糸、セロハンテープ、はさみ、鉛筆、割りばし、木工用接着剤、クレヨン
作り方
- [鬼の顔を作る]赤と青の色画用紙にチーズの箱を置き、箱の形に沿って鉛筆で丸を描く。線に沿って、はさみで切り抜く。
- 黄色の画用紙を鬼のツノの形に切り抜いて、黒のクレヨンで横に線を描く。1の画用紙に、ツノと髪の毛に見立てた毛糸を木工用接着剤で貼り付ける。
- クレヨンなどで、自由に鬼の顔を描く。
- [太鼓を作る]チーズの箱のフタ・本体両方に、割りばしが入るようにはさみで切り込みを入れる。本体の切り込みに割りばしを差し込んで、セロハンテープで止める。
- たこ糸を切り、ボタンや鈴などを結んだものを2本作る。
- チーズの箱の左右に、セロハンテープでたこ糸を貼り付ける。
- チーズのフタを閉めて、開かないように左右をセロハンテープで止める。
- チーズの箱に、3の鬼の顔を木工用接着剤で貼ってできあがり。



年齢ごとの関わり方・配慮
- 低年齢児は、鬼の顔を描いたり、ツノや毛糸を貼ったりする工程を中心に楽しむことができます。たこ糸にボタンなどを結ぶ作業は保育士が行い、誤飲には十分注意しましょう。
- 4~5歳児は、糸の長さ調整や鈴・ボタン結びなど、集中して指先を使う工程にも挑戦できます。苦戦している様子のときは、「どこが難しいかな?」と聞きながら進め、主体的に取り組めるようにしましょう。
- 鬼の顔を描く前に「どんな鬼さんにしたい?」と問いかけて、イメージをふくらませるサポートを行います。自分の中の「やっつけたい気持ち」や「なりたい自分」を考える時間を作ることで、「泣き虫鬼」「怒りんぼ鬼」など感情を表す表情の描き分けにつながり、子どもが自分を見つめなおすきっかけにもなります。
- 太鼓の表と裏を好きな動物にしたり、成長で変化をするものに変えたりしてアレンジするなど、興味や季節に合わせた展開も可能です。
- 節分の豆まき行事で鬼退治のアイテムとして使ったり、友達同士で音比べをしたりする活動につなげると、より製作への満足感が高まります。
(例)「いもむし→ちょうちょ」「たまご→ひよこ」「つぼみの花→開いた花」など
子どもと作る製作アイデア[手作りストロー鉄砲で鬼退治!]

ストローで作った豆鉄砲からティッシュの玉を飛ばし、鬼の口をめがけて「鬼はそと!」。節分にぴったりの、遊べる製作です。
手先を使って作る楽しさと、狙って当てる遊びの達成感を両方味わうことができます。狙いを定める集中力や、力加減を調整する感覚も育まれます。
対象年齢
4~5歳
用意するもの
段ボール(ティッシュなどの紙箱でも可)、色画用紙(赤、黒、白、黄)、クレヨン(黒)、ストロー(太いもの、細いもの各1本)、ティッシュ、輪ゴム、はさみ、カッター、鉛筆、のり、セロハンテープ
作り方
- [鬼の的(まと)を作る]段ボールにのりで赤の色画用紙を貼り付け、鬼の口の形になるように鉛筆で線を描き、カッターで切り抜く。
- 色画用紙でツノ、顔のパーツ(眉毛、目、キバ)を作る。ツノは黄色の画用紙をはさみで切り抜き、黒のクレヨンで線を描く。
- 1に2をのりで貼り付ける。
- [ストロー鉄砲を作る]太いストローと細いストローを、それぞれ半分の長さにはさみで切る。
- 細いストローの端に、はさみで「V(ブイ)の字」に切り込みを入れる。
- 太いストローに輪ゴムをセロハンテープで貼り付け、細いストローの切り込みを入れていない方を、太いストローの中に入れる。
- 輪ゴムを細いストローの切り込みにひっかけて、セロハンテープで止める。
- [鉄砲の玉を作る]ティッシュを裂いて、太いストローに入る大きさに丸め、セロハンテープで止める。
- 太いストローに玉をつめて細いストローを引き、鬼の口の中に入るように狙って飛ばして遊ぶ。







