2026.05.28
【保育園の7月遊び】ねらいが立てやすい!季節を楽しむ活動アイデア集
日差しが強まり、夏らしさが日ごとに増してくる7月。晴れ渡った空に気持ちが弾み、子どもたちの遊びもよりダイナミックになっていく時期です。暑さには十分気をつけながら、水遊びや友達と協力して楽しむ遊びなどを積極的に取り入れましょう。この季節の遊びを通して味わう開放感や達成感は、子どもたちの心身の成長に大きくつながります。この記事では、7月におすすめの遊びアイデアとともに、活動の“ねらい”を立てるヒントをご紹介します。
7月遊び「ねらい」の立て方のヒント

本格的な夏を迎える7月は、屋外で自然に触れながら遊びを楽しめる季節です。一方で、暑さによる疲れや体調の変化にも配慮しながら、無理のない活動を取り入れていくことが大切になります。園庭で元気いっぱい体を動かし、水の冷たさや日陰の心地よさを感じるひとときは、夏ならではの体験です。
乳児(0~2歳児)には、初めての水遊びに不安を感じる子もいるため、無理に参加を促さず、一人ひとりの様子を見ながら少しずつ慣れていくことが大切です。水に触れる、手をぬらす、水が流れる様子を見るなど、小さな経験を積み重ねながら、水の冷たさや気持ちよさ、感触に親しめるようにしていきましょう。
幼児(3~5歳児)には、水運びやボール遊びなど、ルールのある遊びを通して、「自分でできた!」という達成感や、「友達と協力して成功できた!」という喜びを味わえるようにしていきます。個人で挑戦する楽しさと、チームで工夫しながら取り組む楽しさの両方を経験できるよう、遊び方を工夫していきましょう。
7月のおすすめ遊びアイデア
7月におすすめの遊びを、対象年齢の目安や成長に沿った遊び方、「遊びのねらい」などとともにご紹介します。
お水運びゲーム

水を使って楽しむ、夏にぴったりの外遊びです。スタート地点に用意した水を、小さな容器ですくってゴールのバケツまで運び、いっぱいにしていきます。水がこぼれないように慎重に運んだり、素早く走ったりと、子どもたちなりに工夫しながら取り組めるのが魅力です。
暑い時期でも気持ちよく体を動かすことができ、水の冷たさや感触を楽しみながら遊べます。個人戦だけでなく、チームで協力するリレー形式にすることで、友達と力を合わせる楽しさも味わえます。
対象年齢
3~5歳児
基本のルール
・スタート地点に水を入れたバケツを用意し、ゴール地点には空の容器を置く
・子どもたちは小さな容器(コップやカップなど)で水をすくう
・「よーい、どん!」の合図で、水をこぼさないようにゴールまで運ぶ
・ゴールのバケツに水を移して容器をからっぽにしたら、再びスタート地点へ戻り、水をすくう
・最初にゴールのバケツをいっぱいにできた子が勝ち
・チーム戦にする場合は、順番に運ぶリレー形式で行う
※運ぶことに意識が集中しがちなため、つまずきそうなところがないかを確認し、遊ぶ場所の安全を確保しておく
遊び方のバリエーション
1.穴あきカップでハラハラお水運び(3~5歳児向け)
底に小さな穴をあけたカップや紙コップなどを使って行うアレンジです。ゆっくり運んでいると水がどんどん漏れてしまうため、「穴を指で押さえながら運ぶ」「急いで走る」など、子どもたちなりに工夫する姿が見られます。「どうしたらたくさん水を運べるかな?」と考えながら遊ぶことで、試行錯誤する楽しさや、自分で作戦を立てるおもしろさが味わえます。穴の数や大きさを変えることで、難易度の調整も可能です。
2.ドキドキ!お盆でお水運びチャレンジ(4~5歳児向け)
水を入れた容器を複数用意し、お盆や画板、段ボールなどの上に乗せて運ぶ遊び方です。
「全部の水を先に運び切った人(またはチーム)が勝ち」というルールにすると、よりスピード感のある遊び方が楽しめます。お盆を水平に保ちながら進む必要があるため、慎重な動きやバランス感覚が求められます。ゴールしたあとに運んだ水をバケツなどに集め、その量を比べて「速く、たくさん運べた方の勝ち」というルールにしても盛り上がります。
