おやこのひきだし
2020.08.06
【子どもの夏バテ対策】夏バテの原因と食欲がない時におすすめの食べ物・レシピ
元気いっぱいの子どもでも大人と同じように夏バテします。子どもの場合は自分で対策をとることが難しいため、保護者の方がきちんとケアをする必要があります。そこで、この記事では子どもの夏バテの原因と、子どもが夏バテで食欲がない時におすすめの食べ物・レシピをご紹介します。
夏バテとは?
夏バテとはいったいどのような状態でしょうか。その原因や症状を知らないと、子どもの体調の変化を見逃してしまうかもしれません。まずは、夏バテについて知っておきましょう。
夏バテの原因
主に「暑さが原因の自律神経の乱れ」が夏バテの原因です。自律神経とは、私たちの意思とは関係なくずっと働き続ける交感神経・副交感神経のこと。2つの神経はバランスを保ちながら、体温の調節・内臓の活動・さまざまな代謝を行っています。
しかし夏の暑さに対応できず、自律神経のバランスが崩れてしまうと、身体のさまざまな不調が生じるのです。これが「夏バテの主な原因」です。
夏バテの症状
では、具体的にどのような症状が「夏バテ」なのか確認していきましょう。
- 一日中身体がだるい
- やる気が出ない
- 胃が気持ち悪い、便秘や下痢などの胃腸の不良
- 夜しっかりと眠れない
- 足先や指先が冷たい
自律神経は精神面にも関わっているので、イライラしやすい・不安になりやすいといった症状が出ることも。また、上手に寝つけないことで睡眠不足になり、結果として心身に悪影響が出ている場合もあります。まだ小さい子どもでは自分で気付けない変化も多いので、保護者の方がきちんと様子を把握しておくことが大切です。
夏バテを予防する5つの対処法
夏バテは予防できます。5つの予防法をお伝えしますので、ぜひ参考にしてくださいね。
① エアコンなど温度調節を適切に
暑い外気とエアコンが効いた部屋とでは、温度差が10℃を越えることも珍しくありません。私たち大人でもつらく感じるのですから、子どもにとっては大きな負担になります。エアコンは「とにかく冷やす」のではなく「適温を維持する」という考えにシフトしましょう。一般的に外気との気温差が5℃以内になると身体への負担は少ないようです。27~28℃くらいを目安に調整しましょう。
② 適度な運動で上手に汗をかける身体へ
早朝、涼しい時間を狙い、親子でウォーキングなど軽い運動をすることをおすすめします。現代人は汗をかきにくくなっているといわれていますが、汗をかくことは身体のミネラルバランスを整える大切な機能です。
必要なときにきちんと汗をかけることで、身体の不調も起こりにくくなります。ただし、暑い日中に外で運動するのは避けてくださいね。朝きちんと目覚めて運動をすると体が適度に疲労するので、夜も寝つきやすくなります。また親子のコミュニケーションの時間が作れますね。
③ 良質な睡眠をとる
睡眠はしっかりととりましょう。子どもの成長に不可欠な成長ホルモンは、睡眠中に多く分泌されます。眠るときはエアコンで少し涼しいくらいの温度にしておくと寝つきやすくなります。ずっとそのままだと寝冷えしてしまう可能性があるので、おやすみタイマーをセットするか明け方に温度を上げておくといいかもしれません。
④ 水分をしっかり摂取!
