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保育士のひきだし

2020.10.12

保育士のパートの仕事内容は?正社員として働く保育士との違いや給料についても紹介

多くの保育園は人手不足のため、さまざまな働き方を取り入れ人材を確保しています。パートタイムで働く保育士もその一つです。パートでのお仕事は、短時間で働きたい、子育てと両立したいと考えている保育士におすすめの働き方です。

今回は、パート保育士と正社員は、仕事内容に違いがあるのか。気になる給料についてもご紹介いたします。

パート保育士の仕事内容と正社員との違い

パート保育士と正社員では、仕事内容や雇用形態、福利厚生などに違いがあります。パート保育士の仕事内容について、正社員と比較しながら確認していきましょう。

保育補助と担任業務

正社員は各クラスの担任を任されるのに対し、パート保育士はクラス担任には入らず、フリーとして各クラスの補助を行うことが多いです。場合によってはフルタイムのパート保育士を中心に、担任を任されることもありますが、クラス内の活動も主として動くのではなく、遅れている子どもの手助けをしたり、トイレ介助に入ったりと補助的な役割を果たします。

パート保育士は保育補助を任されることが多いため、前に立って製作を指導したり、ピアノを弾くといったことは少ないでしょう。前に立つことやピアノを苦手に感じている人でも安心して働けます。

事務作業は少な目

保育士は保育以外にも、行事を担当したり月案や週案といった指導計画をたてたりと、毎日の事務作業も多くあります。正社員はこれらの事務作業を全て担うことになりますが、パート保育士の業務には含まれていないことが多いです。

事務作業があったとしても、子どもの連絡帳を書いたり、日誌の反省点以外の部分だったりと、正社員に比べて圧倒的に少ないのが特徴。事務作業は保育士の残業や、持ち帰りの仕事の原因の1つであるため、仕事とプライベートをしっかり分けて働くことができます。

製作や行事の準備

子どもの人数が少なかったり、外部講師が指導している時間など、保育士の手が足りている場合、事務所や休憩所などで製作や行事の準備を任されることもあります。パート保育士が雑務を担うことで、正社員はその分保育に集中できます。保育活動が滞りなく円滑に回るのも、パート保育士の協力があるからです。

パート保育士の働き方

パート保育士は正社員と雇用形態が異なります。正社員は月給制ですが、非正規雇用は時給制で働くことになります。パート保育士の中にも様々な働き方があるのでご紹介していきます。

フルタイム

正社員の保育士と変わらず、週40時間の勤務を行うのがフルタイムのパート保育士。正社員と同じように、自分ができる範囲でシフトに入る場合もありますし、時間を決めて働くといったやり方もあります。フルタイム保育士は正社員と同じように担任を持つことや、行事に参加することもあるでしょう。短時間のパート保育士より待遇が良いことも多く、社会保険にも加入できます。

時間・曜日固定

1日だったり、14時間だけだったりと、雇用主と相談し自分でシフトを決めて働きます。働く曜日や時間が決められているので、他の予定も立てやすく、習い事をしていたり、他に違う仕事をしながら、ダブルワークとして働く方もいらっしゃいます。

早番・遅番

時間固定の中でも早番だけ、遅番だけといった時間帯を選んで働くパート保育士もいます。早番は開所時間~10時頃まで、遅番は16時頃~閉所時間までのため、子どもの人数も少なく、主活動を担当することもないので体力的に自身がない方でも働きやすいでしょう。

パート保育士のお給料

自分で時間を決めることができ、働きやすい面も多いパート保育士。ですが、やはり気になるのはお給料のことですよね。パート保育士の給料はどのくらいなのか、実際にまとめてみました。

自治体の平均時給より高いことが多い

パート保育士の時給は保育園や自治体によっても異なりますが、平均すると1,000~1,200円程度で設定されています。パート保育士とはいえ国家資格が必要な職業のため、自治体の平均時給よりは高い時給となっています。

経験年数や、幼稚園教諭といった保育に関する他の資格を所有しているとさらに時給があがる場合も多いので、正社員として働いていた保育士が結婚や出産をきっかけにパートに切り替えるということもよくあります。

無資格でも働ける?