途中に保育士が向かい合わせでトンネルを作ったり、ジグザグのコースを作ったりすると、さらに難易度がアップ。「速さをとるか?正確さをとるか?」と考えながら挑戦することで、体のコントロール力や集中力も育まれます。
この遊びのねらい
水をこぼさないように運ぶ経験を通して、手や腕の使い方、力加減、体のバランス感覚を育てる遊びです。また、どう運べば効率がよいかを考えながら取り組むことで、工夫する力や試行錯誤する力も養われます。チームで取り組む場合は、順番を守ったり、友達を応援したりする中で、集団で遊ぶ楽しさや協力する気持ちも育まれます。水の感触を楽しみながら、暑い季節ならではの開放感を味わえます。
ペアでボールキャッチ

2人で息を合わせながら楽しむ、シンプルなボール遊びです。1人がボールを投げ、もう1人はカゴを使ってキャッチします。ボールをよく見て動いたり、「いくよ!」「ナイス!」と声をかけ合ったりしながら、自然と友達とのやりとりも広がります。
キャッチするカゴやボールの大きさを変えたり、2人の間の距離を調整したりすることで、年齢や発達に応じて無理なく楽しめます。
目と体を連動させて動かす力や、タイミングを合わせる感覚を育てながら、「2人で協力してボールをキャッチできた」という喜びを味わえます
対象年齢
3~5歳児
基本のルール
・2人1組になって向かい合う
・1人はボールを持ち、もう1人はカゴ(段ボールなどでも可)を持つ
・ボールを持っている子は、相手のカゴに向かって山なりにやさしく投げる
・カゴを持っている子は、飛んできたボールをよく見てキャッチする
・投げる役と受ける役を交代しながら繰り返し楽しむ
・連続で何回キャッチできるかに挑戦してもOK
※遊ぶ前に、「投げる側はやさしく、ゆっくり」投げる」ということを伝える
※周囲の友達とぶつからないよう、ペア同士の間隔を十分にあけて行う
※やわらかいボールを使用する
遊び方のバリエーション
1.タイミングを合わせよう!バウンド・キャッチ(3~5歳児向け)
ボールを直接相手に投げるのではなく、一度地面にバウンドさせてからキャッチするアレンジです。バウンドの強さや角度によってボールの動きが変わるため、「どこに跳ねるかな?」と予想しながら動く楽しさがあります。
投げる側は相手が取りやすい場所を考え、受ける側はボールの動きを最後までよく見て動く必要があるため、集中力やタイミングを合わせる力がより育まれます。慣れてきたら距離を広げたり、バウンド回数を増やしたりしても楽しめます。
2.目指せ完全制覇!ミニミニ・ターゲット(4~5歳児向け)
ボールをキャッチする道具の大きさを段階的に用意し、キャッチが成功したら、道具を少しずつ小さくしていくチャレンジ遊びです。最初は大きな段ボールやカゴを使い、成功するごとにザルや小さな箱、紙コップなどへ変えていきます。
道具が小さくなるほど、投げる側には狙った場所へ投げる正確さが、受ける側にはボールをしっかり見て位置を合わせる集中力が必要になります。「次はもっと小さいので挑戦してみよう!」と、ゲーム感覚で繰り返し楽しめるのも魅力です。
この遊びのねらい
ボールを投げたり受け取ったりする動きを通して、目で見たものに合わせて体を動かす力や、距離感・タイミングをつかむ感覚を育てる遊びです。失敗しても、「次は成功するかな?」と繰り返し挑戦することで、集中力や、あきらめずに取り組む気持ちも育まれます。さらに、相手が取りやすいように投げ方を工夫したり、声をかけ合ったりする中で、友達と気持ちを合わせる経験にもつながります。
手押しずもう

向かい合って手のひらを合わせ、押したり踏ん張ったりしながらバランスを競う、シンプルで盛り上がる対戦遊びです。相手を強く押すだけではなく、体の重心を保ったり、タイミングよく力を入れたりすることが大切で、自然と全身を使って遊ぶことができます。
