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おやこのひきだし

2020.07.29

大変な双子育児を乗り切るコツを紹介。双子育児の大変さと楽しさ

1人の育児でも大変なのに、2人を同時に相手にしなくてはならない双子育児。特に新生児期は体力的にも精神的にもつらく、気持ちが落ち込んだりイライラしてしまう親御さんが少なくありません。

今回は、双子育児の大変さを具体的に取り上げ、双子育児を乗り切る6つのコツとおすすめの便利グッズ、双子育児ならではの楽しみ方をご紹介いたします。

双子育児はこんなに大変!

双子育児の大変さは経験した人でなければわからず、想像を絶するレベルとも言えるでしょう。

最もつらい新生児期

新生児期の23時間おきの授乳やおむつ替えは、1人の赤ちゃんでさえ大変です。双子ともなれば、いつも同じタイミングで起きるとは限りません。常にどちらかが泣いている状態が続いてしまうと、夜はほとんど眠れないことでしょう。

さらに、産後の不調が長引く場合や、精神的な不安・産後うつなど、体調が万全でない中での世話は本当につらいもの。双子育児のつらさのピークは1歳~1歳半頃という声が多く、その後は子どももまとまった睡眠や普通食への移行、意思の疎通ができるようなり、少しずつ楽になるという声が多いです。

病気が連鎖してしまうことも

双子育児では、1人が病気にかかり回復した後にもう1人が発症してしまうこともしばしば。感染予防として食器を分け、おっぱいを左右で別に与えるなどの努力をしたのに、2人で顔を合わせて寝てしまい病気がうつってしまった、という話も聞かれます。

同じ病気でも2人の症状が異なるときや、1人は症状が重いのにもう1人は感染しないというケースもあります。また、子どもたちは元気なのに親がダウンしてしまい、途方に暮れた経験もあるのではないでしょうか。

買い物やお出かけ

双子育児では、外出時のおむつやミルクなどの荷物がほぼ2倍。双子用のベビーカーは通れない場所が多く、乗りものの中ではスペースが必要です。抱っこひもと1人用ベビーカーで出かける方法もありますが、体力が必要なので短時間に限られます。また、双子との外出は周囲から注目を集めるため、気疲れしてしまうでしょう。

マイカーには2つのチャイルドシートが必要で、母親が1人で乗り降りさせるのはひと苦労。2人が歩くようになると、外出の際はさらに気力と体力を消耗します。スーパーに行くだけでも重労働なので、食材の宅配サービスを活用している家庭も多いでしょう。

精神的なつらさ

双子育児では、「子どもがちゃんと育つのだろうか」「近隣にうるさいと言われるかも」など不安が強くつきまといます。双子育児の経験がない親せきや知人から「幸せが2倍でいいわね」「一緒に育つから年子よりも楽ね」と言われがく然とすることもあるでしょう。

また、上の子どもがいる家庭では、赤ちゃん返りや厳しく接した後ろめたさなどの悩みが尽きません。双子育児に限らず、密室での子育ては悩んだりイライラしたりするのは当たり前。できるだけ多くの人の手を借り、つらさを吐き出してストレスを軽減させてくださいね。

父親の役割は?

夫婦の間に授かった子どもの世話は共同作業と考え、父親は「手伝う」のではなく「担当する」気持ちで関わりましょう。平日の帰宅後は疲れているかもしれませんが、入浴や寝かしつけ、夜泣きの対応などができます。休日に外出するときも、父親が同行すれば母親の負担がずいぶんと減ります。

また、現在は育児休暇を導入する企業が増えたものの、社内の共感を得られず、休暇が取りづらいと悩む父親も少なくありません。双子育児のつらさが緩和されるように、国や企業の対応を待ち望む声が多く聞かれます。

出費と社会復帰

何でも2人分が必要な双子育児では、予想以上に出費がかさみます。毎月のやりくりが大変になり、節約を心がけて自分のものは我慢という家庭も多いでしょう。生活のためにすぐに働きたくても、双子の預け先を探すことは容易ではありません。

