2025.10.06
保育園だより11月号|おたより文例集
おたよりを書くたびに、「どのエピソードを載せればいいか」「どんなフレーズが伝わるか」と迷うことはありませんか。季節の行事や園での様子を限られたスペースにまとめるのは、思いのほか難しい作業です。この記事では、11月に園からご家庭へお届けする「おたより」にぴったりの内容や文例をご紹介します。
11月ってどんな月?
11月は、次第に秋も深まり、朝夕の冷え込みが感じられる季節です。木々の葉が色づき、戸外遊びでは、子どもたちが落ち葉を集めたり、風の冷たさを肌で感じたりと、五感を使って季節を楽しむ姿が見られます。体調を崩しやすい時期でもあるため、生活リズムや体調管理への配慮も大切になります。
12月から1月にかけては何かと慌ただしくなりがちなため、11月は比較的子どもたちが落ち着いた生活のなかで、やりたいことにじっくり取り組んだり、新しい挑戦をしたりするのをサポートする絶好の時期です。
暦の上では「文化の日」や「勤労感謝の日」があり、表現の楽しさや感謝の気持ちをテーマにした活動に取り組むきっかけにもなります。また、年齢や地域にもよりますが、「七五三」を迎える子どもたちやそのご家庭にとっては、一つの大きな節目となる季節です。
11月のおたよりづくりのポイント
季節や気候の変化によって、園から保護者に伝えたいことは異なります。また、保育士の目線で園からの連絡事項や最近の子どもたちの様子を伝えることは、おたよりの大切な要素です。
11月に保護者に伝えておきたいこと
- 寒暖差への対応と体調変化への注意
- 健康診断・歯科検診などの案内(当日の流れや声かけのアドバイス)
- 製作活動や「勤労感謝の日」にちなんだ活動紹介
- 年末に向けた行事の見通し
最近の園の様子
園庭や施設内の変化、先生たちの近況などについてお知らせしましょう。
- 落ち葉や木の実を使った製作活動に子どもたちは夢中になっています。
- 寒暖差があるため、登降園時の衣服調整の声かけを大切にしています。
子どもたちの様子
最近の園における子どもたちの様子、成長が見えるエピソードなどを月齢別に紹介します。
乳児(0~2歳児)
- 外遊びでは、落ち葉を踏んで音を楽しむなど、秋の自然に親しんでいます。
- 食欲が増している子も多く、食事の時間がより楽しみになっています。
幼児(3~5歳児)
- お友達との関わりに深まりが出て、思いやりのある行動が増えてきました。
- 3歳児や5歳児クラスでは、七五三を迎えた子どもたちが、写真を撮ったことや、お参りをしてきたことをうれしそうに報告してくれます。過去に七五三を経験した子どもたちも、「自分のときは〇〇した!」などと会話に加わり、成長を祝う大切な行事をそれぞれが楽しんだ様子がうかがえます。
11月のおたより 書き出し・結び<文例>
季節を取り入れたおたよりの例文を紹介します。
書き出し
「秋も深まり、園庭の木々も色づき始めました。」
「朝晩の冷え込みに季節の移ろいを感じながら、園ではゆったりとした時間が流れています。」
「自然のなかで、子どもたちが五感を使って遊ぶ姿が見られます。」
結び
「気温の変化が大きい時期ですので、引き続き体調管理にご協力ください。」
「寒さが増すなかでも、日々の活動を通して温かな時間を重ねていけるよう努めてまいります。」
「何かと慌ただしくなる12月に向けて、ご家庭との連携をより大切にしてまいります。」
11月の行事紹介
暦に関する文例
11月15日 七五三
「七五三」は、子どもの健やかな成長をお祝いする日本の伝統行事です。古くからの、3歳の男女が髪を伸ばし始める「髪置き」、5歳の男の子が袴を着る「袴着」、7歳の女の子が帯を結ぶ「帯解き」といった儀式に由来していると言われています。現在では11月15日前後に神社へお参りし、無事に成長できたことへの感謝と、これからの健康を祈ります。(対象となる年齢やお参りの時期は、地域や家庭によって異なる場合もあります)
園でも行事を通して、日本の伝統文化に親しみ、子どもたちの成長を一緒に喜ぶ機会にしています。
11月23日 勤労感謝の日
11月23日は「勤労感謝の日」。「勤労を尊び、生産を祝い、国民がお互いに感謝し合う」ことを目的とした日で、その年の収穫に感謝し、翌年の五穀豊穣を祈る「新嘗祭(にいなめさい)」に由来しています。園でも子どもたちと一緒に、ご家庭の保護者の方々へはもちろん、園の調理師さんや栄養士さん、園バスの運転手さんなど、身近な「働く人」への感謝の気持ちを考え、伝える取り組みを行います。
園の行事に関する文例
おいもほり
秋の味覚を代表する「さつまいも」に親しむ体験として、園では毎年「おいもほり」を行っています。土に触れる心地良さや、大きなおいもが出てきたときの驚きと喜びは、子どもたちにとって貴重な体験です。当日は安全に楽しめるよう、園でも事前に畑の確認を行い、必要なサポート体制を整えます。持ち物や詳しい予定はまたあらためてお手紙でお知らせします。
運動会
子どもたちの頑張りや成長を感じられる大切な行事です。現在、かけっこや表現あそびなどの練習に楽しく取り組んでいます。本番では一人ひとりの輝く姿を、保護者の皆さまと一緒に見守れたらと思います。
遠足
遠足は、園を離れて友だちや先生と一緒に園外に出かけていく特別な行事です。自然の中で遊んだり、お弁当を食べたりしながら、集団行動や公共の場でのマナーを学ぶ大切な機会となります。詳細につきましては、別途お知らせいたしますのでご確認ください。
子どもたちは今からとても楽しみにしており、期待に胸をふくらませている様子が見受けられます。前日は早めに就寝し、十分な睡眠をとっていただけるようご家庭でもご協力をお願いします。全員が元気に参加できることを楽しみにしています。
発表会
歌や劇、楽器演奏など、それぞれの年齢に合わせた表現に取り組み、その成果を発表します。役になりきったり、お友達と声を合わせたりする中で、協調性や自分を表現する力が育まれています。本番では緊張しながらも一生懸命に頑張る姿を温かく見守っていただき、ご家庭と園とで、子どもたちの成長の喜びを一緒に分かち合える機会となればうれしく思います。
11月のおたよりに添えられるネタ
季節の豆知識などをおたよりの1コーナーにすることで、おたよりが保護者にとっても楽しめる、親しみやすいものになります。
- 落ち葉であそぼう:園でも人気の落ち葉アートや、踏みしめて楽しむ感触遊びの紹介。
- 七五三の豆知識:「冬の到来が早い北海道では、1ヶ月早く祝う」など、地域による祝い方の違いや由来など。
- 秋のさつまいもレシピ:ひとくちスイートポテト・ポタージュなど親子で作れる簡単レシピを紹介。
まとめ
11月は、比較的落ち着いた日々の生活のなかで、個々の製作活動や集団での活動などにも落ち着いて向き合える季節です。子どもたちの関わりや遊びのなかに見える成長の芽を、ていねいにすくいあげておたよりに綴ることで、保護者にも共感や安心が伝わります。子どもたちの心の動きや、季節の体験を通した感性の育ちにも目を向けて、あたたかいおたよりを作りましょう。