2025.11.11
【初めての園選び】幼稚園・保育園・こども園の特徴と選び方のポイント
大切なお子さまの園選び。どのように選べば良いのか悩みますよね。様々な園を調べていく中では「幼稚園と保育園ってどう違うの?」「最近よく聞くこども園って何?」と、疑問に感じる保護者の方も多いのではないでしょうか。
この記事では、幼稚園・保育園・こども園についてそれぞれの違いや特徴をわかりやすく解説し、お子さまやご家庭に合った園を選ぶためのポイントをご紹介します。
選び方や違いを知ることで、お子さまにぴったりの園を見つけやすくなりますよ。
幼稚園・保育園・こども園の違いを知る前に

3つの施設はいずれも、「子どもが安心して過ごし、成長するための場所」です。働いている職員は、国が定めた指針に基づき、毎日子ども達一人一人に愛情を持って接していることに変わりはありません。しかし、設置の目的や運営の仕組み、管轄している省庁が異なるため、利用条件や保育内容に違いがあります。
幼稚園・保育園・こども園の違いは?

ここでは幼稚園・保育園・こども園の違いや特徴について解説します。
幼稚園とは?
幼稚園は学校教育法に基づき、教育施設として位置付けられている施設です。管轄は文部科学省で、対象年齢は基本的に3歳〜5歳と定められています。義務教育前の子どもに対して、小学校につながる教育を行うことを目的としています。
幼稚園の大きな特徴として、以下の点があげられます。
-
教育の側面が強い
小学校を見据えて読み書きや集団生活の基礎を学ぶ時間が多い -
保育時間が短い
9時〜14時頃までが多く、長期休暇も小学校に準ずる -
勤務する職員
幼稚園教諭の資格を持ち、「幼稚園教諭」として扱われる
最近の傾向として、共働き家庭の増加により、預かり保育や延長保育、長期休み中の特別保育を実施している幼稚園も増えてきました。気に入った園にこれらの制度があれば、働きながら幼稚園に通わせることが可能です。
保育園とは?
保育園は児童福祉法に基づく、福祉施設です。管轄はこども家庭庁(2023年4月発足)。
対象年齢は0歳〜5歳と母親の産休が終わる2ヶ月の乳児から就学前の子どもまで利用できます。
主に保護者の仕事等、家庭の事情で保育を受けることが難しい子どもを預かり、生活全般を支えることが目的です。保育園の主な特徴は以下の通りです。
- 保育時間が長い
7:00〜18:00(延長あり)など、長時間の利用が可能。 -
利用条件がある<
保護者が就労・病気・介護などで家庭で保育できない場合に限る。就労証明書が必要。 -
生活リズムを重視
子どもが日常生活する第二の家として、食事・昼寝・遊びなど、子どもの生活リズムを大切にする。 -
勤務する職員
保育士免許を持ち、「保育士」として扱われる
保育園は共働き世帯の増加により、需要が高い傾向にあります。また、少し前には待機児童問題が話題になっていましたが、現在は少しずつ改善され、地域によっては入園枠が広がっているところもありますよ。
こども園とは?
こども園は、正式には認定こども園と呼ばれ、2006年に始まった制度です。幼稚園と保育園の両方の機能をあわせ持つのが大きな特徴です。
園によっては「〇〇幼稚園」「〇〇保育園」といった名前をそのまま使っていても、実際には認定こども園として運営されている場合があります。これは、制度ができたときに、それまで幼稚園や保育園だった園がこども園へ移行した背景があるためです。
長く親しまれてきた名前を残している園も少なくありません。対象年齢は0歳から5歳までと幅広く、管轄は保育園と同様に「こども家庭庁」が行っています。
こども園の特徴は主に以下の点です。
- 保護者の就労の有無にかかわらず利用可能:ただし、0歳〜2歳までは保育園と同じ利用条件有り
- 勤務する職員:幼稚園教諭、保育士免許の2つを持ち、「保育教諭」として扱われる
「幼稚園に通わせたいけど保育時間が短い」「保育園を利用したいけど教育も重視したい」といった保護者のニーズに対応できる柔軟な施設といえるでしょう。
幼稚園・保育園・こども園の違いまとめ

それぞれについて説明しましたが、幼稚園・保育園・こども園を比較できるよう、以下の表にまとめました。

表で比較することにより、それぞれの施設の制度や違いがより分かりやすくなりますね。
園を選ぶ上でチェックしたいこと

ここでは、幼稚園・保育園・こども園を選ぶうえで、特に重視すると良い3つのポイントを解説します。
1.名称だけで判断しない
子どもを通わせたい園が、幼稚園・保育園・こども園のどれにあたるのか、そして利用できる対象かどうかを知っておくことが大切です。気になる園が見つかったら、パンフレットや自治体のホームページで、利用条件や制度の詳細を確認してみましょう。
2.家庭のライフスタイルにあっているか
ご家庭の生活リズムにあわせて考えると、どの施設がより利用しやすいかが見えてきます。共働きの場合は、長時間保育が可能な園を選ぶと安心です。
さらに、延長保育や休日保育などの制度を利用する必要があるかどうかも、事前に確認しておくとよいでしょう。
3.子どもの性格や過ごし方にあっているか
園ごとに大切にしていることは違います。自然の中での活動を大切にしている園や、宗教的な教育を取り入れている園、スポーツや英語などを積極的に行っている園もあります。お子さんが『これ好き!』と思える活動や、保護者の方がお子さんに育ってほしい力をイメージしながら選ぶと、園生活がより充実したものになりますよ。
4.見学や説明会に参加する
気になる園をいくつか見学してみるのもおすすめです。園の雰囲気や先生の対応、子どもたちの表情を直接見ることで、お子さんが園で過ごす様子が少し想像できるはずです。「ここなら安心できる」と感じる直感も園選びには重要な要素となりますよ。
まとめ
幼稚園・保育園・こども園は、一見子どもたちが集まる同じような施設に見えますが、制度上の位置づけや目的が異なります。園を選ぶときは、制度の違いを理解したうえで、保護者の働き方やお子さんの性格、園の雰囲気を総合的に見て判断しましょう。
最終的には「ここなら安心して子どもを預けられる」と思える園を選ぶことが何より大切です。3つの施設の違いや園選びのポイントをおさえて、大切なお子さまはもちろん、保護者の方も快適に、楽しく過ごせる園をみつけてくださいね。
執筆:原島円












