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保育士のひきだし

2019.01.29

保育士の仕事内容を紹介。保育士の役割、業務内容、一日の流れを解説!

「子どもが大好き!」「子どもに関われる仕事がしたい!」」

子ども達と関わる仕事の一つ、保育士。子どもが好きで保育士を目指している方も、多いのではないでしょうか。

でも、保育士の仕事内容について、具体的なイメージはわきますか?

子どもの面倒を見て、子どもと一緒に過ごす。もちろんこれも重要な仕事ですが、保育士の一日をのぞいてみると、実は、多岐にわたる業務をこなしています。

保育士には、さまざまな仕事、求められる役割があるのです。

そこで本記事では、保育士の仕事・求められる役割や保育士の一日の流れなどについて解説します。

保育士の仕事・求められる役割とは

まずは、保育士の仕事、求められる役割についてみていきましょう。

保育士の仕事の中心には、子ども達の成長を手助け、成長を見守り喜ぶことがあります。現在は核家族が増えるなど家族構成が大きく変わり、それに伴って、保育士へのニーズがさらに多様化してきています。ただ単に、子どものお世話をするだけでなく、+αの保育が求められるようになっているのです。

子ども達が楽しく過ごせるため、そして、多岐にわたるニーズに応えるため、保育士にはこんなにも幅広い仕事があります。

  • 子どもに基本的生活習慣を身につけさせる
  • 子どもの健康管理をする
  • 子どもの身の回りの世話をする
  • 子どもに集団生活を通して社会性を養わせる
  • 遊びを通して子どもの心身発達をサポートする
  • 保護者の悩み・相談をサポートする
  • 日案・週案・月案、その他書類を作成する
  • イベントを企画・準備・実行する
  • 保育園内の飾りつけ
  • 地域と交流を深める
  • 外部の研修などに参加する

それでは、一つひとつ詳しくみていきましょう。

子どもに基本的生活習慣を身につけさせる

子どもに基本的生活習慣を身につけさせるのは、保育士の最も重要な役割の一つ。

基本的生活習慣とは、次の5つの点から考えられる、日常生活で基盤となる行いのことです。

  • 食事
  • 睡眠
  • 排泄
  • 着脱
  • 清潔

 

これらを家庭と保育園の両面から、または仕事などでなかなか育児のできない保護者に代わって教え、子ども達にしっかりと身につけさせます。

子どもの健康管理をする

子ども一人ひとりの健康状態を把握し、管理していくことも保育士の重要な役割です。子どもは体調の変化が激しい上に、自分の健康状態を上手く伝えることができません。

そのため、子ども達の声の調子、顔色、行動などを常に注意深く見て、健康状態を把握することが必要です。

異変がある場合は、休ませてあげたり、保護者に連絡して迎えに来てもらったりと、状況に応じて、その都度対処していくことが求められます。

集団生活の中で生活しているため、判断を誤ると症状を悪化させたり、他の子どもにうつしてしまう可能性もあります。子ども達が健康に過ごしていくため、保育士が健康管理で果たす役割はかなり大きなウェイトを占めています。

子どもの身の回りの世話をする

子どもの身の回りの世話をすることも保育士の役割です。年齢に応じて、見守り・補助・手助け・励ましといったさまざまなサポートが求められます。

そして、サポートしながら、子どもの「できるようになりたい」、「遊べるようになりたい」といった欲求を満たしてあげることが大切です。

子どもに集団生活を通して社会性を養わせる

保育園で子ども達は初めて社会を体験します。家族とは違う先生や友だちと関わり、けんかをしたり、一緒に遊ぶ楽しさ、助け合うことの大切さを味わったりしながら、次第に社会性を身につけていくのです。