保育士資格がないと働けないというイメージがありますが、保育補助であれば無資格でもパートとして働くことができます。たとえば認可保育園の場合、国の最低基準の保育士の数を満たしていれば、それ以外の保育補助に関しては、無資格でも保育園で働くことが可能です。しかし、無資格での保育補助の場合、資格があるパート保育士よりも時給は低い場合があります。

また、2015年から無資格で保育園で働いている人のスキルアップや、保育士不足の解消のために、子育て支援員という認定資格の制度ができました。子育て支援員とは子育て経験のある主婦を中心に、子育ての仕事を担ってもらうための制度です。国家資格である保育士とは違い、各自治体で20時間程度の研修を受けることで取得できます。保育士資格を持っていなくても、保育園で働きたいと考えている方は、一度調べてみてはいかがでしょうか。

早番や遅番には手当てが付くことも

開所時間~9時頃、17時~閉所時間までといった早番・遅番の時間帯は、時給をプラスしている保育園も多いです。保育園によっても異なりますが、100~500円ほど時給に対してプラスされます。

勤務時間によってはかなりのプラスになるため、時間帯に融通がきくようであれば、手当てのある保育園を選択肢に入れてもよいですね。

福利厚生・賞与

パート保育士でも福利厚生制度を利用できます。介護休暇や育児休暇などは、勤続年数や労働日数に規定があるので、事前に確認が必要です。保育園の中には、福利厚生代行サービスを取り入れている場合もあり、映画館やホテルを割引で使えることもあります。このサービスはパート保育士も対象になるので、活用したいですね。

また賞与は正社員だけというイメージが強いですが、パート保育士にも寸志として支給する保育園もあります。

保育士処遇改善手当もパート保育士は対象です。保育園によって一時金として支給されたり、時給に上乗せされたりと支給の仕方は異なります。

パート保育士のメリット・デメリット

自分の都合にあわせて自由に働けるパート保育士ですが、どのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか。

 メリット

まずはパート保育士のメリットをみていきましょう。

  基本的に持ち帰り仕事がない

日中の業務が多いときには、事務作業を持ち帰り仕事にせざるをえない場合があります。ですが基本的に書類作業はパート保育士は担当しないことが多いので、持ち帰り仕事をすることはほとんどありません。家庭と仕事としっかり線引きをすることができ、プライベートに仕事を持ち込むことがないのは大きなメリットです。

  シフト制ではないので家庭と両立しやすい

正社員であれば開所時間から閉所時間まで15~30分刻みのシフト制での勤務になります。早番の日は5時に家を出て、遅番の日は10時に家を出る…。子育てをしながら働く保育士の場合、子どもの世話をしてから出勤するため大変です。

いっぽうパート保育士であれば、固定時間はもちろん、自分が働ける範囲でのシフトのみで働くといった働き方ができるので、家庭との両立が正社員よりしやすいです。特に子どもが小さいうちは、時間を固定して働くことができるパート保育士の方が働きやすいかもしれませんね。

  行事参加が必須ではない

正社員であれば運動会や発表会の行事は参加することが必須ですが、パート保育士は行事に絶対に参加しなければいけないということはありません。特に運動会はどの園も同じような時期に開かれるため、自分の子どもの幼稚園・保育園の運動会と日程がかぶってしまった!なんていうことも多いです。

パート保育士は行事の参加を自分の意思で決めることができるので、子どもの行事日程とかぶってしまったり、外せない予定がある場合は行事に参加しない、という選択ができます。行事に参加しない場合、早めに園長に伝えておき、参加できない分、準備で協力できるようにしましょう。

 デメリット

続いて、パート保育士のデメリットもみておきましょう。

  収入が安定しない

月給制の正社員とは違い、パート保育士は時給制です。ゴールデンウィークのある5月やお盆のある8月は、他の月より休日が多く、もらえる給料は普段より少なくなります。子どもや自分が体調を崩して長く休んだり、感染症が流行って子どもの人数が少なく、「この日は帰ってもいいよ」と言われて早帰りしたりする場合もあるでしょう。

働いた時間分の給料になので安定した収入を得ることは難しく、絶対に毎月○○円ほしい!という場合には、あまり向いていません。

  自分がやりたい保育をしにくい

パート保育士の多くはフリーとして各クラスに入り、保育補助として担任のサポートをすることが中心です。そのため、「こんな製作をしてみたい」「あの公園にお散歩に行ってみたい」といった自分のやりたい保育をすることは難しいでしょう。正社員の先生に「こんなことやってみたらどうか?」と提案はできますが、自分が主体ではないため、歯がゆい思いをすることもあるかもしれません。

外部の研修も正社員が優先的に参加できる保育園が多いので、スキルアップを望むのであればパート保育士ではなく正社員になった方がよさそうです。

まとめ

パート保育士の仕事内容や給料、メリット・デメリットをご紹介いたしました。女性は結婚や出産といったライフステージの変化で、働き方が大きく変化します。正社員ではなくパート保育士を選択するというのも1つの方法です。

ブランクがあるけど保育士として職場復帰したいと考えている方も、短時間のパート保育士からであれば、始めやすいのではないでしょうか。ぜひ、自分に合った働き方を探してみてくださいね。


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