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保育士のひきだし

2019.03.11

保育園の卒園式に必要な準備と当日の流れについて解説

保育園で多くの時間を過ごしてきた子どもたちが巣立っていく卒園式。毎日子どもと過ごし成長を見守ってきた保育士にとっては、子どもの成長をうれしく感じると共に別れのさみしさを感じる日でもあります。

また、子育てと仕事を一生懸命に頑張ってきた保護者の方にとっても、保育園の卒園式は特別な1日です。

子どもと保護者の方が晴れやかな気持ちで卒園式を迎えられるように、そして保育士自身も思い残すことなく子どもたちを送り出せるように、卒園式は他の行事以上に念入りに計画を立ててのぞみたいですよね。

園児の卒園式を控えている方へ。知っておきたい事前準備や当日の流れ、卒園式の後に保護者の方が開催してくれることの多い謝恩会についてもご紹介します。

なお保育園ごとにさまざまな歴史があり、卒園式の流れもそれぞれ異なります。ここでは一般的な卒園式の流れをご紹介しますので、参考にしていただきつつ、ご自身の園の園長や先輩保育士と確認しあいながら取り組んでいきましょう。

卒園式の時期は?

まずは卒園式を開催する時期について見ていきましょう。

卒園式の時期は3月中旬が一般的

保育園の卒園式は、小学校や中学校の卒業式と同じく3月中旬に開催することが一般的です。ただ、卒園式後も331日までは子どもが保育園に登園します。

卒園式はあくまでも式典で、3月31日までは保育園に在籍している状態です。

平日の場合

3月中旬に開催される卒園式。園によって平日の場合と休日の場合があります。

平日に開催する園のねらいとしては、保育士の休日出勤を減らすためです。卒園式のために保育士が休日出勤をすると、その分平日に振替休日を取る必要があります。平日に保育士が休み保育が手薄になる状態を防ぐというねらいがあるのです。

もちろん、他の学年は卒園式の日も通常保育がありますので、3歳児以上の子どもと保育士は式に出席し、012歳児クラスの子どもと保育士はいつも通りの保育という場合も少なくありません。

卒園児の保護者は平日に仕事を休んで式に出席しますので、早い段階で日程を伝えるなどの配慮が必要です。

休日の場合

土日や祝日など休日に卒園式を開催する園も多くあります。

  • 保護者の方が出席しやすい
  • 全学年の保育士が出席できる
  • 通常保育がないので卒園式の進行に集中できる

これらのメリットがあるからです。

ただ、休日出勤となりますので、保育に支障なく全員が平日に振休を取得できるようなシフトが求められます。また、土曜日の場合は他の学年の保育担当を決めることも必要です。

卒園式の事前準備

子どもと保護者の方にとって特別な1日となる卒園式。他の行事以上に念入りな事前準備が必要です。具体的な準備内容について見ていきましょう。

卒園証書の準備

卒園の証として子どもが受け取る卒園証書。園によって形式は違いますが、卒園式の日に子どもが1人ひとり受け取り自宅に持ち帰ります。

まずは、園でどのような形式の卒園証書を毎年使っているのかを確認しましょう。毎年決まった業者に注文している場合が多いと思います。園児の名前を入れてくれる場合と、名前は手書きで書く場合がありますので要確認です。

確認ができたら、卒園児の人数分を注文します。園児の名前や生年月日は必ず2人以上で確認しましょう。

証書への記名は卒園児の担任でなければいけないわけではありません。文字に自信がない場合は、他クラスの保育士や主任などに前もって頼んでおくと良いでしょう。

子どもと卒園証書授与の練習をする必要もあります。初めは本物の証書で行わずに、画用紙などで行うと良いですね。練習のときから緊張感を持って行うことが大切です。本番の前に1度は、本物の卒園証書で練習をしておきましょう。

会場の準備

 いつもの保育室やホールとは違う装飾を行うことで、卒園式会場の雰囲気はできあがります。子どもの卒園を祝う気持ちを込めて会場準備を行いましょう。

壁面や風船などの飾りつけ

卒園式には、春らしく子どもと保護者の方が晴れやかな気持ちになれるような壁面装飾がおすすめです。明るい色を意識して作りましょう。例えば、桜や菜の花、つくしなどの春を感じられる植物。動物の壁面がOKの園では、子どもが好きな動物の壁面も良いですね。

卒園式に向かう雰囲気作りのために、前もって飾っても良いですが、「そつえんおめでとう」などの文字装飾だけは、当日初めて子どもが目にするようにしてもよいですね。

華やかさを演出するためには風船装飾も効果的です。壁面に合わせた色の風船を会場内に飾れば、一気にいつもとは違った雰囲気になります。

風船を扱う際は破裂することもあるので予備を準備しておくと安心です。

園児の作品の展示

会場内に子どもたちの作品を貼ると、アットホームな雰囲気ができあがります。

  • 保育園での思い出を画用紙に書いて展示
  • 自分の顔や全身を描いたものを切り抜き、壁面の1つにする
  • クラス全員で桜の花を手形スタンプで作る

1人ひとりが作ったものを展示しても良いですし、クラス全員で力を合わせて作ったものを展示してもすてきですね。壁面と作品を組み合わせることもできるので、子どもたちと一緒にアイデアを出し合いながら作り上げる楽しみもありますよ。