ルールがわかりやすく、少ないスペースでも楽しめるため、ちょっとした時間にも取り入れやすい遊びです。勝ち負けだけでなく、「どうやったらバランスを崩さないで立っていられるかな?」と考えながら遊ぶおもしろさも味わえます。
対象年齢
4~5歳児
基本のルール
・2人1組で向かい合い、手のひらを相手に向けて立つ
・「はっけよい、のこった!」などの合図で押し合いをスタートする
・相手の手のひらだけを押し、体を押してはいけない
・押すだけでなく、引いたりもしながら、相手のバランスを崩させる
・足が動いてしまった方の負け
※チーム戦で勝ち抜け方式にしても楽しめる
※地面に枠を描き、「ここから足が出たら負け」というルールにしてもOK
遊び方のバリエーション
1.押しずもう対抗戦(3~5歳児向け)
チームごとに順番を決め、それぞれ異なるルールの押しずもうで対戦する遊び方です。
1番手はお尻同士で押し合う「尻ずもう」、2番手は片足立ちで行う「ケンケン手押しずもう」、3番手は座った姿勢で行う「座り手押しずもう」など、対戦ごとに遊び方を変えていきます。さまざまな対戦方法に挑戦することで、必要な体の使い方が体感できます。チームで友達を応援したり、作戦を考えたりすることで、一体感も生まれます。
2.音楽でストップ!ケンケン手押しずもう(4~5歳児向け)
片足立ちで押し合う「ケンケン手押しずもう」に、音楽遊びを組み合わせたアレンジです。音楽が流れている間は押し合いを続けますが、音楽が止まった瞬間には、その場でピタッと動きを止めなければなりません。止まっている間に体が動いたり、上げている足が床についてしまったりすると負けになります。押し合う動きだけでなく、「音を聞いて反応する」「不安定な姿勢で止まる」といった要素が加わることで、集中力やバランス感覚をより楽しく育てることができます。
この遊びのねらい
相手と押し合う中で、踏ん張る力や体のバランス感覚、姿勢を保つ力を育てる遊びです。相手の動きの間合いをはかりながら、自分が力を入れるタイミングを考えることで、判断力や体の使い方への意識が高まります。さまざまな姿勢や遊び方に挑戦することで、全身を使う楽しさを味わえる活動です。
また、友達と向き合い、体を使って遊ぶことで、「強く押しすぎない」「ルールを守る」といった相手を意識した関わりも自然と身につきます。
パタパタうちわホッケー

トイレットペーパーの芯をホッケーの「パック」に見立てて勝負する室内遊びです。手では触らず、うちわであおいだ風だけで、相手の陣地へ向かってパックを動かします。
強くあおぎすぎるとコントロールが難しくなり、やさしくあおぐと進みにくいため、風の向きや力加減を工夫しながら遊ぶのがポイントです。シンプルなルールながら夢中になって楽しめるため、少人数でもグループでも盛り上がります。
対象年齢
3~5歳児
基本のルール
・2人1組で、少し離れて向かい合い、うちわを持って座る
・2人の中央にビニールテープを貼り、「パック」に見立てたトイレットペーパーの芯を置く
・「スタート!」の合図で、うちわでパックをあおぎ、相手の陣地へ向けて動かす
・「終了!」の合図で、相手の陣地にパックを入れていた子の勝ち
※陣地の両サイドに積み木を並べたり長い棒を置いたりしておくと、パックが遠くに転がりすぎるのを防げる
※複数のパックを使い、チーム戦で行っても楽しめる
※うちわを振り回さないよう、事前に伝えておく
遊び方のバリエーション
1.いろいろパックで楽しもう(3~5歳児向け)
チーム戦を、重さや形の違うパックを使って楽しむアレンジです。例えば、中に紙粘土などでおもりを付けたトイレットペーパーの芯、丸めた新聞紙、空気が抜けたいびつな形のボールなどを用意し、それぞれに点数を設定します。軽いものは風で大きく動きやすく、重いものは狙った方向へ進めやすいなど、それぞれ動き方が異なるため、「どれを狙おうか」「高得点だけを狙う?」などと考える楽しさが生まれます。
