保育のひきだし こどもの可能性を引き出すアイデア集保育のひきだし こどもの可能性を引き出すアイデア集

おやこのひきだし

2020.09.04

子どもにお絵かきを教える方法は?おすすめのグッズやお絵かきのメリットも紹介

どもから「どうしたら上手に絵が描けるの?」と聞かれ、答えに困ってしまう保護者の方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、子どもにお絵かきを教える方法をわかりやすく解説します。また、お絵かき用のおすすめグッズやお絵かきのメリットもご紹介いたします。

子どもがお絵かきをすることのメリットとは?

子どものお絵かきには成長過程においてたくさんのメリットがあります。

脳の発達を促す

指先の神経は脳の神経に直結しています。お絵かきをするときには、指先にペンやクレヨンを持ち、手先を繊細に動かすので、脳の神経が刺激されて、知能の発達を促す効果があると言われています。

文字の習得にもつながる

たくさんお絵かきをすると指先を使う訓練になり、その後の文字の習得がスムーズになります。絵をかくことで、線の太さに強弱をつけたり、角度をつけたりなど、腕や手先の動きを自然とコントロールできるようになるためです。

空間認識能力が育つ

絵を描くときには、ボールやぬいぐるみなどの立体を線にして表現します。輪郭だけでなく、奥行きがあることを頭の中でイメージし、立体的なものとしてとらえる力が自然と身につくのです。お絵かきではぐくんだ空間認識能力は、小学校以降で習う図形の問題の理解にとても役立ちます。

感性を育てる

子どものお絵かきは、最初はクレヨンなどを使ったなぐり描きからスタートし、成長に伴い対象物を観察しながら描くようになります。あらゆるものを自分なりに絵に表して表現すること、色彩感覚や表現力、想像力、観察力など、さまざまな感覚が育まれます

[年齢別]お絵かきの特徴と教え方

子どもの絵は描画発達と呼ばれる発達段階があり、知能や心の成長に伴って、表現の内容が変化するのが特徴です。そのため子どもに絵を教えるときは、発達段階を見てその時期にあった教え方をすることが大切です。

12歳 なぐり描き期

はじめてお絵かきをするのは、ヨチヨチ歩きができるようになり、手先が自由になってくる1歳頃です。この時期は指先を使うのではなく、クレヨンやペンなどをグーの手でにぎり、腕全体を使って直線のなぐり描きをするのが特徴です。

なぐり描き期の赤ちゃんが描く絵は、絵で見たものや気持ちを表現する段階には到達しておらず、ペンを持って紙に色がつくことを楽しんでいる段階です。

教え方

描いて良い場所、悪い場所を理解していないので、壁や床などとにかくあらゆる場所になぐり描きをしたがります。汚れが心配で、無理にペンを取り上げたり、描くことをやめさせたりすると、お絵かきへの興味が薄れる場合があるので要注意です。また、クレヨンの誤飲などには注意しましょう。なるべく近くで優しく見守りつつ、自由に描かせてあげることが大切です。

1歳半~3歳頃 錯画期

目で見たものを描く段階にはまだ到達していないものの、指先やひじの関節が発達してくるので、自分の意志で強弱のある線や、曲線なども描けます。手首の関節を使い、グルグルとした渦巻き状の線も描くことができます。

教え方

この時期は特定のものを絵で表現することはまだ難しいのですが、自分の手の動きに合わせて描いた線に対して、周囲に共感を求める様子がみられます。一見すると、ただのぐちゃぐちゃな落書きに見えますが、子どもにとっては意味のあるので、いっぱいほめてあげましょう。この時期にたくさんお絵かきをした子は、将来的に絵を描くことが好きになる傾向が高いと言われます。

34歳 象徴期

自分なりに描いた線や、三角や丸、四角などの形を「犬」「りんご」「ママ」など、意味のあるものとしてとらえます。最初に何を描くのかを考えてから描くのではなく、できた線や形から知っているものの名前を連想して表現するのが特徴です。

教え方

この時期は、あらかじめ何を描くのかを考えるのではなく、描きながらその形に近いものを連想します。描いている途中の子どもの話に耳を傾け、子どもの気持ちを肯定しながら見守ることで、子どもに安心感を与え、自己肯定感が育ちます

何を描いているのか不明な絵も多いのですが、子どもが表現した形や名前に対して「それは違うよ」など否定的な言葉をかけたり、描き直しをさせないようにしましょう。

35歳 カタログ期

自分の身の回りのものや、知っている人、形などが描けるようになる時期です。自分の知っていること、経験したことなどを次々と並べるように描くので、全体の絵に脈絡がなく、魚の隣に洋服や木が描かれることもあります。商品のカタログのように、さまざまな絵が並んで描かれるのが特徴です。

教え方

物の大きさ、因果関係などのバランスがとれていなくても、それを直したり批判したりするのは避けましょう。描いた絵に共感し、「これはママの顔?よく描けているね」など声かけをして、たくさんの絵を描きたくなるようにサポートすることが大切です。たくさんの絵を羅列して描くことは、自分の頭に思い描いたものを絵で表すトレーニングになるので、絵の上達の近道です。

