2026.06.23
遊びが深まるとは、物・人との関わりが続き、好きになることに支えられていく
子どもが環境にある物・人に出会い、遊び出します。
それがいかにしてさらに深まっていくのか。
そこに遊びを通して学びが生まれる大事なポイントがあります。
そこで起こる何より肝心なことはその環境にある物・人また活動について好きになることで、それにより繰り返しそこに関わるようになります。
さらに好きであれば、それを詳しく見たり、特徴を遊びに活かそうとして、その物や相手の子どもやそこで起きている活動のあり方に敏感になり、理解することへと発展するでしょう。
それがさらに好きになることを支え、強めていきます。
そもそも好きになるといっても、出来れば、園の中でいろいろなもの・人・活動に関心を抱き、好きになって、繰り返し関わってくれれば、子どもの成長としても広がりが生まれます。
元々(食べ物の好き嫌いみたいに)何かが好きということで関わり続けてほしいということではなくて、園の環境にあるいろいろな物や人が何であれ、新たに出会ってそれを好きになってくれれば、育ちが広がります。
でも、それが全部チョコッと触れるというだけでなく、熱中して、何度も関わっていけば、自ずとその対象となる事柄について詳しく知りたくなり、知的な働きにつながるわけです。
ただ、園で出会う多くの物は初めて見たり、使い方を知らない物がほとんどなので、それがやってみて楽しいか面白いかはわかりません。
とりあえず試して見て、なんか面白そうと感じて、またやってみる。そのうち、楽しいところが感じられ、さらにやってみる。
そのうち、遊びの感覚をつかんで、熱中し始めて、そこから何度も遊んでいる内にさらに面白い挑戦的なやり方に気付いて、試すと、高度なものに次第になっていく。
例えば、3歳児が雲梯(うんてい)に初めて登る様子を見ていたら、多少経験のある子どものやり方をまねて、ハシゴを登り、上の横棒をつかみました。そこでしっかりと握り直して、体をブラッと前に出して、体を言わばたらしたわけです。
わずかに体が前に揺れて、少しぶら下がる間も初めての経験で、あれという顔つきです。そこで下に飛び降りて(正確には足先を戻して、ハシゴをそろりと下りることもありますが)、再び取り組みます。
それを何度かやっている内に、上の横棒の手前から二つ目につかもうとして片腕を伸ばしたら、うまくつかめて、もう一つの手も延ばして、両手で握り、そこで足を離しました。
体が振り子のように揺れて、少し怖そうでしたが、その揺れが戻り、足をハシゴに付けて、楽しそうな顔をしたのです。
雲梯の遊びがこの子どもたちに初めて始まり、きっとこれから何日もやってみるでしょう。
そこでゆとりが出来て、見ていると年上の子どもは次々につかむ腕を前に出して、体を振って、前進していくことも目に入り、いつかやってみようと思います。
雲梯が好きになって、その好きが体の動かし方のコツの把握につながり、それが巧みになるにつれて、もっと好きさが増していきます。好きとわかることが相まって活動として循環していくのです。
こういう「好き」と「わかる」がいろいろなものについて、さらに一緒に遊ぶいろいろな子どもに広がることで、いろいろな子どもがいて、それぞれの個性に気づき、親しく好きになっていきます。
子どもの好きが園で出会う多くの物・人に広がる。そこに遊びの深まりの中核となる活動の展開のプロセスが生じていくのです。












