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保育士のひきだし

2019.08.24

保育園の年間行事やイベントとは。それぞれのねらいと合わせてご紹介

保育園では、1年を通してさまざまな行事やイベントがあります。保護者の方にも参加してもらうイベントから、子どもに伝統や季節の移り変わりを伝える行事まで。行事の計画、実行も保育士の大切な役割です。

 

では、保育園で行う行事にはどんなねらいがあるのでしょうか?それぞれの行事を保育に取り入れることには意味があるのです。保育士がねらいを理解することで、子どもと保護者にとって、行事がさらに意味のあるものになりますよ。月ごとに行う行事の特徴やねらいについて、ご紹介いたします。

 

年間行事とイベント

 

では、保育園で行われる行事には、どういったものがあるのでしょうか?月ごとに行われる一般的な行事を、ねらいや注意点も含めて見ていきましょう。

 

4月

入園式、進級式

5月

こどもの日の会

6月

保育参観

7月

七夕お楽しみ会

8月

夏祭り

9月

敬老の日の会

10

運動会・ハロウィン

11

発表会

12

クリスマス会

1月

正月お楽しみ会

2月

豆まき

3月

ひな祭り・卒園式

 

4月 入園式、進級式

 

 

新年度の始まりの行事である入園式。新しく保育園に入園した子どもたちを迎える、大切な行事です。保護者の方も参加する場合がほとんどで、入園式後に保護者会や懇談会を設けることも少なくありません。

 

入園式のねらいは、入園を子どもや保護者とともに喜び合うことと、子どもと保育士との出会いです。期待と不安を抱えた子どもたちと保護者の方の気持ちが和むような、温かな雰囲気を心掛けましょう。

 

進級する在園児のために、進級式を行う場合もあります。進級式には、基本的に保護者の方は参加しません。進級式のねらいも、新しい担任と子どもとの出会い。そして、学年が上がり、1つ大きくなった子どもたちの成長を一緒にお祝いすることです。

 

5月 こどもの日の会

 

入園、進級して初めての、子どもたちだけでの行事です。製作でこいのぼりを作ったり、こいのぼりの歌をうたったりと、子どもたちの健やかな成長をみんなで祝いながら、季節を感じることをねらいとします。年齢に合わせた絵本や紙芝居を通して、こどもの日の由来を子どもたちに伝えられると良いですね。

 

6月 保育参観

 

保護者の方に、子どもたちの保育園での様子を見てもらうために行う保育参観。保育園での姿を見て、安心してもらうことが1番のねらいです。また、仕事や家事で忙しくゆっくりと子どもと関わることができない保護者の方も多いので、親子でできる製作やゲームを取り入れ、親子で関わる時間を作るというねらいを立てることも。子どもとの関わり方がわからないという方には、保育士の働きかけを参考にしてもらうこともできます。

 

7月 七夕お楽しみ会

 

 

日本に昔から伝わる七夕。短冊に願いを込め、笹の葉に手作りの飾りと共に飾ることで、伝統行事を身近に感じられることをねらいとしています。七夕当日にはお楽しみ会を開催する園も多く、子どもに親しみやすい絵本やパネルシアターを活用することで、七夕の由来を分かりやすく伝えることができますよ。

 

8月 夏祭り

 

子どもたちの夏の楽しみと言えば夏祭りです。いつもとは違った園内や園庭で、おみこしをかついだり盆踊りをしたり。保育士だけではなく、保護者の方に屋台を担当してもらうこともあります。保護者同士が交流する良い機会ともなり、子どもと保護者、保育士のつながりを深めるねらいがあります。保護者の方の負担が大きくならならないように、注意しましょう。

 

9月 敬老の日の会

 

保育園では、両親だけではなく祖父母が送り迎えをしてくれるなど、協力をしてもらう場面が少なくありません。日々の感謝の気持ちを伝えるために、敬老の日には祖父母を保育園に招いて敬老の日の会を催すことも。子どもからの手作りのプレゼントを渡したり、歌や劇のプレゼントをすることで、感謝の気持ちが伝わりますよ。子どもと祖父母との、交流の機会を設けるというねらいがあります。

