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2025.08.08

保育実習の反省会|質問のコツと振り返りのポイント、回答例まとめ

保育実習中に行われる「反省会」は、毎日の保育を振り返り、気づきや課題を深める大切な時間です。しかし、「何を話せばいいのか分からない」「質問されたらどうしよう」と不安に感じる学生も多いはず。この記事では、反省会の目的や準備すべき資料、効果的な振り返り方、質問への答え方、そして保育士に聞いてみたい質問例まで、実習をより充実させるためのヒントをわかりやすく解説します。

反省会の目的とは

反省会では、日々の「できた・できなかった」を整理するだけではなく、子どもとの関わりや保育士の意図、自身の言動の背景を掘り下げて考える必要があります。また、指導保育士や他の実習生と意見を共有することで、新たな視点を得ることができ、自己理解や保育観の形成にもつながります。

反省会に向けて準備しておくべきもの

反省会を有意義な時間にするためには、日々の保育を丁寧に記録し、振り返る準備をしておくことが大切です。以下のような記録を整理しておくことで、自分の気づきや課題を客観的に振り返る手助けになります。

実習日誌・指導案の確認

その日の活動内容や保育のねらい、実施した保育の流れを確認できる基本資料です。指導案と実際の動きを照らし合わせて振り返ることで、改善点が明確になります。

担任の先生や現場の指導者からのフィードバックメモ

実習中に受けた指摘やアドバイスをメモしておくことで、保育の実践に対する第三者の視点を把握でき、実習の成果をより高めることができます。

実習日誌の下書きや気づきメモ

自分の言葉でまとめた振り返りは、そのまま反省会での発言にも活かせます。箇条書きでもよいので、その日の印象や感情も記しておくと役立ちます。
また、何気ない場面での子どもの反応や自分の言動への気づきは、成長のヒントになります。小さな気づきも逃さず書き留めておくことが大切です。

実習日誌や振り返りのまとめ方のポイント

実習日誌や振り返りは、自分の行動や思考を言語化し、次に活かすための大切な記録です。「できたこと」「うまくいかなかったこと」「気づきや学び」を意識して書くと、内容が整理されやすくなります。感情や子どもの反応にも注目し、具体的に記述しましょう。

記載例:

  • 子どもが集中して遊べるよう、声かけのタイミングを意識した。
  • 手洗いの際に歌を取り入れたことで、子どもたちが楽しんで取り組めた。
  • 指導保育士の動きを見て、環境構成の大切さに気づいた。
  • 園児に対して注意をしたが、伝え方に工夫が必要だと感じた。
  • 自分の発言で子どもが笑顔になり、関係性が少し深まったと感じた。

指導保育士に聞いてみたい質問例とそのポイント

反省会は、現場で活躍する保育士から実践的な学びを得る貴重な機会でもあります。自分の気づきを深めるために、具体的な場面をもとに質問することが大切です。以下のような質問は、相手に答えやすく、自身の理解も深まります。

質問例とポイント:
「泣きながら登園してきた子どもに声をかけるとき、どんなことを意識していますか?」
 ▶意図:子どもの反応を引き出すコツを知る。
 ▶ポイント:実際の場面を踏まえて具体的に聞く。

「子どもとの信頼関係はどう築いていますか?」
 ▶意図:日々の関わりの工夫や姿勢を学ぶ。
 ▶ポイント:自分がうまく関われなかった場面と結びつけるとより効果的。

「子ども同士のトラブルには、どのように対応されていますか?」
 ▶意図:感情の受け止め方や仲立ちの方法を学ぶ。
 ▶ポイント:実習中に見かけた具体的なトラブルの場面をもとに質問すると理解が深まる。

「保育の準備や環境構成で、普段から心がけていることはありますか?」
 ▶意図:見えにくい裏方の工夫や配慮を知る。
 ▶ポイント:自分が見逃していた部分や気になった配置などに注目して聞く。

「実習生として、もっとこうすると良いという点はありますか?」
 ▶意図:自分では気づきにくい課題や改善点を教えてもらう。
 ▶ポイント:素直な姿勢で聞くことで、具体的かつ実践的なアドバイスをもらいやすい。

これらの質問を通じて、反省会がより学びの深い時間になります。

指導保育士からのよくある質問と模範的な答え方

反省会では、指導保育士から実習内容について質問されることがあります。あらかじめ想定して準備しておくと、落ち着いて自分の考えを伝えることができます。以下によくある質問と答え方の例を紹介します。

Q. 今日の保育で印象に残ったことは?
A. ○○ちゃんが友だちに手を貸していた場面が印象的でした。関わりの中で子どもの思いやりの心を感じ、保育者がすぐに助けを出すだけではなく、子ども同士の関わりを見守ることの大切さを実感しました。

Q. うまくいかなかったことは?
A. 活動中の移動がうまく誘導できませんでした。声かけの仕方やタイミングを工夫したいと感じています。

Q. 明日の目標は?
A.子ども一人ひとりの反応をよく見て、柔軟に対応できるよう意識したいです。

Q. 保育士の援助で印象に残ったことは?
A.○○先生が子どもの気持ちを受け止めながら、さりげなく活動に誘導していた姿が印象的でした。子どもの心に寄り添う声かけの大切さを学びました。

Q. 子どもとの関わりで難しいと感じたことは?
A.人見知りの子どもにどのように接してよいか悩みました。関係づくりには時間が必要だと感じ、無理に関わろうとしすぎないことも大切だと学びました。

Q. 今日一日で成長を感じたことは?
A.朝の会で子どもたちに声をかける際、昨日より落ち着いて対応できました。少しずつ場の流れをつかめるようになってきたと感じています。

反省会を建設的な時間にするために

反省会は、ただ振り返るだけでなく、何を意識し、どう次につなげていくかが学びの質を左右します。ここでは、反省会で意識したいポイントと、学びを次に活かすための工夫について紹介します。

反省会で意識すべきこと

反省会は、失敗を指摘されるための場ではなく、学びを深めて次に活かすための大切な時間です。たとえうまくいかなかったことがあっても、それを前向きに捉え、自分の成長につながる経験として振り返ることが大切です。また、他の実習生の振り返りに耳を傾けることで、自分にはなかった視点や気づきを得ることができます。指導保育士からのアドバイスも素直に受け止め、自分の言葉で咀嚼していくことで、理解がより深まります。率直に思いや学びを共有しようとする姿勢が、実習をより充実したものにしてくれるでしょう。

反省会を経て次に活かすこと

反省会での振り返りや指導内容は、その場限りで終わらせず、次の実習や将来の保育実践に活かすことが大切です。実習日誌やフィードバックのメモを見直し、課題や学びを整理しておくと、今後の自分の成長に役立ちます。また、具体的な目標や改善点をメモにまとめておくことで、次回の実習で意識しやすくなります。自分の保育観や対応力を少しずつ磨いていくことが、信頼される保育者への第一歩となります。

まとめ

保育実習の反省会は、自分の保育を振り返り、成長につなげる貴重な時間です。実習の経験をただの記録で終わらせず、次に活かす意識を持つことが、保育者としての一歩を踏み出す力になります。今日の反省が、明日の成長につながることを忘れずに取り組みましょう。

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