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おやこのひきだし

2020.09.14

図鑑を子どもに与えるときのポイント。図鑑を取り入れる意味、ねらい、選び方!

子どもは成長するにつれてさまざまなものに興味を持ち、「これは何?」「どうして?」と質問してきます。疑問を持ったときは学びのベストタイミング。子どもが興味を持った分野の図鑑をプレゼントしてあげましょう。図鑑は子どもの好奇心を育み、知識を増やしますが、メリットはそれだけではありません。

この記事では、子どもに図鑑を与えるメリットやねらい、図鑑の選び方などをご紹介いたします。

子どもに図鑑を与えるメリット

子どもの疑問に対して親がその都度答えてあげることも可能です。最近はインターネットを使えば詳しい情報を入手できるので、代わりに調べてあげることもできるでしょう。しかし、幼少期に図鑑を与えることには、大きなメリットがあります。まずは図鑑のメリットを確認していきましょう。

知的好奇心が高まる

幼児期は好奇心旺盛で、さまざまなことに興味を持って「なぜ?」と疑問が湧いてくるものです。子どもの疑問に対し正しい答えをあげるのは、大人にとっても時々難しいこともあるでしょう。しかし、図鑑があれば「一緒に図鑑で調べてみようね」と言って、子どもの疑問に対する答えを一緒に探せます。図鑑で調べる習慣をつけることで、知的好奇心がますます高まっていくでしょう。

知ることの喜びを感じられる

散歩中に見たことがない花や昆虫を見つけたとき、動物園で珍しい動物を見たときなどに、子どもの好奇心が刺激されます。子どもに「これは何?」と聞かれたら、「図鑑で調べて、わかったら教えてね」と子どもに調べさせてみましょう。図鑑で調べることで、知らないことを知る喜びや、パパやママに教える喜びを味わえます。

子どもに図鑑を与えるねらい

子どもに図鑑を与えるのは、単に調べて知識を得ることだけが目的ではありません。図鑑には次のような効果が期待できます。

自分で調べる習慣を身につける

幼少期から図鑑が身近にあれば、わからないことがあったときに、自分で調べる習慣が身につきます。学校の勉強でわからないことがあったときも、自分で調べることが苦になりません。自主的に勉強できる力を育みます。

学習に必要な能力を身につける

恐竜でも電車でも、興味がある分野であれば、子どもは夢中で図鑑を読みます。好きなことについてワクワクしながら調べることで、情報収集力や記憶力、読解力などが身につきます。好きな図鑑を楽しみながら読むことによって、いつのまにか学習に必要な能力が身についていきます。

文字を習得する

図鑑を読むことは文字の習得に役立ちます。図鑑はイラストや写真が中心ですが、説明文にも目を通すことで、楽しみながらひらがなやカタカナを覚えていきます。子ども向けの図鑑には、漢字にルビが振られています。何度も読むうちに習っていない漢字も読めるようになっていくでしょう。

図鑑の選び方

図鑑はさまざまなジャンルが出版されています。また、同じジャンルの図鑑でも多くの出版社から出版されているので、どれを選んだらいいか悩んでしまうかもしれません。図鑑の選び方について解説しますので、図鑑選びの参考にしてください。

図鑑には2種類ある

図鑑には、博物型図鑑とテーマ型図鑑の2種類があります。まずは、それぞれの特徴を確認しておきましょう。

博物型図鑑

博物型図鑑とは、従来からある図鑑で「植物図鑑」や「動物図鑑」など、1つのジャンルに特化した図鑑です。たとえば昆虫図鑑であれば、あらゆる昆虫が網羅されています。同じ昆虫でもさまざまな種類があり、色や形、大きさにも違いがあることを写真やイラストで確認できます。昆虫に興味がある子どもにとっては非常に興味深く、見ているだけでも楽しいため、どんどん専門知識を吸収していくでしょう。1つのジャンルに絞った図鑑なので、情報量が豊富というメリットがあります。

また、最近の博物型図鑑は、付録にDVDがついているものが増えました。たとえば、動物や鳥、昆虫、魚など、図鑑では静止した姿しか見られませんが、映像では動く姿を見ることができます。映像で観察すれば、ますます知的好奇心が刺激されるでしょう。

テーマ型図鑑

最近人気なのがテーマ型図鑑です。テーマ型図鑑はジャンルの垣根を越えて、あらゆるものがテーマに沿って紹介されています。まだ特定のものに関心がない子どもでも楽しめるうえに、好奇心を刺激して、さまざまなものに興味を持つきっかけになるでしょう。特定のものに関心がない子どもには、まずテーマ型図鑑を与え、何かに興味を持ち始めたら、次は専門的な博物型図鑑を与えるとよいでしょう。

テーマ型図鑑は、さまざまな切り口で子どもが楽しめる内容になっているため、イラストや写真が充実していて、目で楽しめるという特徴があります。子どもが「なんでだろう?」と疑問に思うようなことをまとめた図鑑もありますので、好奇心旺盛なお子さんは夢中になって読むはずです。大人が一緒に読んであげなくても、子ども一人で楽しめるため、自分で図鑑を開く習慣を身につけやすいでしょう。

