保育のひきだし こどもの可能性を引き出すアイデア集保育のひきだし こどもの可能性を引き出すアイデア集

保育士のひきだし

2019.06.14

保育士が面接で押さえておくべきポイントをプロの目線から徹底解説!

希望する保育園への就職を目指す人にとって、避けて通れないのが採用面接です。採用担当者に良い印象を与えるためには、話す内容はもちろん表情や身だしなみも重要なポイント。全てを総合した評価で合否が決定します。

保育士は、子どもだけではなく保護者対応などで多くの人と接する仕事ですので、人柄が重視されるという特徴も。採用担当者が注目するポイントを事前に把握し、「必要な人材」と感じてもらえるような面接を目指しましょう。

転職活動の成功を目指す保育士が、押さえておくべきポイントをご紹介いたします。

 

事前準備のポイント

 面接にそなえるためには事前準備が大切です。しっかりと準備をして、万全な状態で面接に臨みましょう。

 

面接を受ける保育園の情報収集

 履歴書への記入や面接での受け答えにおいて、園の情報収集をしておくことは重要です。

 

  • 保育方針
  • 保育理念
  • 園が力を入れているカリキュラム(外部講師を招いているカリキュラムなど)
  • 利用する子どもの年齢、園児定員
  • 開園時間
  • 保育の流れ
  • 年間行事

 

面接での受け答えでは、保育園にとって必要な人材であると感じてもらう必要があります。そのためには、園の方針を理解しているか、今までの経験を保育園のカリキュラムに活かすことができるか、という点も重要なポイント。自分を存分にアピールするためにも、情報収集は欠かさずに行いましょう。

保育園の情報は、求人情報やホームページ、保護者の口コミなどから得ることができますよ。

 

身だしなみで第一印象が決まる

 面接官への第一印象を左右するのが身だしなみです。どんなに立派な受け答えをしていても、面接にそぐわない服装やメイクでは印象が下がってしまいます。少しの配慮で印象が上がる、身だしなみについて見ていきましょう。

 

清潔感のある髪色

 髪の毛の色は「保育士らしい」ことが前提です。真っ黒でなければならないという訳ではありません。ブラウンであってもナチュラルであれば大丈夫。長い場合にはしっかりとまとめ、保育がしやすい髪形を意識しましょう。金髪やメッシュが入った髪色は「保育士らしくはない」と見なされてしまいますので避けた方が無難。ナチュラルブラウンか黒で、清潔感のある髪色がおすすめです。

 

ナチュラルなメイク

 メイクはナチュラルに仕上げることがポイントです。つけまつげやグロスはNG。明るい印象を与えられるようにチークや口紅はつけた方が良いですが、赤すぎるものなど派手な色は避けましょう。また、子どもの保育をするときには香水は好ましくありませんので、面接時も避けた方が無難です。

ノーメイクですと血色が悪く見えたりと、かえって印象が悪くなる可能性もありますので、ナチュラルメイクで臨むようにしてくださいね。

 

スーツ・ジャケット着用が基本

 採用面接の際は、スーツでジャケット着用が基本です。夏の暑い日には、ジャケットを着用して来ない人もいらっしゃいますが、やはりジャケット着用の方がTPOをわきまえた人という印象を受けます。また転職活動での採用面接では、新卒者のようなリクルートスーツはおすすめできません。社会人を経験している大人として、年齢に合ったスーツを選びましょう。

 

靴とカバンは黒か茶色が一般的

 スーツに合わせる靴やカバンは黒か茶色のシンプルなデザインの物がおすすめです。面接官に落ち着いた印象を与えられますし、どんなスーツにも合うというメリットも。靴はヒールが高すぎない物。カバンは履歴書を折らずに入れられるサイズのものを選んでくださいね。

 

身だしなみに不安がある時には周りの人に聞いてみる

 服装や髪形など身だしなみに不安がある時には、家族や友人などに客観的に見てもらうことをおすすめします。自分1人で考えていると、何が正解なのかが分からなくなってしまうことも。特に社会人経験の長い人の意見は貴重です。客観的に見て面接に適切だと言われたならば、自信を持って面接に臨みましょう。