水分を意識して摂るようにしましょう。私たちの身体の約60%は水分でできています。赤ちゃんにいたっては76%が水分なので、水分が身体に欠かせないものだとわかりますよね。水もいいですが、暑い夏はミネラルを豊富に含む麦茶がおすすめです。一度にたくさん飲むのではなく、小まめに飲むことが大切。また、スポーツドリンクもミネラルバランスが良いのですが、糖分が多いので子どもに飲ませる量は控えてくださいね。
⑤ 栄養バランスの良い食事を食べる
栄養がまんべんなく摂れるご飯で、子どもの身体をサポートしてあげましょう。夏バテは夏の暑さに身体が負けてしまっている状態です。栄養をバランス良く摂れば、暑さに負けにくい身体づくりができます。とくにタンパク質やビタミンB1、ビタミンB6やビタミンCなどは、夏バテに負けない身体づくりにおすすめです。では具体的にどのような食材を選べばよいのかみていきましょう。
夏バテ予防に効く食材をチェック
夏バテ予防に効果のある食材をご紹介いたします。身近な食材ばかりですし、夏バテ予防に効く理由を理解すると、選ぶポイントが押さえられますよ。
夏バテ予防に効く【豚肉】
豚肉にはビタミンB1とタンパク質が豊富に含まれています。夏バテを予防するためには、良質なタンパク質と代謝を促進するビタミン類が欠かせません。とくにビタミンB1は疲労を軽減する作用もあるため、暑さに立ち向かえる身体づくりにおすすめのビタミンです。脂肪の多いバラ肉よりも、赤身が多いモモ肉やヒレを選ぶようにしましょう。
夏バテ予防に効く【夏野菜】
トマトやオクラ、そしてゴーヤなど、夏野菜をしっかりと食べましょう。旬の野菜は栄養価がとても高く、効率よく栄養を摂取できます。また夏の紫外線は心身へのダメージが強烈ですが、トマトには抗酸化作用の強いリコピンが豊富に含まれています。夏野菜は水分が多いので、子どものおやつとしてもおすすめです。
夏バテ予防に効く【ブロッコリーや枝豆】
ブロッコリーや枝豆は好んで食べる、という子どもも多いのではないでしょうか。ブロッコリーや枝豆は、タンパク質やビタミン類をたくさん含みます。また身体の水分量を調整しているカリウムを豊富に含んでいる点も夏バテ予防に向いているのです。
せっかく夏バテにならないようにと作っても、食べてくれなければ意味がありませんよね。少し塩気を多めに効かせても熱中症対策も兼ねられるので◎
夏バテ予防に効く【大豆製品】
納豆や豆腐、味噌など大豆製品にもタンパク質やビタミン、食物繊維がたくさん含まれています。カルシウムや鉄などのミネラルも肉類より多く、脂質が少ないので小さい子どもでも安心して食べられます。ただし、大豆の鉄は非ヘム鉄といって吸収率がよくありません。吸収を促進するビタミンCが多いブロッコリーやパプリカなどとの食べ合わせがおすすめです。
暑い夏を乗り切ろう!夏バテ対策レシピ
最後に、夏バテ予防におすすめの簡単レシピをご紹介いたします。ポイントは、「簡単」「栄養たっぷり」「子どもと作れる」です!
※すべて大人1人・子ども1人分のレシピです
夏野菜の玄米リゾット~温泉卵を添えて~
【材料】
- 玄米ご飯 200g
- 水 200ml
- トマト(ミニトマトでも可)100g
- 枝豆 20
- ズッキーニ 40g
- コンソメ キューブ1個
- 卵2個
【エネルギー・タンパク質】
530Kcal・タンパク質21.1g/一回量
【作り方】
- 玄米ご飯と水を小鍋に入れて火にかける
- グツグツしてきたら、野菜とコンソメも入れて10分ほど煮込む
- この間に沸騰した後に火を止めた湯へ卵を2つ入れて15分ほど置く
- 2ができたら5~10分ほど蒸らし、3の温泉卵をのせて、出来上がり
野菜嫌いの子もパクパク♪豚肉の夏野菜巻き
【材料】
- 豚肉 120g
- 塩 少々
- 薄力粉 適量
- オクラ 5本
- パプリカ 1/2個
- 甘酢
【エネルギー・タンパク質】
482Kcal・タンパク質34.4g/一回量
【作り方】
- 豚肉は広げて塩と小麦粉を振っておく
- オクラとパプリカは、それぞれラップをしてレンジで加熱しておく
- 2の粗熱がとれたら、1の上においてくるくると巻いていく
- フライパンを熱し、油をひいたら3のつなぎ目を下にして焼く
- 甘酢もしくはポン酢を大さじ2~3入れてトロミがつくまで焼いて絡ませる
- お皿に盛って完成
豚肉とブロッコリーのバターレモン醤油炒め
【材料】
- 豚肉 120g
- ブロッコリー 1/2株
- 国産レモン 好きなだけ
- バター 10g
- めんつゆ 大さじ1~
- 砂糖 少々
【エネルギー・タンパク質】
278Kcal・タンパク質31.6g
【作り方】
- 豚肉はひと口大にカットし、塩と小麦粉を振る
- ブロッコリーは子どものひと口サイズにカットし、レンジで加熱
- フライパンを火にかけてバターを入れ、豚肉に火が通るまで炒める
- 3に2を入れてさっと炒め、めんつゆも加えてさらに炒める
- 4にレモンを好きなだけ絞ったら完成
- レモンの酸味が苦手な場合は、砂糖やマヨネーズを加えるとまろやかになります
まとめ
大人も子どもも上手に夏を乗り切れるよう、一度食生活を見直してみましょう。身体の資本は食べ物です。栄養バランスが良いものを食べることで、暑さに負けない身体づくりをサポートできます。外でたくさん汗をかいたらしっかりと水分とミネラルを補給することを心がけてくださいね。