 

10月 運動会

 

運動会は、保育園に通う子どもたち、そして保育士にとっても一大イベントです。当日に向けて、子どもたちと練習を積み重ね、準備をしていきます。運動会のねらいは、目標に向かって頑張る力とお友だちと協力して作り上げる協調性を身に付けることです。順位にこだわることも時には大切ですが、それ以上に子どもの頑張りを認める働きかけを心掛けましょう。

 

10月 ハロウィン

 

ハロウィンはもともとキリスト教のお祭りですが、日本でも知名度が上がり、イベントの1つとして取り入れる保育園も増えてきています。子どもたちは手作りの仮装をして、園内だけではなく園外でパレードをすることも。地域の方との交流にもつながります。保育士も仮装をすると、子どもたちはさらに大喜び。ハロウィンは子どもと保育士が、一緒になって楽しめるイベントです。園からお菓子を渡す際には、アレルギーには十分に注意しましょう。

 

11月 発表会

 

子どもたちの成長を保護者の方に感じてもらい、ともに喜びあう機会となる発表会。子どもたちにとっては、友だちと協力しながら練習を重ねてきた成果を保護者の方に見てもらい、達成感を感じることや、音楽や物語に親しむことがねらいです。

 

発表会の1番の注意点は、子どもたちが「やりたい」という気持ちを持って、取り組めるような働きかけをすること。発表をする歌や劇の題材選びも重要です。簡単すぎる題材ですと飽きてしまいますし、難しすぎると取り組む意欲がなくなります。子どもたちの発達や興味に合わせた題材を選び、気持ちを盛り上げながら練習に取り組みましょう。みんなで発表会をやり遂げることで、クラスの連携がさらに深まり、充実感を感じることができますよ。

 

12月 クリスマス会

 

 

12月に入ると、保育園もクリスマスムードに包まれます。クリスマスにちなんだ製作やクリスマスの歌や絵本を取り入れながら、クリスマス当日を楽しみに待ちましょう。クリスマス会は保護者の方も参加する場合と、子どもたちだけで行う場合があります。「クリスマス発表会」として、発表会をクリスマスの時期に行うこともあります。

 

クリスマス会のねらいは、クリスマスに興味を持ち、友だちや保育士と行事や雰囲気を楽しむことです。クリスマスの飾りつけを楽しむことから、行事は始まっているのですよね。クリスマスの由来は絵本を通して伝えると、子どもでもわかりやすいですよ。

 

1月 正月お楽しみ会

 

新しい1年の始まりであるお正月。日本で昔から続く「お正月」の伝統は、ぜひ子どもたちにも伝えたいですよね。正月お楽しみ会では、たこ揚げやコマ回し、書初めなど昔から楽しまれてきた正月遊びを取り入れ、お正月に親しみを持ってもらうことがねらいです。年賀状ごっことして、子ども同士ではがきのやりとりをしても楽しいですね。保育園から園児の自宅に年賀状を出す場合には、喪中の確認を必ず行いましょう。

 

2月 豆まき

 

無病息災を祈り23日に豆をまく「節分」。製作で作った鬼のお面を身に付けた子どもたちが、鬼役の保育士に豆をまく「豆まき」を多くの保育園で取り入れています。豆まきのねらいは、節分という行事を知り、親しみを持つこと。豆まきの前には、導入として節分の由来を簡単に話したり、紙芝居や絵本を活用すると良いでしょう。

 

「鬼はそと、福はうち」と元気な子どもたちの声が響く豆まきですが、乳児クラスでは特に、泣いてしまう子どもも少なくありません。豆まきがトラウマにならないように、無理をせずに参加するようにしましょう。また、誤飲防止のため、大豆ではなく、新聞紙ボールを豆の代用にすると安心です。

 

3月 ひな祭り

 

