2026.10.30
けんかにかんぱい!|友だちトラブルを考える導入に使える一冊
作者名:宮川ひろ 作/小泉るみ子 絵
出版元:童心社
学童では、友だちとのけんかや言い合いが起こることがあります。おもちゃの取り合い、順番のもめごと、遊びのルールの違い、言い方が強かったなど、原因はさまざまです。大人はつい、けんかしないで、仲良くして、と言いたくなりますが、子どもにとってけんかは、自分の気持ちや相手の気持ちを知る経験にもなります。そんな時に使いやすいのが、『けんかにかんぱい!』です。
この本は、けんかを単に悪いこととして終わらせるのではなく、人との関わりの中で考えるきっかけをくれる一冊です。もちろん、相手を傷つける言動は止める必要があります。しかし、意見がぶつかることそのものは、子どもたちが関係を学ぶ場面でもあります。
読み聞かせの後には、けんかって全部悪いことかな、けんかの後にどうしたら仲直りしやすいかなと問いかけると、子どもたちが考えやすくなります。低学年の場合は、難しい話し合いにするより、嫌だったと言う、先に使っていたよと伝える、ごめんねと言う、少し離れて落ち着くなど、具体的な行動に落とすと分かりやすくなります。
活動につなげるなら、仲直りの言葉カードづくりがおすすめです。ごめんね、さっきは嫌だった、次は順番にしよう、一緒に決めようなど、けんかの後に使える言葉をみんなで考えてカードにします。実際のトラブル時にも、カードを見ながら言葉を選べるようになります。
この本は、友だちトラブルが続いている時や、新しいグループで関係づくりをしている時に使いやすいです。スタッフにとっても、けんかをすぐに終わらせるだけでなく、子どもの気持ちを言葉にするチャンスとして見る視点につながります。
『けんかにかんぱい!』は、けんかを恐れすぎず、子どもたちが人と関わる力を育てるための導入としておすすめの一冊です。