保育士には、そんな子ども達がうまく集団生活を送っていけるよう、サポートしていく役割があります。

日々の生活や遊び、運動会などのイベントを通して、みんなが快適に集団生活を送るために必要なこと、社会性を養っていきます。

遊びを通して子どもの心身発達をサポートする

小さな子どもは、遊びからさまざまなことを学び身につけていきます。例えば、外で遊ぶことで手足の動かし方を覚えたり、体力をつけていきますし、お絵描きや制作を通してペンやハサミの使い方を覚えていきます。また、絵本や紙芝居を読んだり聞いたりすることで、感受性が育っていくことでしょう。この時期の保育は、その後の成長に大きく影響を与えます。

一つひとつの遊びを通して、子ども達の心身がより健やかに発達できるよう、さまざまな遊びを企画しながら、サポートしていくことが大切です。

保護者の悩み・相談をサポートする

子どもと関わることだけが保育士の仕事ではありません。保護者に寄り添い、アドバイスしながら悩みをサポートするのも重要な役割です。

子育てに悩みを抱えている保護者は意外と多いもの。「保育園ではこのようにしています。」と送り迎え時などにアドバイスしたり、連絡ノートでやり取りするなど、保護者の悩みに寄り添い、一緒に考えていくことが大切です。

書類作成をする

保育士には、下記に挙げるような書類作成の仕事があります。

  • 連絡ノート
  • 園だより
  • 給食だより
  • 保育日誌
  • 給食日誌
  • 職員会議の議事録
  • 日案・週案・月案
  • 職員間連絡ノートなど

こういった日々の活動を記した書類は、その後の保育にしっかりと活きていくため、絶対に欠かせないもの。書類作成も保育士の重要な役割です。

イベントを企画・準備・実行する

子どもが季節を感じたり、友だちと一緒に取り組む楽しさや大切さ、達成感や充実感を味わうために欠かせないのが季節ごとのイベント。入園式や進級式にはじまり、遠足や運動会、お芋ほりや発表会、お正月のお餅つきに、卒園式まで。保育士は、それぞれのイベントを企画し、準備、実行します。

子ども達に多くの経験と大きな成長をさせてあげるための重要な役割です。

保育園内の飾りつけ

壁面制作を作ったり、季節やイベントに合わせて園内を飾り付けるのも保育士の仕事の一つ。子ども達が季節を感じることができたり、楽しい雰囲気の中で生活できるようにするための重要な役割です。

 

地域と交流を深める

子どもがより安全に健やかに生活するためには、地域の協力も必要となります。そのため、地域の方が参加できるお祭りやバザーを企画したり、近隣施設を訪問するなど、地域との交流を深めておくことも重要な役割です。

外部の研修などに参加する

すでにお話しした通り、共働きの増加や家族構成の変化などに伴って、保育士に求められるニーズが多様化し、近年、より質の高い保育が求められる傾向があります。

保育士は、そんな幅広いニーズに応えていくため、外部の研修に参加するなどしてスキルを磨いていくことが重要です。研修については、厚生労働省が実施する『保育士等スキルアップ研修』などがありますよ。ぜひ、チェックしてみてくださいね。

保育士の仕事、そのやりがいとは

保育士の仕事は、子どもに囲まれて一緒に遊んだり歌ったりと、楽しい面がピックアップされることも多いですが、世の中のさまざまな仕事と同じように決して楽しいことばかりではありません。

そんな中、保育士として仕事を続けていく原動力となるのが、保育士でなければ味わうことのできない『やりがい』だと言われています。つづいては、そんな保育士の魅力、やりがいについて迫っていきましょう。

日々の成長に感動

保護者より長い時間を過ごすことも多い保育士。

昨日まではできなかったことが、今日はちゃんとできるようになっていたり、0歳児であれば、初めて言葉を発する瞬間、初めて立ち上がる瞬間を共有できたりと、日々の成長を常に感じることができます。これは保育士の醍醐味ですよね。

子ども達の笑顔、「先生大好き!」の言葉

いつも素直な感情を持ち、まっすぐな笑顔や言葉をこちらに向けてくれる子ども達。仕事に疲れていても、満面の笑顔が心をいやしてくれるでしょう。「先生大好き!」と言いながら飛びついてきてくれる姿を見ると、心から喜びとやりがいを感じることができます。

