2025.12.08
保育園の【1月製作】対象年齢の目安つきアイデア
新しい年の始まりとなる1月。お正月や冬ならではのモチーフを取り入れた製作で、季節の行事に親しみながら楽しく1年のスタートを切りましょう。寒い日が続く時期だからこそ、室内で心がほっこり温まるような製作の時間を大切にしたいですね。
1月の製作アイデア
新年や雪だるまなどをモチーフにした、季節感あふれる製作アイデアをご紹介します。根気良く手先を使ったり、完成したもので友達とのやりとりを楽しんだりする中で、製作する達成感や楽しさを味わえる活動にしていきましょう。
子どもと作る製作アイデア[乳酸菌飲料の容器で作るもこもこ毛糸の雪だるま]

乳酸菌飲料の容器という身近な素材を使い、やわらかい毛糸のぬくもりが感じられるかわいい飾りを作ります。
毛糸を根気良く結んだり巻いたりする動作を通して、指先の感覚や手の力加減を育むことができます。帽子やマフラーの色を自由に選んだり、表情をつけたりすることで、自分だけの雪だるまを完成させる楽しさを味わえる製作です。
対象年齢
4~5歳
用意するもの
乳酸菌飲料の容器(洗ってラベルをはがしておく)、厚紙、毛糸(白)、毛糸(黄色など帽子用)、フェルト(黒、オレンジ)、はさみ、木工用接着剤
作り方
- [帽子を作る]厚紙を1cm幅にカットし、乳酸菌飲料の容器より少し大きめに丸める。
- 毛糸を20cmの長さに切ったものを20~30本作り、1本を半分に折る。
- 半分に折った毛糸の輪の方を①の内側に通し、毛糸の両端を輪に通して引っ張る。
- 厚紙の輪を一周するように、毛糸を結び付けていく
- 右側の毛糸の束をすべて、トイレットペーパーの芯の輪の中を通し、反対側に引く。
- 毛糸の束を、別の毛糸(1本)で結び、毛糸の先端をポンポンの形になるように切りそろえる。
- [雪だるまを作る]乳酸菌飲料の容器の表面に木工用接着剤を塗り、帽子をかぶせたら、体になる部分に、白い毛糸を巻き付けていく。巻き終わりは、木工用接着剤で止める。
- [マフラーを作る]毛糸を20cmの長さで切ったものを3本作り、雪だるまに結ぶ。
- フェルトで作った顔やボタンなどのパーツを貼り付けてできあがり。






年齢ごとの関わり方・配慮
- 毛糸を通したり結んだりする工程は、指先の操作がやや難しいため、最初に保育士が見本を見せてから一緒に進めましょう。
- 帽子の毛糸を通すときは、「くるっと通して、きゅっ!」など声をかけ、動作をリズムで覚えられるようにすると楽しく取り組めます。
- 帽子作りや毛糸を巻き付ける工程では、途中で集中力がなくなってしまう子もいるかもしれません。「少しお休みしようか」「一緒にやろう」などと声をかけ、最後までやりとげる達成感が得られるように支援しましょう。
- 顔のパーツは、配置を子どもに考えてもらうことで表情の個性が生まれます。「にこにこ雪だるま」「ねむねむ雪だるま」など、できあがったあとに名前を付けて遊ぶのもおすすめです。
- 完成後は、園の冬の飾りとして並べたり、雪をテーマにした歌やお話と合わせて展示したりすると、より季節の雰囲気を楽しめます。
子どもと作る製作アイデア[だるまの起き上がりこぼし]

お正月にぴったりの「だるまの起き上がりこぼし」です。風船に新聞紙や折り紙を貼り重ね、乾いたあとに風船を取り出すことで立体的な造形を作る楽しさを味わえます。ドキドキしながら風船を破ったり、どんな顔にしようかと考えながら描いたりする中で、自分だけのだるまができる喜びを感じられる製作です。
おもりの位置を調整し、完成したあとにゆらゆら揺らして遊ぶことで、バランスの不思議さに気づくきっかけにもなります。
対象年齢
4~5歳
用意するもの
新聞紙、折り紙(赤、白)、木工用接着剤、風船、割りばし、紙皿(耐水性・深さのあるもの)、プラスチックカップ、ペン、絵の具、はさみ
作り方
- 新聞紙と赤い折り紙を手で小さくちぎる。
- 紙皿に木工用接着剤を入れて、水を少しずつ加えながら割りばしで混ぜ、サラサラとした状態になるように薄める。
- 接着剤に、新聞紙をひたす。
- 風船をふくらませて口をしばり、プラスチックカップに乗せる。風船の表面に接着剤にひたした新聞紙を、風船が透けて見えなくなるまで、重ねながら貼り付けていく。
- 新聞紙の上から、折り紙も同じように貼り付けて乾かす。
- しっかり乾いたら、風船の口のところにはさみで切れ目を入れてしぼませ、風船を取り出す。無理にはがそうとすると、固まった紙の型が破れるので注意する。
- 上の穴から、型の底に向かって木工用接着剤を入れる。型がまっすぐ立つように、紙皿やプラスチックカップの上に乗せ、接着剤の位置を調整する。
- 型の中の木工用接着剤が乾いたら、穴を赤の折り紙でふさぎ、白い折り紙をだるまの顔の形に切って貼り付ける。ペンや絵の具でだるまの表情や、体の模様を描いてできあがり。






