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保育士のひきだし

2018.11.26

保育士は忙しい?保育士が忙しい理由と時期を解説

「保育士は忙しくて大変」「保育士になると自分の時間が取れない」保育士の仕事にそういいったイメージを持っている方も多いのではないでしょうか。

これから保育士を目指す方にとっても、現役の保育士にとっても、一般的な保育園の忙しさ事情は気になるところだと思います。

本記事では、保育士が忙しい理由と時期について解説します。

保育士は常に激務?忙しさの理由とは

子どもたちが登園する前から仕事がはじまり、子どもたちの帰宅後も仕事。元気な子どもたちを相手にドタバタと1日が過ぎていく。常に忙しそうな保育士ですが、実は、各イベントが行われる時期や職場の環境によって忙しさの度合いが異なります。そこで、保育士が忙しい最大の理由、保育園の「イベント」と「職場環境」について詳しくみていきましょう。

保育園が忙しい理由① 〜年間を通してめじろ押しの「イベント」〜

保育園は年間スケジュールのなかに、イベント事が盛りだくさん。

まずは、一般的な認可保育園の年間スケジュールの例をご覧ください。

 

4月…入園式・進級式、誕生会

5月…親子遠足、母の日制作、誕生会

6月…保育参観、父の日制作、誕生会

7月…プール開き、七夕まつり、誕生会

8月…プール、夏祭り、誕生会

9月…運動会リハーサル、誕生会

10月…運動会、おいもほり遠足、誕生会

11月…保育参観、お店やさんごっこ、お泊まり保育、誕生会

12月…クリスマス会、発表会、誕生会

1月…お正月遊び、誕生会

2月…保育参観、節分・豆まき会、誕生会

3月…誕生会、ひな祭り会、卒園式、お別れ会

 

ほぼ1年を通して組み込まれたイベントに対して、日常業務をこなしながらその準備をしなければなりません。各イベントをどのような内容にするのか、その打ち合わせからはじまり、必要なものの買い出し、イベントに合わせた制作物や園内の飾りつけなど、状況によってはギリギリまで準備がかかることもあります。

楽しみにしている子どもたちやその保護者の方々のためにも、マニュアル化し、毎年同じ内容にするわけにもいきません。日常業務にプラスして、毎月のイベント準備に追われること、保育士が忙しいといわれる最大の理由です。

保育園が忙しい理由② 〜人手不足の「職場環境」〜

昨今問題となっている保育士不足。働いている保育園が人手の足りていない環境の場合、日常業務だけでも忙しいと感じることもあります。

保育現場における保育士は、『児童福祉施設最低基準』という法律に従い、以下のように配置されています。

 

  • 0歳児…3人につき保育士1
  • 1、2歳児…6人につき保育士1
  • 3歳児…20人につき保育士1
  • 4歳児以上…30人につき1

【参考】厚生労働省『児童福祉施設最低基準』

しかし、この保育士1人における子どもの数はあくまで最低基準。実際にこの基準を満たした状態で雇用していても、突発的な理由によって、手が回らない状態になることもあります。

保育士と幼稚園教諭に忙しさの違いはある?

基準保育時間は11時間で、遅いところで1920時ころまで子どもを預かる保育園。一方、基準保育時間は4時間で、子どもが15時ころには降園する幼稚園。保育士と幼稚園教諭に忙しさの違いはあるのでしょうか。

答えは、忙しさ、大変さは保育士も幼稚園教授もほぼ同じ。

子どもが早く帰る分、そのあとに仕事ができる幼稚園教諭のほうが楽なのでは、と思われがちですが、最近では『預かり保育』というサービスを行う幼稚園が増えています。そのため、保育士と同じように「勤務時間=保育時間」となり、書きものや制作は残業、または持ち帰りとなることも少なくありません。

また、複数で担任を持つ保育士と異なり、幼稚園は一人担任が基本。クラスの装飾や活動内容など、自分で考えてクラスをまとめていくため、かなりプレッシャーと負担がかかります。

保育士と幼稚園教諭、どちらも子どもたちのために奮闘する忙しい職業といえます。

保育士の忙しい時期はいつ?

保育士の仕事は1年を通して忙しく、ヒマな時期はほとんどありません。ただ、イベントの内容によって、より忙しくなる時期、比較的余裕が持てる時期があります。

保育士の忙しい時期

まずは、保育士の忙しい時期について詳しくみていきましょう。

【4月〜6月】入園式・進級式・親子遠足・保育参観で落ち着かない時期

4月は新入園児の保育がはじまります。また、在園児もクラスや担任が変わるため、全体的にそわそわしていて、1年で最も落ち着かない時期。子どもたちが新しい生活に慣れて落ち着いてきたころには、親子遠足や保育参観といったイベントがあり、その準備に追われます。

【9月~12月】運動会・発表会・クリスマス会とビッグイベントが続く

9月頃からは、ビックイベントが続きます。運動会や発表会などは、どの園でも力が入り、準備にかなりの手間と時間がかかります。勤務時間内に仕上げることは難しく、残業が発生することもあります。

【1月~3月】イベント準備と新年度の準備で忙しい

保育参観や豆まき会、ひな祭りと、各イベントの準備と並行して、年度末の書類作成や新年度の準備がはじまるため、新年早々から保育士は忙しくなります。また、卒園式・お別れ会といった年度最後のビックイベントもあり、日々その準備にも追われることに。

とくに、年長児の担任は目が回る忙しさ。卒園式の準備や卒園児への記念品作り、小学校に提出する書類の作成などがあり、加えて、次年度の担当クラスの準備もしなければなりません。

比較的に余裕のある時期はいつ?