女の子の健やかな成長を願うひな祭り。保育園では、女の子だけではなく男の子も一緒にお祝いをします。日本に昔から伝わる行事に、親しみを持つことがねらいです。手作りのひな人形を作ったり、ひなあられを食べ、「ひな祭り」の行事をみんなで楽しみましょう。

 

3月 卒園式

 

年度の最後の行事である、卒園式。成長を保護者とともに喜び合い、新たな門出を祝うことがねらいです。5歳児のみが出席する場合が多いですが、在園児代表として34歳児も出席する場合もあります。今まで一緒に過ごしてきた、友だちや保育士との思い出を胸に小学校へと進む子どもたち。卒園式は保護者にとっても、1つの区切りとしての意味も持ちます。立派に卒園の日を迎えられるように、子どもたちをサポートしていきましょう。

 

保育園でよく行うイベント

 

保育園では、季節の行事や保護者の方が参加する行事の他にも、よく行うイベントがあります。具体的に見ていきましょう。

 

誕生日会

 

 

毎月行われる誕生日会。その月に生まれたお友だちの成長を、みんなで喜び合いお祝いをします。中には、誕生児の保護者が参加できる場合も。みんなの前に出て、インタビューを受けたり、メッセージカードやメダルのプレゼントをもらいます。誕生日を祝ってもらうことで、自分が大切な存在であることを実感する、というねらいがあります。

 

お泊まり保育

 

5歳児の夏に行うことが多いお泊まり保育。家族から離れて、友だちや保育士とともに外泊することで、自立心や協調性を身に付けるというねらいがあります。また、小学校に向けて規則正しいリズムを身に付けられることや、保育園での思い出ができるというメリットも。保育士は普段の保育とは違った工夫を凝らし、子どもたちが楽しめるイベントをたくさん用意します。

 

夜になると、家族と離れている寂しさから泣いてしまう子どももいますが、気持ちを受け止め、安心して眠れるような関りが大切です。お泊まり保育を終えたときには、どの子どもも自信をつけ、頼もしい表情を見せてくれますよ。

 

遠足

 

春の遠足や秋の遠足、お別れ遠足や親子遠足など、保育園の遠足にはさまざまな種類があります。遠足によって異なるねらいを持って、各園は遠足を計画します。

 

春の遠足では、子ども同士や保育士との親睦を深めることや春の花や生き物に触れ、季節を感じることがねらいです。入園や進級をしたばかりの子どもたちは、友だちや保育士との信頼関係が築けていません。遠足を通して、子どもとの信頼関係を築きましょう。

 

秋の遠足では、季節の移り変わりを感じることがねらい。園によっては芋ほり遠足を取り入れる場合もあります。友だちや保育士とともに、秋ならではの遊びを楽しみましょう。

 

親子遠足を取り入れている園では、進級したばかりの春に行う場合もあれば、年度末に行う場合もあります。保護者の方も参加しますので、遠出ができるというメリットも。親子での触れ合いを楽しむともに、保護者同士が関わる機会を作るというねらいもあります。

 

お別れ遠足は、卒園を控えた5歳児で行い、保育園での思い出を作ることが1番のねらいです。一緒に過ごしてきた友だちや保育士と楽しい思い出を作ることは、新たな出発に備えての活力ともなります。

 

遠足という園外で過ごす経験を通して、園での生活とは違った自然との触れ合いや、公共のマナーを守るという経験ができますよ。

 

まとめ

 

保育園の行事には、子どもに経験してもらいたい伝統や、保護者とともに成長を喜びあうことなど、さまざまなねらいがあります。行事を楽しむことはもちろんですが、行事に向かって友だちと協力しあい成功するという経験も、子どもにとってはかけがえのないものです。

 

行事をより有意義なものにするためには、保育士がねらいを明確にして、準備や練習を重ねることがポイント。保育園で決まっている行事だからではなく、子どもにこんな経験をさせてあげたい、という思いを大切に行事を計画していきたいですね。


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