進行表の作成

進行表は、保育士全員が卒園式の流れと当日の動きを把握するために不可欠です。特に役割分担については詳しく記入するようにしましょう。

進行役や保育士の配置

卒園式の係としてあらかじめ司会進行の保育士が決まっている園もありますが、決まっていない場合は職員会議などで決めることとなります。卒園児担任は、子どもとともに入場するなど子どもと一緒に動く場合が多いので、基本的には司会はできません。

主任や保育歴の長い保育士が行うことが多いでしょう。司会進行の保育士が決まったら、卒園児担任は司会進行の保育士と話し合いながら、卒園式の流れや当日の流れを考えるとスムーズです。

また、司会進行以外にも保育士の仕事はたくさんあります。

  • 式中に流す音楽の担当
  • ピアノ演奏
  • 在園児代表園児の担当
  • 当日会場準備担当
  • 保護者の誘導担当
  • 証書渡しの補助

当日の流れを考慮して、どの部分にどのくらいの人数の保育士が必要なのかを考え、会議などで話し合いながら保育士配置を決めるようにしましょう。

卒園児の誘導は複数の保育士で

通常保育は担任のみでクラスの保育に当たりますが、卒園式当日はいつもとは違う雰囲気に子どもたちも緊張していますし、クラス担任だけでは対処できない場面も出てきます。

そのため、卒園児の誘導には他の学年の保育士にもついてもらうようにしましょう。

式中に園児がトイレに行きたくなった場合などには、担任以外の誘導係の保育士に対応してもらえる配置が必要です。

卒園児担任は式が始まってから終わるまで、決まった場所から離れることなく卒園式に集中するようにしましょう。

卒園式当日の流れ

卒園式の流れをしっかりと頭に入れておくことで、安心して当日を迎えることができます。具体的なタイムスケジュールとそれぞれのポイントを見ていきましょう。

園児入場

開式の言葉

卒業証書授与

園長先生の式辞

来賓や保護者の方のあいさつ

卒園児のお別れの言葉

在園児のお別れの言葉

卒園の歌

閉式の言葉

記念撮影

卒園証書授与のポイント

園児の名前を呼ぶときは、園児の顔を見ながらはっきりと聞こえやすい声で呼びましょう。1人ひとり前に出て証書を受け取りますので、園児が1番緊張する場面でもあります。自信を持ってのぞめるように、繰り返しの練習が大切です。

子どもたちの人権のためにも、名前を呼ぶときは「さん」づけが好ましいですね。

園長先生の式辞と来賓あいさつのポイント

園長先生からの式辞や来賓からのお祝いの言葉に対して、「ありがとうございます」と園児が答える場面もありますので、練習をしておくと安心です

保育士も、保護者の方や来賓のお辞儀に合わせてお辞儀をするようにしましょう。

卒園児のお別れの言葉

代表で言葉を言う場合と、全員で言う場合があります。保護者の方への感謝の気持ちを伝えることも。事前に子どもと練習をして、落ち着いて伝えられるようにしましょう。

在園児のお別れの言葉

代表の在園児は式に出席します。言葉は事前に保育士が考え、練習をしておくようにしましょう。在園児クラスの担任がそばについていると子どもも安心できますよ。

卒園の歌

卒園式の中でも1番感動的な場面です。保育士も保護者の方も号泣ということも。選曲も重要ですので、園で過ごした日々が思いうかぶ曲や未来への希望に満ちた曲がおすすめです。

ピアノ担当の保育士の演奏でうたう機会も設け、歌いやすい早さや音の大きさなどを事前に話し合っておくと良いでしょう。

記念撮影

一度退場してから撮影をする場合もありますし、退場せずに会場で撮影することもあります。記念に残りますので、笑顔で写ることができるように心がけましょう。

保育士の服装や持ち物

卒園式に参加するときには、通常保育のときとは違った服装や持ちものが必要です。

卒園児担任ははかまの場合も

卒園児の担任ははかまで出席することも多くあります。園ではかまを用意してくれることはほとんどありませんので、自分で準備をすることになります。

はかまを選ぶポイントは派手すぎないことです。卒園式はあくまでも子どもが主役ですので、大きすぎる柄や派手に見えるものは避けましょう。

着物の柄は無地か控えめな柄で。色は落ちつた中にも春らしい色がおすすめです。はかまは全てレンタルすることもできますし、自宅に着物だけはあるという場合にははかまの部分だけをレンタルすることも可能です。