年齢ごとの関わり方・配慮
- 段ボールにカッターで穴を切り抜く作業は、保育士が行いましょう。
- お菓子の箱やティッシュの箱を鬼の的にすることもできます。
- ストローの切り込みや輪ゴムの取り付けなど、細かな力や手先の調整が難しい工程は、「はさみの先っぽを使うよ」「先にテープを短く切っておこう」などと保育士が声をかけ、道具や材料をうまく使えるようにサポートしながら進めましょう。
- 低年齢児の場合は、的の飾りつけや顔のパーツ貼りを中心に行うと無理なく取り組めます。鬼の口を大きくして的を作り、キッチンペーパーなどを丸めて作ったボールを投げ入れる遊び方も楽しめます。
- 鬼の口の大きさや置く距離を変えて、的の難易度を設定したり、「玉が入ったら〇点」というゲームに発展させたりすることもできます。
- 遊ぶ際には、人に向けて打たないことを最初に丁寧に伝え、安全に楽しめるように配慮しましょう。
子どもと作る製作アイデア[雪うさぎのふわふわリース]

ふわふわの綿と紙皿で作るリースです。冬ならではの素材感と、仲良く寄り添うかわいらしい雪うさぎの姿から、季節感とともにほっこりするようなあたたかみも感じられます。
指で絵の具をポンポンと色づけする工程も楽しく、子どもたちの自由な表現が広がります。色の組み合わせやうさぎの表情を変えたり、キラキラシールを加えたりしてアレンジも自由自在。冬の製作活動や季節の装飾におすすめの、やさしい雰囲気のリースです。
対象年齢
2~5歳
用意するもの
紙皿、絵の具(青、紫など)、色画用紙(白、緑)、ペン(赤)、綿、毛糸、木工用接着剤、セロハンテープ、のり、カッター、はさみ
作り方
- 紙皿の中央を、リースの形になるようにカッターで切り抜く。
- 色画用紙(白、緑)をはさみで切り、雪うさぎのパーツを作る。パーツをのりで貼り合わせ、赤いペンで目を描き、雪うさぎのモチーフを2つ作る。
- 紙皿に貼り付ける大きさに綿を丸める。木工用接着剤を紙皿に塗り、綿を貼り付ける。
- 水で溶いた絵の具を、指でポンポンと綿につけていく。
- 2つの雪うさぎのモチーフをのりで並べて貼り、裏にセロハンテープで毛糸を付ける。
- 壁に掛けられるよう、毛糸の上部の輪っかから少し下の部分を、リースの裏側にセロハンテープで貼り付けてできあがり。



年齢ごとの関わり方・配慮
- 紙皿にカッターで穴を切り抜く作業は、保育士が行います。保育士が切り込みだけを入れておき、子どもが丸くはさみで切り抜くやり方でも良いでしょう。
- 綿を貼る工程では、ふわふわした手ざわりを楽しめるように「やわらかいね」「そっと置こうね」と声をかけ、感触遊びとしても味わえるようにしましょう。
- 複数の色を使って配色を考えたり、絵の具の色を混ぜたりして、自由な表現を広げられるよう、サポートします。指でなく、スポンジを使って絵の具の色づけを楽しむこともできます。
- 雪うさぎのモチーフは耳や目の位置で雰囲気が変わるため、貼る前に一度仮置きするなどをして「どんな雪うさぎにしようかな?」とイメージをふくらませる時間を作ると、考えて作ったという満足感と作品への愛着が生まれます。
- 綿の上に星や雪の結晶のシールやスパンコールを貼り付けると、キラキラ感のある華やかなリースになります。
- 雪うさぎのモチーフを季節の花に変えたり、春色・夏色・秋色など絵の具の色味を工夫したりすることで、四季折々に製作が楽しめます。
子どもと作る製作アイデア[スイスイ雪だるま]

紐とストローを使った、動く雪だるまのおもちゃです。両手で持ち、雪だるまを左右に行ったり来たりさせて遊びます。
雪だるま以外にも、車や鳥など、モチーフを変えて作るアレンジも楽しめます。
対象年齢
2~5歳
用意するもの
紐、太いストロー、画用紙や厚紙などの紙、色ペン等
作り方はこちら(No.959 スイスイ雪だるま)
まとめ
2月は、節分をはじめとした季節の行事に親しみながら、寒い時期でもわくわく楽しく過ごせる製作活動がおすすめです。子どもたちが身近に感じやすいテーマの製作を通して、表現する楽しさや「できた!」という喜びを育んでいきましょう。完成した作品を飾ったり遊びに発展させたりすることで、日々の生活の中でも季節の移り変わりを味わえます。製作のプロセスとその後の展開の両方を大切にしながら、子どもたちの世界が広がる時間を作っていってください。












