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2025.09.18

保育実習のお礼状の書き方|基本マナーとすぐ使える例文集

保育実習が終わったら、お世話になった園や先生方へお礼状を書くのは感謝の気持ちを伝えるだけでなく、実習生としての誠意を示し、良い印象を残す大切な機会にもなります。この記事では、お礼状の基本マナーや書き方の流れや誤字脱字を防ぐための注意点、状況別に使える例文を紹介します。

保育実習後にお礼状は必要

保育実習後にはお礼状を出して、感謝の言葉を丁寧に届けましょう。指導していただいた内容や園での経験に触れながら感謝の気持ちを伝えることで、相手に誠意がしっかりと伝わり、好印象を残すことができます。
さらに、実習園と良好な関係を築いておくことは、将来の就職活動においてもプラスに働く可能性があります。形式的に思えるかもしれませんが、実習を真剣に取り組んだ姿勢を示す大切な機会です。

保育実習 お礼状の基本マナーと書き方 ポイント

お礼状には、送るタイミングや宛名の書き方など、保育実習のお礼状を書く際に注意すべきポイントを紹介します。

送るタイミング・送付方法・宛名と敬称

お礼状は、実習が終わってからできるだけ早めに送るのがマナーです。一般的には、実習終了後1週間以内に投函しましょう。
お礼状は、手書きのものを郵便で送るのが基本です。白無地の封筒(長形4号サイズ)に、B5サイズの白い縦罫線のある便箋を三つ折りにして入れます。実習終了後にすぐに送付できるよう、事前に準備しておくと安心です。宛名は縦書きで整えます。
宛名や敬称の書き方にも注意が必要です。園長先生には「園長 ○○○○様」とフルネームで、実習で担当してくださった先生には「○○○○先生」と記載します。「御中」と「様」を併用しないようにし、相手に合わせて正しく使い分けましょう。

お礼状の流れ

お礼状には一定の構成があります。以下の流れに沿って書いてみましょう。

  1. 頭語と時候の挨拶
    お礼状は「拝啓」などの頭語で始めて、「敬具」などの結語で結ぶのが基本です。難しい表現を使う必要はありません。冒頭には季節を感じる挨拶を入れると文章が自然になります。
    【時候の挨拶 例文】

    • 春:拝啓 春のあたたかさを感じる頃となり~
    • 夏:拝啓 暑い日が続いておりますが~
    • 秋:拝啓 朝晩は涼しくなり~
    • 冬:拝啓 寒さの厳しい季節ですが~

    これらの時候の挨拶に加えて、「皆様お変わりなくお過ごしでしょうか。」「先生方にはお元気でお過ごしのことと存じます。」などと続けます。

  2. 実習のお礼
    お礼状の本文では、まず実習の機会をいただいたことへの感謝を伝えます。そのうえで、印象に残った体験や学びに軽く触れると、形式的にならず誠意が伝わります。長く書く必要はありませんが、具体性を少し加えるだけで手紙に温かみが生まれます。お世話になった先生方や園への感謝を、素直な気持ちでまとめましょう。

  3. 今後の抱負や感謝の再確認
    実習で学んだことを将来どのように活かしたいかを一言添えると、前向きな印象になります。例えば「今回の学びを今後の勉強に役立てたい」「保育士を目指して努力を続けたい」といった抱負を簡潔に書くようにしましょう。最後に、改めて感謝の気持ちを伝えてまとめることで、手紙全体に誠意がこもります。お礼の言葉を繰り返してもかまいませんが、冗長にならないように簡潔に書くことが大切です。

  4. 結語
    手紙では、冒頭の頭語と結びの結語が対応している必要があります。頭語が「拝啓」の場合は、「敬具」で結びましょう。

  5. 後付
    最後に日付、自分の署名(学校名・学年・氏名)、宛名を書きます。

保育実習のお礼状に使える例文集

ここでは、実際に使えるお礼状の文例を紹介します。基本形から応用まで、状況に合わせて参考にできる内容をまとめました。自分の体験や気持ちに合わせて調整すると、より自然で誠意のこもったお礼状になります。

基本的なお礼状の例文

もっともシンプルなお礼状の形です。

【例文】
拝啓 春のあたたかさを感じる頃となり、先生方にはお元気でお過ごしのことと存じます。
この度は保育実習の機会をいただき、誠にありがとうございました。先生方のご指導のもと、保育の現場で多くのことを学ぶことができました。園児と触れ合う中で、保育の楽しさと責任の大きさを実感いたしました。今後はこの経験を活かし、さらに勉学に励んでまいります。
末筆ながら、先生方のご健康と園のご発展をお祈り申し上げます。
敬具
令和○年○月○日
○○大学○○学部○年 氏名
○○保育園 園長○○○○様
職員の皆様

