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2026.08.20

学童で育てたい子どもの力10選|考える力・人と関わる力・自分を守る力

これからの子どもたちに必要なのは、勉強ができることだけではありません。もちろん学力は大切ですが、変化の多い時代を生きていくためには、自分で考える力、人と関わる力、気持ちを言葉にする力、失敗しても立ち直る力、自分を守る力など、生活の中で育つ力も欠かせません。

学童は、こうした力が育ちやすい場です。子どもたちは、遊びの中で友だちと相談し、時にはけんかをし、順番を待ち、気持ちを切り替え、自分で選び、困った時に助けを求める経験を重ねています。これらは一見すると日常の小さな出来事ですが、子どもがこれから社会の中で生きていくための大切な土台になります。

この記事では、学童での関わりの中で特に意識したい10の力を取り上げます。地頭の強さ、感性の豊かさ、思いやり、自己肯定感、レジリエンス、自分で選ぶ力、違いを受け入れる力、気持ちを言葉にする力、自分を守る力、好奇心です。

これらを知っておくことで、スタッフは子どもの何気ない行動を成長のサインとして見つけやすくなり、日々の声かけや見守りにも活かすことができます。


1. 地頭の強さ

地頭の強さとは、単に勉強ができることや、知識をたくさん覚えていることではありません。大切なのは、目の前の出来事に対して なぜ? どうして? じゃあどうする? と考えられる力です。

これからの時代は、正解がひとつだけ用意されている場面よりも、自分で考えて選ばなければならない場面が増えていきます。だからこそ、子どもに必要なのは、すぐに正しい答えを出す力だけではなく、問いを持つ力です。

たとえば、友だちとけんかをした時も、どちらが悪いかだけで終わるのではなく、なぜそうなったのか、次はどう伝えればよかったのかを考えることができます。遊

びの中でも、うまくいかなかった時に、もう一度やり方を変えてみようと考えられる子は強いです。地頭の強さは、学習だけではなく、人間関係や生活の中でも育っていきます。答えを教える前に、どう思う? と問いかけることが、考える力を育てる第一歩になります。

2. 感性の豊かさ

感性とは、美しいものに気づいたり、面白いと感じたり、違和感を覚えたりする心のアンテナのようなものです。AIや情報があふれる時代になるほど、ただ正しいことを知っているだけではなく、自分は何を感じるのか、何を大切にしたいのかが重要になります。

感性が豊かな子は、人の表情や声の変化にも気づきやすく、相手の気持ちを想像する力にもつながります。また、絵を描く、物語を考える、自然の変化に気づく、音や色の違いを楽しむといった経験は、その子らしい表現力を育てます。

大人から見ると小さな発見でも、子どもにとっては心が動いた大切な瞬間です。たとえば、雲の形を見て何かに見えると言ったり、雨の音を面白がったりすることも、感性が育っている証です。これからの時代、自分の感じ方を持っている人は、流されにくくなります。感性は、その子の個性であり、未来の創造力の種になります。

3. 慈愛と思いやり

慈愛や思いやりは、ただ優しくすることではありません。相手にも事情があるかもしれないと想像し、その人の立場に少し心を寄せる力です。

これからの時代は、多様な価値観や背景を持つ人と関わる場面がますます増えていきます。その中で、自分と違うからといってすぐに否定するのではなく、相手の気持ちを考えられる人は、人間関係の中で強く生きていけます。

学童の場面でも、泣いている子に どうしたの と声をかける、順番を譲る、困っている友だちに教えてあげるなど、小さな思いやりは日々の生活の中にたくさんあります。ただし、思いやりは自己犠牲とは違います。自分を大切にしながら、相手も大切にすることが本当のやさしさです。

子どもに思いやりを伝える時は、やさしくしなさい と言うだけでなく、今の言葉で相手はどんな気持ちになったかな と問いかけることが大切です。相手の気持ちを想像する経験が、あたたかい人間性を育てていきます。

4. 自己肯定感

自己肯定感とは、自分はすごい、自分は何でもできると思うことではありません。うまくできない日があっても、失敗してしまっても、それでも自分には価値があると思える心の土台です。

これからの時代は、比べる対象が増え、子どもでも簡単に他人の成果や楽しそうな姿を見ることができます。だからこそ、人と比べて自分を小さくしてしまわない力が必要です。学童でも、足が速い子、勉強が得意な子、絵が上手な子など、目に見える違いがたくさんあります。

その中で、自分には何もないと思ってしまう子もいます。そんな時、大人が見つけて伝えたいのは、結果だけではなく、その子の過程や存在そのものの良さです。

最後までやろうとしたね、友だちを待っていたね、自分で考えようとしていたね、という声かけは、子どもの心に残ります。自己肯定感が育つと、失敗しても立ち直りやすくなり、新しいことにも挑戦しやすくなります。

5. レジリエンス

レジリエンスとは、折れない強さではなく、折れそうになっても戻ってこられる力です。人は誰でも失敗しますし、悔しい思いもします。大切なのは、失敗しないことではなく、失敗した後にどう立ち上がるかです。