イベントが成功したときの充実感と達成感

運動会や発表会など、保育園では年間を通して大きなイベントがあります。保育士は、各イベントの企画や準備のために、業務が忙しくなることもあるでしょう。

しかし、それだけ大変だからこそ、イベントが無事に成功すると、そこには充実感と達成感、子ども達や保護者の大きな笑顔が待っています。

保護者からの信頼や感謝

子ども達を安心して預けられるのも保育士のおかげ。「先生のおかげです。」「いつもありがとうございます。」と、保護者から感謝の言葉をかけてもらうことがあります。

子育ての悩みを相談しにきてくれることもあり、自分のアドバイスによって、その悩みが解消することもあります。

子ども達だけでなく、保護者から感謝されたり、信頼関係を築けたときにやりがいを感じることもあるでしょう。

卒園後も続く絆

子ども達との関係は、卒園後も続いていきます。立派に成長した姿を見せに来てくれることもありますし、職業体験などで保育の仕事を体験しに来てくれることもあります。

卒園後も子ども達の成長を見られることはとてもうれしいことですよね。「先生みたいな保育士を目指しています!」なんて言われたときには、本当に感動してしまいます。

日々成長していく姿を近くで見られること、まっすぐな子ども達の笑顔や言葉に触れられること、子ども達と信頼関係を築き、たくさんの楽しい時間を一緒に過ごせること。

そして、その信頼関係が続いていくこと。保育士は決して楽ではありませんが、その分かけがえのない体験ができる仕事なのです。

保育士のやりがいについては、保育士のやりがい・魅力の記事にて詳しく紹介していますので合わせてご覧ください。

意外と多い保育士が活躍できる職場

仕事内容ややりがいを把握したところで、保育士になったらどんな職場で働いていきたいと思いますか?

真っ先に浮かぶのは保育園でしょう。しかし、保育士の働ける場所は保育園だけではありません。次の通り、意外と活躍できる場所が多いのです。

  • 保育園
  • 企業内保育施設
  • 企業・病院・大学内保育施設
  • 児童厚生施設
  • 児童養護施設
  • 児童自立支援施設
  • 知的障害児入所施設
  • 乳児院など

それでは、保育士の活躍できる主な職場について、詳しくみていきましょう。

保育園

保育士の職場として最も多いのが保育園。0~6歳という年齢幅の広い子ども達に合わせてさまざまな保育を行います。大きく分けて、公立保育園と私立保育園があり、さらに私立保育園は、認可保育園と認可外保育園に分かれます。

企業・病院・大学内保育施設

企業・大学・病院保育施設とは、それぞれの敷地内またはその近隣に設置されている保育施設のこと。企業や病院で働く方、大学で勉強している方の子どもを預かって保育します。保育士の仕事は、一般的な保育園とほぼ変わりはありません。

児童厚生施設

児童厚生施設とは、児童館・児童遊園・学童施設などのことです。児童に健全な遊びを与えて、健康増進と豊かな情操を育てることを目的とします。

児童養護施設

児童養護施設とは、保護者のいない児童、虐待された児童、その他家庭の事情などで養護を必要とする児童が入所している施設のことです。保育士は、入所している児童を保護し、相談を受けたり、自立のための支援を行います。

児童自立支援施設

児童自立支援施設とは、不良行為をしたり、する恐れのある児童、あるいは、家庭に問題のある児童を入所させて、教育・指導するための施設のことです。保育士は、入所している児童に、必要な指導や保育をし、その自立を支援します。

知的障害児入所施設

知的障害児入所施設とは、計算や読み書きといった、知的障害のある児童が入所している施設のことです。保育士は、入所している児童を保護し、独立自活に必要な知識・技能を与えます。

乳児院

乳児院とは、虐待や母親不在、病気など、さまざまな事情により、保護者のもとで生活することができなくなった乳児を育てる、児童福祉法に基づいた施設のことです。保育士は、乳児を養育し、相談や援助を行います。