運よく保育園の審査に通っても、2人の子どもが異なる園になった場合、毎日の送迎だけでなく、持ち物の準備や連絡、行事参加に倍の時間が必要です。父親が忙しい家庭や、近くに親族がいない場合は、働きに出たくても思うように時間が取れないでしょう。

双子育児を乗り切る6つのコツ

双子育児は、兄弟姉妹の子育てとは違った大変さがありますね。次の6つのコツを参考にしながら乗り切りましょう。

①     支援は遠慮なく受けて

かつての日本では、大家族の中で祖父母や兄弟姉妹が一緒に子育てをしていました。核家族がほとんどの現代では、祖父母や親せき、近所の人や支援サービスなどの手を借りなければ、母親の体が持ちません。

2倍の気力、体力が必要な双子育児では、「人に頼むなんて恥ずかしい」「楽をしていると思われるのでは」などと考えずに、積極的に支援を受けましょう。

②     完ぺき主義をやめる

理想的な育児にはこだわらず、母乳が出ないときは無理せず粉ミルクに切り替える、離乳食は市販のベビーフードを使うなど、便利なものはどんどん利用してくださいね。1人の世話の間にもう1人が泣いていても、焦らないくらいの余裕を持ちたいものです。

病気にかかったときは、「これでまた免疫がつく!」「(子どもはかわいそうだけど)静かに寝ていれば私も休めるかな」くらいの気持ちで大丈夫。

③     同時にできること

双子育児ではある程度の合理的な考え方も、日々の世話で一緒にできることは同時に済ませましょう。授乳はそれぞれが泣いたときではなく、時間を決めて一緒に与えるだけでもずいぶん楽です。

お座りができる月齢になったら、入浴はバスチェアなどを利用して同時に入りましょう。寝かしつけの際は、抱っこではなく添い寝の習慣をつければ親の負担が減ります。

④     息抜きの時間を確保

双子育児だけでなく、子育て中はだれかに子どもを任せて1人になる時間を作りましょう。散歩やカフェでの休息、音楽を聴くなど、少しの間でも自分の好きなことをすれば気持ちの切り替えができ、また育児に取り組む力がわいてきます。

はじめは子どもたちの様子が心配になるかもしれませんが、双子育児を乗り切るには親自身がしっかり休む時間も必要です。

⑤     各種支援サービスの利用

国内の出生率が年々低下する一方で、双子の出生率はおよそ1%を維持しています。最近になって、少しずつ多児の育児に対して力を入れる地域や企業、NPOなどが増えてきました。生活の支援は、安い料金で利用できる自治体の子育てサービスがおすすめです。

民間による支援事業は、ベビーシッター、ヘルパー、サポーターなどの派遣のほか、産後ケアの講座なども開催されています。ミルクやおむつなどの出費を補助する自治体もあるので、問い合わせてみましょう。なお、保健師とは連絡を取り合い、悩みや心配ごとなどを相談してください。

【参考】

政府統計ポータルサイト 「都道府県別に見た単産-複産(複産の種類)別分娩件数」

⑥     双子育児のサークルで交流を

地域やインターネットで、双子育児のサークルを探してみませんか?同じ立場で奮闘する仲間に共感してもらえれば、気持ちが軽くなるでしょう。無理のない範囲で参加し、悩みや育児のアイデアなどの情報交換をしましょう。

双子育児の大変さを紹介した本や漫画もおすすめ。大変さやつらさを共感・共有し、最後には笑いに変えることができれば、乗り越える力も湧いてきます

双子育児におすすめの便利グッズ

双子育児におすすめの便利グッズは、インターネットでも手軽に購入できます。

ベビーラック

背もたれの角度によって、ゆりかごやベビーチェアとして使えるベビーラック。キャスターがついているので、室内の移動が簡単です。電動式のラックであれば、泣いている子を寝かせてあやしながらもう1人の世話ができます。

