2025.11.26
【例文あり】保育実習の挨拶の基本|場面別の伝え方とポイント
保育実習の初日は、園の先生や子どもたち、保護者など、初めて関わる人と挨拶を交わす大切な日です。実習生としてどのように自己紹介をし、どんな言葉で気持ちを表せば良いか迷う人も多いでしょう。
この記事では、保育実習における挨拶の基本と、職員・子ども・保護者それぞれへの話し方のポイントを解説します。自己紹介の組み立て方や緊張を和らげるコツもあわせて解説し、安心して実習初日を迎えられるようサポートします。
保育実習で「挨拶」が大切な理由
保育実習で行う「挨拶」は、自己紹介や実習生としての意気込みを示す大切なコミュニケーションです。実習に臨む姿勢を言葉や態度で示すことが、信頼関係を築く第一歩になります。言葉づかいや表情、姿勢といった印象は、「安心して任せられる学生かどうか」を判断する材料にもなり、実習を円滑に進めることにつながります。
実習初日の基本マナー

挨拶の印象をより良くするためには、言葉だけでなく姿勢や表情などの基本マナーも大切です。初日は緊張するものですが、事前に意識しておくだけで落ち着いて行動できます。
- 表情:口角を軽く上げ、明るく穏やかな表情を心がけましょう。
- 姿勢:立つときも座るときも背筋をまっすぐに伸ばすことを意識します。
- 身だしなみ:清潔感が第一です。服のしわや髪の乱れを整え、名札の位置や靴の汚れも確認しておきましょう。
自己紹介の組み立て方
自己紹介の目的は、初対面の相手に自分を知ってもらうことです。長く話そうとせず、伝える要素を整理しておくと落ち着いて話せます。短くても丁寧に伝えることで、誠実な印象を与えられます。
自己紹介に必要な要素
自己紹介では、以下の3項目を伝えます。
- 名前
- 学校名(所属)
- 実習期間
これらに加え、最後に意気込みをひと言添えるだけで、印象がぐっと良くなります。実習の目的や姿勢を、背伸びせず自然に表現するのがポイントです。
「子どもたちの姿から多くを学びたいと思っています。」
「明るく元気に関わっていきたいです。」
「先生方の保育を見て学ばせていただきたいです。」
NG例と注意点

話の内容だけでなく、「伝え方」で印象が変わります。以下のような話し方や表現は避けましょう。
- 話が長すぎる
話しの内容が多いと、相手に伝わりにくくなります。 - 早口になる
緊張すると早口になりがちですが、ゆっくり・はっきりを意識しましょう。明るい声で話すだけでも印象が変わります。 - 意気込みが強すぎる
「絶対に子どもたちを笑顔にします!」など、自信を前面に出す言葉はやや重く感じられる場合があります。「学ばせていただきたい」「丁寧に関わっていきたい」など、謙虚な表現をしましょう。
【場面別】挨拶のポイントと例文