印象に残ったエピソードを添える例文

実習中に特に印象深かった出来事を一つ添えると、形式的なお礼状よりも気持ちが伝わりやすくなります。

【例文1】
実習中は、園児と一緒に運動会の準備をさせていただいたことが特に忘れられない経験となりました。子どもたちが一生懸命練習に取り組む姿と、それを優しくサポートする先生方から、多くのことを学ばせていただきました。ご指導いただきました先生方に心より感謝申し上げます。
【例文2】
食事の時間に園児と一緒に過ごした体験は、私にとって大きな学びとなりました。苦手な食べ物にも挑戦する子どもたちと、丁寧に声かけする先生方の姿から、自立へ向かう成長をサポートする大切さを感じることができました。先生方の細やかなご指導に深く感謝いたします。
【例文3】
制作活動の時間に、園児と折り紙や絵を楽しんだことは、貴重な気づきにつながりました。子どもたちが自由に表現する姿を通じて、個性を尊重する保育の大切さを学びました。このような体験の機会をいただき、誠にありがとうございました。

就職を希望している場合の例文

将来その園で働きたいという気持ちがある場合は、直接的に就職希望であると書くのではなく「園の方針や雰囲気に感銘を受けた」ということを添えて伝えると良いでしょう。

【例文1】
この度の実習を通じて、園のあたたかな雰囲気と先生方の丁寧な保育に深く感銘を受けました。将来、保育士として働く際には、このような環境で子どもたちと関わりたいと強く思うようになりました。
【例文2】
園での実習を通じて、先生方のあたたかい声かけやきめ細やかな配慮から多くを学びました。このような環境で働くことができれば、保育士として大きく成長できるのではないかと考えております。
【例文3】
子どもたちが安心して毎日を過ごせる園の雰囲気に触れ、保育の仕事に対する意欲が一層高まりました。今後も勉強を重ね、将来は貴園のようなあたたかな場で子どもたちに関わりたいと考えております。

実習期間が短かった場合の例文

短期間の実習では、日数が限られていても得られた学びや経験に触れることが大切です。滞在中に印象に残った活動や指導を簡潔に取り上げ、感謝の言葉と合わせてまとめるようにしましょう。

【例文1】
短い期間ではありましたが、貴園で実習させていただき、ありがとうございました。読み聞かせをさせていただいた際には、子どもの反応を見ながら声の調子を変える難しさと工夫の大切さを体験できました。限られた時間でしたが、大変貴重な経験となりました。
【例文2】
数日の実習でしたが、子どもたちと関わる貴重な体験をさせていただき、心より感謝申し上げます。制作活動の場面で子どもに折り紙を教える機会をいただき、子どもの発想を尊重しながら援助することの大切さを実感しました。
【例文3】
日数はわずかでしたが、外遊びの際に子どもたちと一緒に遊具で遊び、友達同士のやり取りを間近で体験しました。その中で、衝突した子どもへの声かけや安全への配慮について先生方の助言を受け、大変有意義な学びとなりました。

保育実習のお礼状に関するよくある質問

ここでは、お礼状を書くときに学生が迷いやすい点をまとめました。基本的なマナーや形式を理解しておきましょう。

Q:お礼状は必ず手書きでなければいけない?
A:基本は手書きのお礼状が望ましいですが、やむを得ない事情がある場合には、パソコンで作成した文書やメールでお礼の気持ちを伝えましょう。また、園側から「メールで」と案内があった場合も、その指示に従いましょう。

Q:園全体に送るのか、担当の先生に送るのか?
A:基本は園長先生宛に1通送ります。ただし、特に指導を受けた先生やお世話になった先生がいる場合には、個別に送ってもかまいません。

Q:実習中に迷惑をかけた場合、どう書けばいい?
A:まず簡潔にお詫びの言葉を入れ、そのうえで指導や配慮への感謝を書きます。長く謝罪を続ける必要はありません。例えば「ご迷惑をおかけしたことをお詫び申し上げます。その際にも丁寧にご指導いただき、ありがとうございました」とまとめましょう。

まとめ

就職活動にもつながる大事な第一歩として、お礼状は欠かせません。基本的なマナーと構成を守り、例文を参考にしながら自分の体験を盛り込むことで、誠実な一通に仕上げましょう。実習を振り返り、感謝の気持ちを自分の言葉で書きましょう。

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