 

履歴書・職務経歴書

 

履歴書や職務経歴書は、事前に郵送する場合と面接時に持参する場合とがあります。どちらの場合でも必ず最終確認をしてから提出しましょう。

 

  • 誤字脱字はないか
  • 日付の書き忘れはないか
  • 写真の貼り忘れはないか
  • 汚れていないか

 

特に面接時に持参する場合には、持参途中で折れたり汚れることがないようにクリアファイルに入れた物を封筒に入れて持参しましょう。封筒には履歴書(職務経歴書)在中の記載と記名を忘れずに。

履歴書と職務経歴書の両方を提出する場合には、履歴書は手書で職務経歴書はパソコンで作成すると、パソコン入力の技術もアピールできますよ。

 

面接当日のポイント

 事前準備が整って、いよいよ面接当日です。面接官に好印象を与えるポイントをご紹介いたします。

 

面接に臨む心構え

 面接は園に入った瞬間から始まっています。園に到着したときからが面接という心構えで臨みましょう。

 

園に入る前に身だしなみの最終チェックをする

 面接を受ける保育園に到着したら、園内に入る前に身だしなみの最終チェックです上着を着ている場合には、園に入る前に脱ぎます。鏡を見ながら髪形や服のみだれ、メイクの崩れを確認し整えたら、一度笑顔を作ってみましょう。緊張がほぐれ、落ち着いて面接に臨むことができますよ。

 

笑顔で明るいあいさつ

 

園に一歩入ったら、笑顔で明るいあいさつが基本です。面接官だけではなく、園で働く保育士や子どもたち、保護者の方など出会った人全てに笑顔であいさつを心掛けましょう。面接中だけではなく、そんな様子も面接官はよく見ています。

 

見られている意識を持つ

面接に訪れた際には、全ての行動や表情を見られているという意識を持ちましょう。

 

  • 背筋を伸ばし笑顔で明るい表情で
  • 靴は脱いでから、かかとをそろえる
  • あいさつが届かない場所にいる保育士にも、目が合ったら会釈
  • 扉は静かに閉める

 

少しの行動でも、面接官の印象は変わります。園にいる間、全てが面接という意識を持てると良いですね。

 

面接で必ず聞かれること

 いよいよ面接本番です。面接で聞かれる内容を把握して、自信を持った受け答えを心掛けましょう。

 

志望動機

 志望動機は面接で必ず聞かれる内容です。事前にリサーチした保育園の情報を組み込んだ志望動機を伝えることがポイント。数多くある保育園の中から、その園で働きたい理由を伝えましょう。

 

例えば少人数保育が特徴の保育園では、

「少人数で子どもとの丁寧な関わりができる環境に共感した」

リトミックのカリキュラムに力を入れている場合は、

「子どもたちに音楽の楽しさを伝えるカリキュラムの充実に、魅力を感じた」

と園ならではの特徴を組み込むことで、説得力のある志望動機が出来上がります。

 

給与の充実や通勤場所も志望動機の1つではありますが、面接で伝える必要はありません。保育士経験がある場合は特に、自分が目指す保育や保育観と保育園の保育が合うという点も、面接官が好印象を受けるポイントです。

 

なぜ保育士を目指したか

 

保育士を目指した理由は志望動機と並んで、良く聞かれる質問です。「子どもが好きだから」「子どもと関われる仕事に就きたいと思ったから」という漠然とした理由ではなく具体的な理由を伝えるようにしましょう。

 

例えば、

「中学生の頃に保育園で職場体験をさせていただき、子どもたちのかわいらしさと保育士の仕事にやりがいを感じ保育士を志した」

「幼い頃に通っていた保育園の先生がいつも優しく笑顔で、私もこんな風に子どもたちに接することができる保育士になりたいと、保育士の道を志した」

など、自分が実際に体験したことを組み込むことで、保育士として働きたいという強い思いが伝わりますよ。

 