上記に挙げた施設はほんの一例です。保育士は、さまざまな施設で必要とされている職業なのです。保育士としてどのように働いていきたいか、保育園のほかにも、自分に合った職場をぜひ探してみてくださいね。

保育士の一日の流れ

最後に、保育士の仕事について、より具体的なイメージをつかんでいきましょう。一般的な保育園で働く保育士は、一日どのような流れで働いているのでしょうか。ある保育園の一日を追ってみました。

午前中

7:00 早番保育士出勤/園児登園開始

多くの保育園では、早番・中番・遅番のシフト制がとられています。早朝の時間外保育では、朝7時頃から子ども達が登園してくるため、早番の保育士はそれより前に出勤して受け入れ準備をします。

順次登園してくる子ども達を保護者から預かります。その際、体調や何か変わった点はないか等、保護者からしっかりと連絡を受けます。

8:30 普通番保育士出勤

9:30~ 園児登園完了/朝の会/戸外活動

9:30頃になると子ども達の登園が完了し、朝の会を行います。このとき、出欠の状況や子ども達の健康状態などをしっかりと共有します。

子ども達の身支度や排泄を済ませて、1000頃から戸外活動が始まります。ケガや事故の危険性が一気に高まる時間帯。保育士は、遊びながら常に子ども達に注意を払います。

また、天候や時期によっては、室内で制作活動をしたり、行事の練習などを行い、その指導にあたります。

10:30 遅番保育士出勤

昼食~午睡

11:30~ 昼食

戸外活動後は、昼食です。手洗い・うがいを促し、園児の発育に合わせて、ミルク・離乳食・給食の準備をします。食べる手助け、早く食べ終わった子の面倒、ふざけながら食べている子への注意と、食事のサポートに大忙しの時間帯です。

12:30~ 午睡(お昼寝)

昼食後は歯ブラシや排泄、着替えを済ませ、午睡(お昼寝)の時間です。子ども達が寝付くまで絵本の読み聞かせなどをし、午睡中は、睡眠チェックと事務作業を行います。事務作業では、保育日誌や連絡ノートなどの記入、ときには職員会議を行う場合もあります。

午後の活動

15:00~ おやつ

午睡が終わると、排泄・着替えを済ませておやつの時間です。おやつの後は、絵本の読み聞かせなど、主に室内で遊びます。

16:00~ 帰りの会/園児降園開始

みんながそろっている段階で、帰りの会を済ませます。その後は徐々にお迎えが来るので、一日の様子などを保護者に伝え、連絡ノートを渡します。

16:30 早番保育士退勤

延長保育

子ども達を専用の部屋に集め、保育園の閉園時間まで延長保育が始まります。

17:20 普通番保育士退勤

19:302000 園児降園

遅番保育士は、順次お迎えが来るまで子ども達の面倒をみます。お迎えが来たら保護者に一日の様子を伝え、連絡ノートを渡します。

20:00~ 遅番保育士退勤

子ども達が全員降園したら、部屋の片づけや掃除を行い、戸締りをして一日の仕事が終了します。

忙しさがそのままやりがいへとつながる、保育士の仕事

保育士の仕事について、イメージがわきましたでしょうか。

保育士の仕事をまとめて言えば、子どものお世話をすること。しかし、実際にはかなり多岐にわたる役割が求められています。

子どものお世話をすることはもちろん、生活習慣や社会性などを身につけさせること。

書類作成やイベントの企画と準備、園内の飾りつけ。

保護者や地域の方とのコミュニケーションを図り信頼関係を深めること。

さらに、さまざまなニーズに対応していくため、研修などに参加してスキルアップすることも必要です。

保育士として働き始めると、忙しい日々に追われることでしょう。

しかし、そこには保育士でしか味わうことのできないやりがいがあります。子どもの成長をすぐそばで感じ、子どもの素直な笑顔や言葉に触れられるのは、まさに保育士の特権。

忙しさと大変さがそのままやりがいにもつながる、とても魅力的な仕事ではないでしょうか。


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