パックによって風の当て方を工夫する必要があり、遊びながら力加減や方向を考える感覚も育まれます。
2.ゴールを目指せ!障害物エアホッケー(4~5歳児向け)
コートの中に積み木や紙コップなどの障害物を置き、その間をすり抜けながら反対側のゴールを目指す遊び方です。子どもたちは数人で一斉にスタートし、風を送って自分のパックを進めていきます。最初にゴールへ到着した子の勝ちにしたり、「制限時間内に何回ゴールできるか」を競ったりと、ルールを変えて楽しむこともできます。障害物にぶつからないよう進めるには、風を送る方向や強さを、他の子のパックの動きも見ながら考える必要があり、集中力やコントロール力も高まります。
この遊びのねらい
うちわの風でパックを動かす経験を通して、力加減を調整する感覚や、狙った方向へ動かそうとするコントロール力を育てる遊びです。また、動くパックを目で追いながらタイミングよく風を送ることで、見る力と体の動きを合わせる感覚も養われます。チーム戦では、「一緒に作戦を考える」「役割分担をする」といった、集団遊びの経験にもつながります。「うちわをあおぐ」というシンプルな体の動作を集中して行い、工夫して遊ぶ楽しさを味わえる活動です。
7月の遊びを充実させるヒント

7月の遊びを充実させ、子どもたちの満足感や成長を促す工夫をご紹介します。
暑さに配慮しながら、季節を感じる遊びを楽しむ
7月は気温や日差しが強くなり、外遊びの時間は暑さへの配慮が欠かせません。活動時間を短めに調整したり、日陰を活用したりしながら、無理なく楽しめる環境を整えていきましょう。こまめな水分補給や休息を取り、子どもたちの体調の変化にも丁寧に目を配ることが大切です。
一方で、夏は水を使った遊びを思いきり楽しめる季節でもあります。水の冷たさや感触を全身で味わいながら、子どもたちの好奇心や探究心を広げていきましょう。
ただし、水遊びは開放的な気持ちになりやすく、夢中になるあまり動きが大きくなって、思わぬけがにつながることもあります。遊びの前には安全の約束をわかりやすく確認し、「どうしたら安全に楽しめるかな?」と子どもたち自身が考えられるような声かけを行いながら、安心して遊び込める環境を作っていきましょう。
また、水遊びに抵抗がある子には無理に参加を促さず、「水しぶきがキラキラしているね」「お水が流れていくね」など、興味をもてるような声かけをしながら、少しずつ水に親しめるよう関わっていくことが大切です。
7月の遊びをより豊かにする+αのアイデア
ひと工夫することで、子どもの「楽しかった!」や「またやりたい!」を引き出しましょう。
・水遊びの中で、「どうするともっと遠くまで流れるかな?」「どうしたら水がこぼれにくいかな?」など、子どもたちが試したり工夫したりできる声かけを取り入れ、発見や気づきにつなげていく。
・暑い日の外遊びでは、意識的に日陰で体を休ませたり、こまめに水分をとったりするよう子どもたちに声をかけ、習慣づける。
・チーム戦の遊びでは、「どうしたらもっとうまくできるかな?」と子どもたち同士で作戦を話し合う時間を取り入れ、自分たちで考えて遊びを進める楽しさを味わえるようにする。
まとめ
園生活に慣れた7月は、友達との関わりが深まり、ルールを理解しながら遊びを発展させていける時期です。1人で挑戦する楽しさだけでなく、友達と協力したり、作戦を考えたりしながら遊ぶ中で、子どもたちの遊び方にも少しずつ広がりが見られるようになります。
一方で、子どもたちが夢中になって暑さの中でも遊び続けてしまうことも少なくありません。保育士は熱中症対策や休息、水分補給にこれまで以上に気を配りながら、一人ひとりの様子を丁寧に見守ることが大切です。無理なく安全に楽しめる環境を整えながら、夏ならではの遊びを充実させていきたいですね。