バウンサー

一時的に寝かせるときや、ゆりかごとして使用するバウンサーは、ベビーラックよりも小さめで軽い点がメリットです。高さを変えて、ベビーチェアとして使える商品もあります。1人をバウンサーで待たせて、もう1人を世話するときに重宝します。

授乳用のクッション

母乳で育てるときには、同時に2人の授乳ができる双子用のクッションがおすすめ。ミルクの場合は、哺乳(ほにゅう)びんを支えるホルダーや、赤ちゃんの頭と胸にセットするクッションを使用すれば、同時に授乳ができます。

抱っこひも

双子用の抱っこひもは、正面に2人を抱っこするタイプや、抱っことおんぶに分けるタイプがあります。スリングを2つ使用したり、1人用の抱っこひもとスリングを併用したりする方法もありますが、セッティングが難しいかもしれません。

抱っこひもを組み合わせるときは、助産師などから正しい使い方の指導を受け、安全に使用してください

ベビーカー

双子用のベビーカーは1人用よりも大きくて重いので、母親の力でも操れるものを選びましょう。シートは横並びや縦並びだけでなく、向かい合わせや背中合わせなどにアレンジができるタイプがあります。

なお、ベビーカーは機種ごとに耐用年数があるため、お下がりを使用する際は購入した時期を必ず確認しましょう。

自転車

子どもが12歳を過ぎたら、近所への移動は自転車が便利です。普通自転車では、前後にチャイルドシートを設置したタイプや、後部に双子を乗せる3輪のタイプがあります。電動自転車(電動アシスト自転車)でも同様のタイプが販売されているので、住む環境や使う頻度、予算に合わせて選びましょう。

ベビーモニター

カメラを設置して、別の場所からモニターやスマホのアプリでチェックするベビーモニターもおすすめです。部屋の様子がわかるだけでなく、子どもの声を聞いたり親が話しかけたりできたり、温度や湿度のチェック、カメラの向きの遠隔操作などの機能がついた商品があります。

子どもたちの就寝後に家事をするときなどに便利ですが、あくまでも補助的に使用し、何かあればすぐに対応できるようにしましょう。

双子育児ならではの楽しみ

最後に、双子育児でしか味わえない楽しみをご紹介いたします。

双子コーデの楽しみ

双子育児の最大の楽しみは、おそろいのコーディネートができることです。2人が同じコーディネートでおめかしをすれば、かわいさが倍増。服や小物を色違いでそろえて、交互に着せることも可能です。誕生日などの記念日には、スタジオで双子コーデの写真を撮影しましょう。

自然にシンクロする

双子育児では、2人が同じことをする場面に多く出くわします。同じ内容を話したり、似た絵を描いたり、同じ寝姿や同じリアクションをすることが双子の不思議です。家庭内でかわいいシンクロを目の当たりにできる経験は貴重ですね。

まったく異なる場合も

反対に、遺伝子がほぼ同じである一卵性の双子でも、性格が異なるケースも見られます。個々の行動や主張を受け止めるのは大変ですが、その面白さを楽しみましょう。お互いの苦手なことを補ったり、正反対の性格を生かして支え合うことができれば、兄弟の絆は強くなるでしょう。

2人の仲のよさ

2人が仲よく遊ぶ様子や、じゃれ合ったりまねっこをしたりする姿は癒やされますね。まるで心が通じ合っているのか、1人のトラブルをもう1人が自然にフォローするなどの信頼関係が見られることも。今後の学校生活や社会生活でも、2人が仲良く助け合って乗り越えて行けば親も安心です。

双子育児は皆の協力で乗り切ろう!

今回は、双子育児の大変さと乗り越える6つのコツ、おすすめの便利グッズや双子育児の楽しみについて紹介いたしました。双子育児は、日々の世話は周囲の協力を得ること、悩みは抱え込まないこと、親がしっかり休息することが大切です。

双子育児の中に楽しみを見つけ、周りにもサポートしてもらいながら乗り切りましょう!


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