実務経験者であれば前職の退職理由

保育士としての実務経験がある場合に必ず聞かれるのが、前職の退職理由です。ポイントは前向きな理由を伝えること。

 

  • 残業が多かった
  • 人間関係がうまくいかなかった
  • 給与が低かった

 

これらは保育士の退職理由の上位に上がりますが、面接で伝えるのはNG。マイナス面の退職理由なので、面接官の印象を下げてしまいます。採用しても人間関係がうまくいかなかったら退職してしまうのでは…という不安を抱かせてしまうことも。

 

  • 理想とする子どもとの関わりを実現するため
  • 前の職場よりも面接を受けた保育園に魅力を感じたため
  • 保育士としてのスキルアップのため

 

これらは前向きな退職理由です。退職にはさまざまな理由があると思いますが、面接官がどう受け取るかということをふまえた理由を伝えるようにしましょう。

 

長所と短所

 長所と短所は、新卒者でも実務経験者でも聞かれることの多い質問です。ポイントは、見方によっては長所ともとらえることができる短所を伝えること。

 

「長所は、相手の立場に立って物事を考えられるところです。短所は、相手のことを優先させてしまい、自分の意見が伝えられない場面があることです。保育士経験を積む中で、意識して自分の意見を伝えるように心がけています。」

 

長所と短所を背中合わせで伝えること。そして、自分自身で短所を理解し、改善しようと努力しているという意識も大切です。短所で終わらせずに成長しようとしている姿勢を伝えましょう。

 

また、「ピアノが苦手」という保育士の仕事上での短所を伝える人も少なくありません。ピアノが苦手ということは事実であっても、その分「歌が好きで子どもたちと一緒にうたう時間を大切にしている。より音楽の楽しさを伝えるためにピアノの練習にも励んでいる」などの前向きな姿勢は好印象。性格であっても保育士の仕事内容であっても、苦手なことを克服しようとする意欲が大切です。

 

面接で見られているポイント

 

面接では、受け答えの内容だけを見られているわけではありません。面接官に見られているポイントをご紹介いたします。

 

言葉遣いや社会人マナー

 新卒者であっても採用面接に臨む際には、社会人としての一歩を踏み出しています。社会人として適切な言葉遣いやマナーを徹底しましょう。

 

  • 扉を閉めるときは必ず扉の方を向く
  • 面接官に促されてから椅子に座る
  • 適切な敬語を使う(二重敬語に注意する)
  • ながらお辞儀をしない(あいさつを言い終わってからお辞儀をする)
  • 言葉の語尾を伸ばさない
  • 膝をそろえて座る
  • 身ぶり手ぶりで話をしない
  • 履歴書などを手渡すときは相手に読みやすい方向に向け両手で渡す

 

全ての動作や言葉遣いも面接の一部です。社会人という意識を持って面接臨みましょう。

 

質問に的確に答えられているか

 質問に答えるときには、面接官の意図をくみ取って的確に答えることが大切です。すぐに答えようとする必要はありません。ひと呼吸おいて、質問の意図を理解してから答えるようにしましょう。

また、履歴書と内容が大きく外れることがないように、履歴書に書いた内容は頭に入れておいてくださいね。

 

前職等の悪口を言っていないか

 前職の退職理由を答えるときに特に気を付けたいのが、前職の悪口になってしまっていないかという点です。退職した理由を園のせいにしたり、人間関係がうまくいかなかった理由を周りの人の責任にしている受け答えは、良い印象を与えません。転職をして働き始めてからも、文句ばかり言うのではという印象を与えてしまいます。

事実であっても、悪口と捉えられる可能性のある内容は控えるようにしましょう

 