続いて、比較的余裕のある時期についてみていきましょう。

【7月~8月】活動のメインがプールでひと段落

活動のメインがプールになる78月。大がかりな準備が必要となるイベントが少ないため、比較的余裕を感じる保育士が多いよう。

ただし、この時期に夏まつりやお泊まり保育がある保育園では、変わらずに多忙な場合もあります。

1日のなかで保育士の忙しい時間帯はいつ?

年間を通して忙しい保育士。1日の仕事はどのようにこなしているのでしょうか。保育士のタイムスケジュールから、1日のなかでとくに忙しい時間帯はいつなのか探っていきましょう。

保育園のタイムスケジュール例

まずは、保育園の1日のスケジュールを例に、大まかな保育士の日常業務を把握していきましょう。

7:00

早番保育士出勤

園児登園前の準備

園児登園開始

早朝の時間外保育の園児をお預かり

8:00

通常保育の園児をお預かり

8:30

中番保育士出勤

保護者や、早番保育士から子どもの体調等を確認

朝礼

9:30

園児登園完了
朝の会

全員で朝のご挨拶

園児は自由遊び・おやつ

10:30

遅番保育士出勤

園児は野外・野内活動

11:30

昼食

園児の手洗い・うがい
お昼ご飯の配膳準備
園児の歯磨き

12:30

お昼寝

布団を敷いて着替え(パジャマ)の手伝い
寝付くまで読み聞かせなど
園児が寝てからは日誌や連絡ノートなどの事務作業

15:00

おやつ

16:00

帰りのご挨拶

園児がみんな揃っている段階で帰りのご挨拶

16:30

園児順次降園

保護者に1日の様子を伝えたり、連絡ノートなどを渡す

早番保育士退勤

園児は自由遊び

17:20

普通番保育士退勤

19302000

園児降園

遅番保育士退勤

 

登園前~登園時間はお迎えで大忙し

朝の時間外保育の子どもたちが登園する7時頃から、通常保育の子どもたちが登園する9時頃までは、園児のお迎えをする時間。

なかには、親と離れたくなくて泣きだしたり、駄々をこねたりする子も。すべての園児をしっかりとした対応で、責任をもってお預かりするのに大忙しです。

午前中は園児との本格的な保育時間のはじまり

園児が全員そろったら、保育時間のはじまりです。歌を歌ったり、外で走り回ったりと、元気いっぱいの子どもたちと全力で遊ぶ時間。みんなが楽しめるように、また、ケガをしないように配慮をしながら、午前中いっぱい遊びます。

お昼ご飯はをゆっくりと食べれないことも

お昼が近付いてきたら、手洗い・うがいを促し、園児の発育に合わせて、ミルク・離乳食・給食を準備。食事中から食後の歯ブラシまでしっかりお手伝いします。早く食べ終わった子をみてあげたり、ふざけながら食べている子に注意をしたりと、園児のサポートに時間がとられ、自分の食事をゆっくりと摂っている時間もないほど大忙しの時間帯です。

お昼寝タイムは事務作業で忙しいことも

園児が眠りについたら、ほっと一息つきたところ。しかし、子どもたちをみている時間にはできない保育日誌や連絡ノートといった書き物の仕事があり、なかなかゆっくり過ごせないこともあります。

降園時間は保護者対応で大忙し

お昼寝から目を覚まし、おやつを食べ終わると、順次降園となります。迎えに来た保護者に1日の様子を伝えたり、連絡ノートを渡したり、ドタバタと対応に追われます。

保育士は忙しくて恋愛もできない?

残業が続いたり、休日も持ち帰った仕事に追われたりと、日々忙しい保育士。職場にも女性が多く、忙しさと出会いの無さから、恋人ができにくい職業といわれることもあります。また、恋人がいても、忙しくてなかなか会うことができず、彼(彼女)との関係性に悩んでいる保育士も少なくないよう。

確かに、忙しい日々のなかで、恋愛がしにくいと感じることもあるかもしれません。

ただ、保育園にもさまざまな勤務形態があります。自分のライフスタイルに合った職場を選ぶと、忙しいなかにも心に余裕が出て、プライベートな時間を上手に使えるようになるかもしれません。

忙しさのなかに、保育士でなければ味わえないやりがいが

保育士は、ほぼ一年を通して忙しい職業。時期によっては、比較的余裕を持って過ごせる時間もありますが、とくに、大きなイベントの前は準備に追われて大忙し。残業は当たり前、家に持ち帰って休日返上で仕事をするような職場も少なくありません。

忙しい時期を上手に乗り越えるため、一年のなかで、いつ頃が忙しくなるのかをしっかり把握し、事前に心の準備をしておくことが大切です。

また、忙しい日々を越えて、大きなイベントを無事に成功させると、そこには大きな達成感と子どもたちの満面の笑顔が待っています。親と同じか、それ以上の時間を子どもたちと一緒に過ごす保育士。子どもの「笑顔」や「成長」を日々感じ、子どもたちにとってかけがえのない、大きな存在になれるのが保育士の特権ですよね。

日々忙しいながらも、そこにやりがいを感じることができる魅力的のつまった職業ではないでしょうか。


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