お絵かきを教えるときの注意点

子どもにお絵かきを教えるときは「お絵かきは楽しい」という気持ちを育てることが最も重要です。教え方を間違えると、絵を描くことが嫌いになってしまう場合もあります。

周囲と比べない

絵の描き方には、国語や算数のテストのように正解はありません。それぞれの子どもの絵を個性としてとらえ、決して他の子と比べないようにしましょう。

子どもの絵は、男の子と女の子では表現方法に違いがあると言われています。一般的に男の子は見たものを空間的に表現し、女の子は平面的に表現すると言われています。男女の差や、性格の差など、その子によって絵には違いがあるので、温かく見守ってあげましょう。

見本を与えすぎない

お手本を与えすぎると、自分で物を観察したり、感じたものを表現したりするのではなく、写してかくクセがついてしまいます。お手本を気にしすぎて自分で自由な絵が描けなくなってしまうでしょう。お絵かきは子どもの発想力を生かして、自由に描かせてあげましょう。

また、上手に絵を描いてほしい一心で「その色は違うね」「その形は違うよ」など、子どもに押しつけるのではなく、そっと見守ってあげましょう。

お絵かきグッズの選び方

お絵かき用のグッズの選び方のポイントを紹介します。

対象年齢に合ったものを選ぶ

お絵かきに使う道具は、子どもの成長段階に合わせて選びましょう。絵を描きはじめる頃は、弱い力でも簡単に色が塗れるクレヨンがおすすめです。クレヨンの形状は、小さな手でも握りやすい太めのものが適しています。年齢が上がるにつれて、繊細な線が描けるクーピー、色鉛筆、絵の具など、徐々にステップアップしていくと良いでしょう。

汚れが落ちやすいものを選ぶ

赤ちゃんは、壁や床、家具などあちこちに絵を描きたがります。汚れを落としやすい画材を選べば、万が一家具や壁が汚れた場合でも、簡単にお掃除ができます。

安全性を重視して選ぶ

絵を描きはじめる1歳頃の赤ちゃんは、何でも口に入れてしまうので、万が一なめても安全な天然素材を使ったクレヨンがおすすめです。赤ちゃん用のクレヨンには、なめても安心なミツロウや、野菜、お米などを原材料に使った商品があります。

お絵かきの上達をサポートするおすすめグッズ

保護者の方がお絵かきの上達をサポートするために、ぜひ使ってみてほしいおすすめグッズをご紹介いたします。

お絵かきシート・ボード

お絵かきシートやボードは、クレヨンや色鉛筆を使ったお絵描きと異なり、「描く→消す」が何度も繰り返せます。昔ながらの磁石タイプは、道具を広げる必要がないので、子ども1人でも手軽に使えます。兄弟やお友だちと、自宅でたくさんお絵かきを楽しみたいときは、専用のシートを広げて、水を入れたペンで絵をかく水タイプもおすすめです。

タブレットの無料アプリを活用

旅行中や車での移動時にも活用できる、お絵かきアプリもおすすめです。シンプルに線を描いて遊べるものや、色鉛筆の機能がついているもの、線を描くと音が鳴ったりキラキラ光ったりするものなど、子どもが楽しめる無料アプリがたくさんあります。

ただし、タブレットが発するブルーライトには、夜の寝つきが悪くなったり、視力の低下を引き起こすリスクがあるため、時間を決めて使用するようにしましょう。

子ども向けお絵かきドリル

子ども向けのお絵かきドリルも楽しいですよ。幼児向けのぐるぐる線を描く練習をするドリル、子どもに人気のキャラクター入りで、線をなぞったり、塗り絵をしたりなどが楽しめるドリルなどがおすすめです。また、右脳のトレーニングを目的とした図形のお絵かきドリルもありますよ。

お絵かきセット

誤飲などの心配がなくなる3歳くらいからの子どもには、クレヨンや、色鉛筆、絵の具など、絵を描くために必要な道具がそろったお絵かきセットをあげると子どももきっと喜んでくれるでしょう。色の種類が豊富な商品を選べば、色彩感覚を育むサポートもできます。それぞれの道具を単独で用意するよりも省スペースで収納できるのも魅力です。

お絵かき教室に通う方法も

幼児を対象としたお絵かき教室では、さまざまな画材を使い、汚れを気にせずに思いっきり子どもが絵を描けるます。少し費用はかかりますが、絵画のプロが子どもの成長段階に合わせて想像力を最大限に引き出してくれます。

子どもに思いっきりお絵かきをやらせてみたい方や、子どもが楽しみながら通える習い事を探している方におすすめです。

まとめ

子どものお絵かきの上達には、子どもにとって「お絵かきは楽しい」と思える環境を作ってあげることが大切です。子どもの成長には個人差があります。周囲と比べてあせったり、失敗をしかったりせず、温かく見守ってあげましょう。今回ご紹介したお絵かきグッズなども上手に取り入れて、親子で楽しみながらお絵かきに取り組んでみてください。


「保育のひきだし」広報部 Twitter

保育士資格を持つ社員たちが、「保育のひきだし」の
最新情報や関連保育施設での出来事をツブやきます!

採用情報 あなたにぴったりの職場がきっとみつかる!

採用情報 あなたにぴったりの職場がきっとみつかる!

保育園、学童クラブ・児童館、小規模保育施設への就職・転職をお考えの方はこちらをご覧ください。

  • 新卒採用 詳しくはこちら新卒採用 詳しくはこちら
  • 中途採用 詳しくはこちら中途採用 詳しくはこちら

手作りおもちゃ特集

No.1098 ころりんマラカス

手作りの網で戸外活動を楽しみましょう。

ページトップに戻る