相手の目を見て話を聞くことができるか

 保育士は人と関わる仕事ですので、人とのコミュニケーショ能力は重要なポイントです。面接官が話をしている時には目線を合わせ、時々うなずいたりあいづちを打ちながら、しっかりと話を聞いているという姿勢をアピールしましょう。ただ、ずっと目線を合わせてしまうと圧迫感を与えますので、うなずくタイミングなどで目線を外すと自然な印象を受けます。

自分自身が話しているときには、常に相手の目を見る必要はありません。特に伝えたい内容のときに相手の目を見ると効果的ですよ。

 

自己PRのコツ

 面接で必ず聞かれる自己PRについて。面接官の印象に残る自己PRを見ていきましょう。

 

経験やスキルをアピールする

 実務経験者であれば、保育士として経験し身につけたスキルが大きなアピールポイントとなります。

 

  • 何歳児のクラスを何年間担当した経験があるか
  • クラスリーダーなどの役職を経験したことがあるか
  • 自分が園の中でどんな役割を担ってきたか

 

新卒者の場合は、幼い頃からの特技や学生時代に培ってきたことを自己PRに組み込みましょう。

 

  • 幼い頃からピアノを習っていて初見でも弾ける
  • 運動部に所属していて体力に自信がある
  • 学生時代にボランティアで保育園に通っていた、など

 

保育士試験で保育士資格を取得した場合には、子育て経験や保育園でのボランティア経験などをアピールすると効果的。保育実習の経験はないけれど、子育てやボランティアの経験で子どもと関わってきたので現場に出ても大丈夫!という印象を面接官に持ってもらいましょう。

 

将来のビジョンや保育観をアピールする

 自分自身の保育観や保育士として将来のビジョンを明確に持っているということは、面接官に好印象を与えます。

自分がどんな保育士を目指したいか、子どもたちとの関わりの中でどんな部分を大切に考えているか、という思い。そして、面接を受けた保育園で働くことで、その保育やビジョンを実現できるということが大切です。そのためには、自分の保育観と園の保育方針が合うという点をアピールしましょう。

ただ、あまりにも自分の思いばかりをアピールしすぎると、周りに合わせられない人という印象を与えますので、周囲の人から学び成長していきたいという姿勢も伝えられると良いですね。

 

やる気や熱意をアピールする

 保育士経験がない場合に特にアピールしたいのが、やる気や熱意です。経験はないけれど、保育士になりたいという思い。この保育園で働きたいという熱意は誰にも負けないということを面接官に伝えましょう。

また、保育園側としては長く勤めてくれる人材を求めていますので、この園で長く勤めたいという熱意を伝えることもポイントです。

 

最後まで気を抜かない

 面接の受け答えが終わると、つい気が緩んでしまいます。しかし、まだ面接は終わっていません。最後まで好印象を与えられるように振る舞いましょう。

 

面接のお礼と感謝を伝える

 面接の終わりには、必ず時間を設けていただいたお礼と感謝の気持ちを伝えましょう。

「本日は貴重なお時間をいただきまして、ありがとうございました。」というシンプルなお礼で十分です。丁寧にお辞儀をして最後までにこやかに、保育士らしさを大切にしてくださいね。退室する前に扉の前で再度「失礼いたしました」とお辞儀をしてから退室しましょう。

 

退室し園を出るまでが面接

 退室しても、園を出るまでは気を抜けません。上着を持参している場合には、園を出るまでは着用を控えましょう。

途中で保育士に出会ったときには、「失礼いたします」とあいさつをすると好印象。子どもたちがいたときにも、「さようなら」とあいさつをしましょう。

 

まとめ

 保育士の採用面接では、質問に対する受け答えはもちろんですが、人柄が重要視されます。社会人としてのマナーを備えていることや清潔感のある身だしなみ、にこやかに対応できることは大前提。転職の場合には、前職の悪口を言った時点で、評価が下がると頭に入れておきましょう。

その上で、自分の経験やスキル、この保育園で働きたいという熱意を伝ることで、面接官に好印象を与えることができますよ。

希望する保育園への就職を成功させるために、ポイントを押さえ、自信を持って当日を迎えてくださいね。


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