年齢ごとの関わり方・配慮
- 新聞紙や折り紙をちぎる工程では、ちぎる大きさの目安になるものを、最初に見せてあげましょう。接着剤にひたしたあとはちぎりにくくなるので、貼りやすい大きさにちぎっておくことがポイントです。
- 木工用接着剤を型の中に入れる工程は少し難しいため、保育士が一緒に調整しましょう。接着剤と一緒に、丸めた紙粘土などを入れておもりを足しても良いでしょう。
- 乾くまでの時間を活用して、「だるまってどんな表情かな?」「どんなお顔を描こうか」と会話を広げると、完成後の表情づくりが豊かになります。
- できあがった作品をそっと倒して遊びながら、「転んでも起き上がるね」「がんばりやさんだね」といった声かけを通して、子どもたちの新年の目標を立てる活動にもつなげられます。そのうえでだるまの「目標を決めたら左目を描き、達成したら右目を入れる」という願掛けの風習を紹介し、子どもたちが自分のだるまに目を入れてみるのもおすすめです。
子どもと作る製作アイデア[フリフリおみくじ]

お正月には、初詣でおみくじを引いた経験がある子もいるかもしれません。「フリフリおみくじ」は、オリジナルのおみくじを作って何度も楽しめる製作です。
ラップの芯にカラフルな紙を巻き、くじを入れて完成。フリフリ振ってくじの棒を出す前のひとときは、「何が出るかな?」とワクワクが広がります。「だいきち」などの文字を読むことや、色・食べ物など身近なテーマのくじを取り入れることで、遊びながら言葉やイメージの広がりを感じられます。
くじを引いて遊ぶだけでなく、「何が出たらうれしいかな?」「こんなくじがあったら面白いかも!」と自分で考えて作ることで、子どもたちのアイデアと遊びの世界が広がります。
対象年齢
3~5歳
用意するもの
ラップの芯、厚紙、色画用紙、わりばし、白い紙、はさみ、セロハンテープ、両面テープ、ペン、カッター
作り方
- [おみくじの筒のフタを作る]厚紙にラップの芯を立て、直径に沿って線を引く。同じものをもう1枚(計2枚)作る。
- 線より大きめにはさみで切り取る。(2枚)
- 内側の円に向かって、1cm幅ぐらいで切り込みを入れて折り上げる。(2枚)
- ③の1枚にカッターで丸い穴を開け、くじが出る穴を作る。
- [おみくじの筒を作る]ラップの芯の両端に、フタをセロハンテープでしっかり止める。
- ラップの芯に巻き付ける大きさに色画用紙を切る。色画用紙の縦の長さとラップの芯の長さを同じにすると、きれいに巻くことができる。切った色画用紙に、ペンで好きな絵や文字を描く。
- 色画用紙の左右両端に両面テープを貼り、筒に巻き付ける。
- [くじを作る]白い紙にくじの内容を書いて切り、割りばしの太い方にセロハンテープで貼り付ける。
- 筒の中にくじを入れてできあがり。







(例1)「だいきち」「ちゅうきち」「しょうきち」「きょう」
(例2)「あか」「あお」「きいろ」などの“ラッキーカラー”
(例3)「にんじん」「たまご」「とまと」などの“ラッキーフード”


年齢ごとの関わり方・配慮
- フタの色画用紙にカッターで穴を切り抜く作業は、保育士が行いましょう。
- 子どもがおみくじを振るときには、力を入れすぎて壊したり急にくじが飛び出したりしないよう、「やさしく振ろうね」と声をかけましょう。
- 色画用紙に好きなスタンプを押したり、シールを貼ったりして、オリジナルのデコレーションを楽しむこともできます。
- くじの内容は、年齢に合わせて調整しましょう。低年齢児には、文字ではなくラッキーカラーの色を塗ったり、ラッキーアイテムのシールを貼ったりして、見てわかるようにくじを作ります。
- 「えがおでじゃんぷしよう」「さんかいはくしゅしよう」など、引いたくじの内容を行うルールにして「おみくじゲーム」としても楽しめます。
- 活動のあとは、引いた内容に合わせて「今日はラッキーカラーのものを探してみよう」「○○をがんばってみよう」など、遊びや生活への発展も楽しめます。
子どもと作る製作アイデア[吹き絵の羽子板]

絵の具に息を吹きかけることで絵の具が広がったり、混じり合ったり。息の強さや吹く方向で思いがけない模様ができる楽しみを味わいましょう。
羽子板の形に切った色画用紙に貼り付ければ、オリジナルの模様を活かしたかわいいお正月飾りになります。
対象年齢
3~5歳
用意するもの
画用紙、絵の具、筆、ストロー
作り方はこちら(No.262 吹き絵あそび)
まとめ
1月は、季節を感じながら「新しい一年をがんばろう」という気持ちを育む製作活動がおすすめです。おみくじや雪だるまなど、子どもたちにとって興味をひく、また親しみのあるテーマを通して、発想力や意欲を引き出していきましょう。完成した作品をお部屋に飾ったり、遊びに取り入れたりすることで、日々の生活の中でも季節の彩りを楽しめます。製作の工程だけでなく、作った後も子どもたちの世界が広がるような活動として展開してみてください。