保育実習での挨拶は、相手によって伝える内容が異なります。誰に対しても共通して大切なのは、明るい声と丁寧な言葉づかい、そして相手の目を見て話すことです。そのうえで、立場に合わせて一言添えると印象が伝わりやすくなります。
職員(保育士)への挨拶と例文
初日の朝は、まず職員室で保育士や園長先生に挨拶をします。自分の所属と実習期間を伝え、学ぶ姿勢を明確にします。
「おはようございます。〇〇大学〇年の△△と申します。今日から△日間、保育実習でお世話になります。子ども一人ひとりを大切にしながら、先生方のご指導のもとしっかり学んでまいります。どうぞよろしくお願いいたします。」
子どもへの挨拶と例文
園児には笑顔で、わかりやすい言葉で伝えることが大切です。好きな遊びや食べ物など親しみやすい話題を加え、子どもたちと一緒に過ごすことを楽しむ姿勢を伝えましょう。
「〇〇組さん、おはようございます!△△先生って呼んでくださいね。今日から〇日間、みんなと一緒に過ごします。先生はまだこの園のことをよく知らないので、いろいろ教えてね。お絵描きが大好きです。一緒にたくさん遊ぼうね。よろしくお願いします。」
保護者への挨拶
登降園時に顔を合わせた際は、簡潔で丁寧な挨拶を心がけましょう。長く話すよりも、礼儀正しさと明るさを意識します。
「おはようございます。実習生の△△と申します。本日から〇日間お世話になります。どうぞよろしくお願いいたします。」
緊張してもうまく話せるコツ
初めての保育実習では、誰でも緊張するのが当然のことです。大切なのは「緊張をなくす」ことではなく、「緊張していても気持ちが届く挨拶を心がけること」です。少しの準備と意識で、落ち着いて話せるようになります。自分の言葉で丁寧に伝えることを意識しましょう。
事前に練習しておく
自己紹介の文を一度声に出して練習しておくと、自信を持って話せます。鏡の前で表情を確認したり、録音して声のトーンを聞いたりするのも効果的です。子ども向けの挨拶には、自分が好きなもののイラストや手作りのカードなどを準備しておくのも良いでしょう。
姿勢と目線を意識する
背筋を伸ばし、相手の目を見てゆっくり話すだけで印象が大きく変わります。焦らず一文ずつ区切って話すと、自然なテンポになります。
完璧を目指さない
言葉に詰まっても、笑顔で「少し緊張していますが、がんばります」と素直に伝えることで、相手に誠実さが伝わります。実習先の保育士も、学生が緊張していることを理解しています。
保育実習の挨拶について、よくある質問

初めての実習では、事前に準備していても、いざ当日になると迷う場面が出てきます。戸惑いやすいポイントを事前におさえて、落ち着いて初日を迎えましょう。
Q. 園に到着したら、最初に誰へ挨拶すればいいですか?
A. まずは職員室で担当保育士や園長先生に挨拶をします。受付の方や出迎えてくれた先生がいれば、「おはようございます。実習でお世話になります、〇〇大学の△△です」と丁寧に伝えましょう。
Q. 子どもへの挨拶で、緊張して名前を言い忘れてしまいました。どうすればいいですか?
A. あとからでも大丈夫です。遊びや活動の中で「そういえば、まだ名前を言っていなかったね。〇〇先生だよ」と自然に伝えましょう。無理に挨拶を最初から言い直すより、場面の中で関係を深めていくことが大切です。
Q. 保護者と何を話していいのか迷います。
A. 実習生の立場では、個人的な会話や子どもの家庭のことには触れないようにしましょう。登降園時は「おはようございます」「今日もよろしくお願いいたします」など、挨拶と簡単なやりとりにとどめます。質問や相談を受けた場合は、必ず担当保育士に報告をしましょう。
Q. 声の大きさや話し方で注意されることがあります。どんな点を意識すればいいですか?
A. 園によって雰囲気が違うため、まずは周囲の先生の声のトーンや話す速さを観察しましょう。静かな園では柔らかく、にぎやかなクラスでは明るくはっきりと。相手に届く声量を意識することが大切です。
Q. 挨拶のときに失敗してしまったら?
A. 言葉を間違えても、落ち着いて笑顔で言い直せば問題ありません。「緊張してしまいました」と素直に言うことで、かえって誠実な印象を与えます。完璧な言葉よりも、相手に向き合う姿勢が大切です。
まとめ
保育実習の挨拶は、第一印象を決める大切な場面です。自己紹介を通して、どんな姿勢で学びに臨むかを丁寧に伝えることで、園の先生方や子どもたちとの関係が築かれていきます。
うまく話そうと意識しすぎるよりも、明るい声と笑顔で、相手の目を見て話すことが何より大切です。短い言葉でも誠実さや前向きな気持ちはしっかり伝わります。緊張していても、自分の言葉で丁寧に話すことを意識すれば大丈夫。今回紹介したポイントや例文を参考に、安心して実習初日を迎えましょう。
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