子どもの見送りなどで戸外に出る場面も多いので、編み上げブーツよりも脱ぎ履きのしやすい草履が良いでしょう。

スーツは黒かグレーが無難!喪服はNG

卒園児担任以外の保育士はスーツで出席する場合が多くなります。入園式はパステル調の色合いなど春らしいスーツがおすすめですが、卒園式は黒かグレーが無難です。園によっては紺色でも大丈夫なところもありますので、事前に園長に確認を取るようにしましょう。

いずれにしても主役は子どもですので、子どもや卒園児担任を引き立てるという意味でも落ち着いた色のスーツが良いでしょう。ボトムスはスカートでもパンツでも大丈夫。スーツの中に着るカットソーを白にすると暗すぎずにおすすめです。

ただ、絶対にNGなのが喪服です。同じように黒いスーツでも、スカートの丈やデザインなどから喪服だということはすぐに保護者の方に分かってしまいます

卒園式に出席する機会の多い保育士という職業柄、卒園式用に黒かグレーのスーツを1着購入しておくと良いですね。

コサージュはお祝いの席に最適

コサージュを付けると、暗い色のスーツであってもお祝いの場にふさわしい装いに見えます。大きすぎると派手に見えてしまいますので、小ぶりで上品な春らしい色あいのものを選ぶと良いでしょう。

園によっては、生花や手作りのコサージュをおそろいで用意することもありますので、確認してくださいね。

ストッキングは透けるタイプのものを選ぶ

普段着として着用する時には、透けないタイプのタイツを選ぶことが多いかもしれませんが、卒園式ではできるだけ透けるタイプのストッキングを選びましょう。色はベージュ系が基本。スーツが落ち着いた色でも、ベージュで透けるタイプのストッキングですと暗くなりすぎません。ワンポイントがついたものは避けましょう。

ハンカチは必須!

スーツやはかまといったいつもとは違う装いですので、ハンカチを入れ忘れてしまう人も少なくありません。

卒園式は思わず涙ぐんでしまう場面や号泣してしまうという状況もありますので、ハンカチはすぐに取り出せるようにしておいてくださいね。

謝恩会ってどんなもの?

謝恩会とは、保護者の方が保育園や保育士に感謝の気持ちを伝えるために開催してくれる会です。主催は保護者の方ですので、料理や飲み物の準備から当日の流れまで、保護者の方が企画してくれます。

ただ、謝恩会の中で保育士からの出しものを頼まれたり、子どもたちが歌をうたうこともあります。出しものや歌が組み込まれている場合には、念のため、事前の準備が必要なのかを確認しておきましょう。

また、卒園児担任は「一言あいさつを」と言われることがほとんどです。保護者の方への感謝の気持ちや子どもの成長への思い。保育園を巣立っていく子どもに送る言葉など、どんな内容を話すのかをある程度考えておくと良いでしょう。

卒園式とはまた違ったアットホームな雰囲気の中で、保護者の方と一緒に子どもの成長を喜び合いながら参加してくださいね。

卒園式後に寂しさを感じる場合

卒園式は立派に成長した子どもたちを送り出す、喜ばしい日です。しかし、多くの時間を子どもたちと過ごしてきた保育士にとっては、子どもが巣立ってしまうことで寂しさや喪失感を感じることも。

そんな時には、少し目線をかえると寂しさを乗り越えて前向きになることができますよ。

前に進んでいる子どもたちを想像する

子どもたちも慣れ親しんだ保育園から巣立ち、小学校という新たな場所で頑張っています。子どもたちが立派に成長して前に進んでいけたのは、保育士が保護者の方と共に子どもの成長を見守ってきたからです。

そんな風に成長してくれた子どもたちに自信と誇りを持って、新たに担任する子どもたちとも関わってくださいね。

卒園児を出した経験は、必ず保育士としての糧になりますよ。

成長した子どもたちに会うのを楽しみに!

保育園を巣立ち、成長した子どもたちが会いに来てくれたとき、保育士をしていて本当に良かったと感じます。

園にいたときよりも大人びて、恥ずかしがりながらも自分の元に来てくれる子どもたちの姿が見られることは保育士の特権です。保育士を続けていると別れる寂しさもたくさん経験しますが、それ以上に成長した子どもに会う喜びを感じることができますよ。

子どもたちと会えるときを楽しみに、日々の保育に励みましょう。

思い出に残る素晴らしい卒園式にしましょう!

子どもと保護者の方にとって大切な一つの区切りである卒園式。保育士にとっても成長した子どもたちを送り出す特別な行事です。

すてきな卒園式にするためには、事前準備が不可欠。ゆとりを持って計画的に準備を進めるようにしましょう。また、子どもが自信を持って卒園式を迎えられるように、うまく気持ちを盛り立てながら練習を取り入れて

丁寧な準備と子どもの気持ちに寄り添って練習を重ねた卒園式は、子どもと保護者の方だけではなく保育士自身にとっても思い出に残る素晴らしい1日となりますよ。

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