これからの時代は、変化が早く、思い通りにいかないことも増えていきます。そのたびに自分を責め続けるのではなく、もう一度やってみよう、違う方法を試してみようと思える力が必要です。子どもにとってのレジリエンスは、ゲームに負けて悔しい、工作がうまくできない、友だちとうまくいかないといった日常の小さな場面で育ちます。大人が そんなことで泣かないの と否定するのではなく、悔しかったね、本気だったんだね、次はどうしてみる? と受け止めることで、気持ちを立て直す経験になります。

強い子とは、泣かない子ではありません。泣いたあとに、また歩き出せる子です。その回復力こそ、生きる力になります。

6. 自分で選ぶ力

自分で選ぶ力は、これからの時代にとても大切です。情報も選択肢も多い社会では、誰かに言われた通りに動くだけでは、自分の人生を生きることが難しくなります。子どものうちから、自分はどうしたいのか、何を選ぶのかを考える経験が必要です。

もちろん、低学年の子どもに大きな決断をさせる必要はありません。今日どの遊びをするか、どの色を使うか、係をやってみるか、先に宿題をするかなど、小さな選択で十分です。自分で選ぶ経験を重ねると、自分の気持ちに気づきやすくなります。

また、選んだ結果うまくいかなかった時も、次はどうするかを考える力につながります。大人がすべて決めてしまうと、子どもは楽ですが、自分で考える機会を失います。

選ぶ力は、自由にさせることではなく、考える余地を残すことです。あなたはどうしたい? と聞かれる経験が、自分の人生を自分で歩く力を育てます。

7. 違いを受け入れる力

違いを受け入れる力とは、自分と違う考え方や感じ方を持つ人を、すぐに変だと決めつけない力です。

これからの時代は、国籍、文化、家庭環境、価値観、得意不得意など、さまざまな違いを持つ人と関わることが当たり前になります。その時に、自分と同じであることだけを安心材料にしていると、人間関係が狭くなってしまいます。学童でも、遊び方の好みが違う子、話すのが得意な子、静かに過ごしたい子、すぐに輪に入れる子、時間がかかる子がいます。違いを否定するのではなく、そういう感じ方もあるんだねと受け止める経験が大切です。

大人の声かけも、みんな同じようにしなさいだけではなく、この子はこういう入り方がしやすいんだねと見る視点が必要です。違いを受け入れる力は、思いやりにもつながります。自分と違う人を敵にしないこと。それは、これからの社会を生きる上でとても大切な人間性です。

8. 気持ちを言葉にする力

気持ちを言葉にする力は、子どもの人間関係を支える大切な力です。嫌だった、悲しかった、悔しかった、本当は入れてほしかった、ありがとう、ごめんね、助けて。こうした言葉を使えるようになると、トラブルは深刻になりにくくなります。

低学年の子どもは、気持ちが先に動き、言葉が追いつかないことがあります。その結果、手が出てしまったり、黙り込んだり、強い言い方になってしまうこともあります。そこで大人ができるのは、気持ちを決めつけることではなく、言葉にする手助けです。怒っている感じかな、悲しかったのかな、びっくりしたのかなと、選択肢を出してあげると、子どもは自分の気持ちに気づきやすくなります。

気持ちを言える子は、自分を守ることも、相手と仲直りすることも上手になります。言葉にできるということは、心の中のぐちゃぐちゃを少し整理できるということです。この力は、大人になってからも人間関係の大きな支えになります。

9. 自分を守る力

自分を守る力とは、嫌なことを嫌だと言える力、自分の気持ちや体を大切にできる力です。

思いやりがある子ほど、相手に合わせすぎてしまうことがあります。もちろん友だちに優しくすることは大切ですが、自分を犠牲にしてまで我慢し続けることは、本当の優しさではありません。

これからの時代は、人とつながる力と同じくらい、自分の境界線を持つ力も必要です。

学童の中でも、貸したくない物を無理に貸してしまう、嫌なのに遊びに付き合ってしまう、やめてと言えずに我慢してしまう場面があります。そんな時、大人が 言い返しなさい と強く言うのではなく、嫌だったら嫌って言っていいんだよ、先生に助けてって言っていいんだよと伝えることが大切です。

自分を守れる子は、相手も大切にしやすくなります。なぜなら、自分の気持ちを大切にする経験が、相手にも気持ちがあると理解する土台になるからです。

10. 好奇心と学び続ける力

好奇心は、これからの時代を強く生きるための大きなエンジンです。知らないことを面白がれる子は、自分から学び続けることができます。

これからは、一度覚えた知識だけで一生通用する時代ではありません。新しいものが生まれ、働き方や暮らし方も変わっていきます。

その中で必要なのは、知らないから怖いではなく、知らないから知ってみたいと思える心です。子どもの好奇心は、日常の小さな疑問から育ちます。なぜ空は青いのか、どうして虫は動くのか、この遊びを変えたらどうなるのか。大人にとっては小さな問いでも、子どもにとっては世界が広がる入り口です。すぐに答えを教えるより、どう思う? 一緒に調べてみようか と返すことで、学びの楽しさが育ちます。好奇心がある子は、失敗も実験として受け止めやすくなります。

知りたい、やってみたい、試してみたい。この気持ちが、未来を切り開く力になります。

 

ライクキッズ株式会社 指導員 K.Y先生


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