子どもが興味を持っているジャンルを選ぶ

「動物」「昆虫」「花」「恐竜」「電車」など、さまざまなジャンルの図鑑があります。初めての図鑑には、子どもが興味を持っているジャンルを選びましょう。好きなものばかり集められた図鑑なら子どもは夢中で読み、図鑑は楽しいものだと認識するでしょう。

勉強に役立つ図鑑を読ませたいという思いから、子どもにとって興味がないジャンルを与えても、図鑑を読む習慣が身につかないかもしれません。親が押し付けるのではなく、子どもの好きなジャンルを選ぶことが、図鑑に親しませるコツです。

好きなジャンルの図鑑なら、子どもは自主的に読んで知識を深めていきます。「詳しいね」「すごいね」と大人に褒められると、子どもは自分に自信を持ち、好きなものをもっと追求したくなるでしょう。楽しく学んだ知識はいずれ学校の勉強に役立つかもしれません。

同じジャンルのものを複数そろえてみる

子どもの興味の対象を広げるために、次は違うジャンルの図鑑を買ってあげたくなる保護者の方も多いことでしょう。それもいいのですが、子どもが好きなジャンルの図鑑を複数そろえてあげるのもおすすめです。昆虫図鑑や動物図鑑など、定番の図鑑は多くの出版社が発行しており、内容を比べると違いがあります。写真が中心のものもあれば、説明やコラムが豊富なものもあります。どちらにも魅力がありますので、同じジャンルの図鑑が2冊あると、より知識が深まります。

シリーズでそろえるより、まずは1

ほとんどの図鑑は複数冊でシリーズとしてまとめられています。子どもがさまざまなものに興味を持つように、図鑑をシリーズでそろえてあげたくなるかもしれません。しかし一度に何冊も与えられても、興味があるジャンルの図鑑しか手に取らないかもしれませんね。「せっかく買ったのだから読みなさい」と子どもに強要すると、図鑑が嫌いになるきっかけになってしまいます。子どもが「図鑑は楽しい」と思えるように、まずは子どもが興味を持つジャンルの図鑑を1冊与えてみましょう。

年齢に合ったものを選ぶ

子どもに図鑑を買ってあげるときは、年齢に合ったものを選ぶことがポイントです。図鑑は値段も高いので、長く使えるように対象年齢が少し上のものを選びたくなるかもしれません。しかし、1冊目から本格的な図鑑を買うと、子どもには難しいため、読んでもおもしろいと感じられないでしょう。幼児から小学校低学年くらいまでのお子さんには、絵や写真が中心の図鑑がおすすめです。子どもの知識が豊富になり、もっと詳細な内容を知りたがるようになったときに、レベルアップした方がよいでしょう。

持ち歩くなら小さなサイズを

外遊びやお出かけのときに図鑑を持ち歩くなら、小さいサイズの図鑑がおすすめです。図鑑の中には、手に収まるハンディサイズのものもあります。一般的な図鑑に比べると軽いので、幼児でも読みやすく、持ち歩きにも便利です。外出時に持ち歩けば、蝶などの昆虫、道端に咲いている花など、その場で調べられます。

図鑑を活用するためのポイント

図鑑を用意したのに、子どもがあまり読まないとがっかりしてしまいますね。子どもが自分から積極的に図鑑を活用したくなるためのコツをご紹介いたします。

リビングに置いておく

図鑑を活用するためには、いつでも手に届くところに置いておくことがポイントです。気になることがあれば、すぐに手にとって調べられるように、リビングに置いておくといいでしょう。リビングに図鑑があれば、テレビを見ていて気になることがあったとき、すぐにその場で調べられます。「知りたい」と思ったタイミングですぐに調べられるように、リビングに置いておくことで、子どもが自分で調べる習慣が身につくでしょう。

親が楽しそうに図鑑を読む

子どもは親の影響を受けますので、子どもがなかなか図鑑に興味を示さない場合は、親が率先して図鑑を楽しそうに読みましょう。親が楽しそうに図鑑を読んでいたら、子どもは一緒に読みたがるはずです。親子で一緒に図鑑を読むことで、子どもは図鑑の楽しさに気づき、興味があるジャンルの図鑑を一人で読むようになるでしょう。子どもに「図鑑を読みなさい」と強制すると、ますます図鑑に抵抗を持ってしまいます。子供が自分から読みたくなるように、まずは保護者の方が自ら図鑑を楽しんでください。

図鑑で興味を持ったものは本物を体験させる

図鑑を見てお子さんが興味を持ったものは、本物を体験させてみましょう。動物に興味を持てば動物園へ、魚に興味を持てば水族館へ行って、本物を見せてあげてください。実物を見ることでますます興味が湧き、もっと詳しく知りたくなるでしょう。図鑑で知識を蓄え、実物を自分の目で見ることで、興味があるものを追求する喜びを知るでしょう。

まとめ

小さな子どもにとってはあらゆるものが新鮮なので、「これは何?」「なぜ?」と疑問がたくさんです。子どもが興味を示したものがあれば、図鑑を与えるチャンスです。図鑑を読むことで楽しみながらどんどん知識を深めていけるでしょう。自分から楽しく吸収した知識は、どんどん子どもの世界を広げていくでしょう。

図鑑を手に取る習慣がつけば、自分で調べる学習方法も身につきます。書店にはたくさんの図鑑があるので、ぜひ子どもが興味を持つ図鑑を見つけてあげてください。


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