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保育士のひきだし

2020.07.08

遠足のしおり(保育園・幼稚園)の作り方、作成のポイントを紹介!

遠足時に欠かせないのが「しおり」です。遠足のしおりには目的地やスケジュールがわかりやすく書かれています。子どもたちも遠足をより楽しみにできるでしょう。

本記事では、遠足のしおりにはどんな事を書けばいいのか、作り方のポイントをご紹介いたします。遠足のしおりを作るねらいや例文も交えて解説するので、しおりづくりの参考にしてくださいね。

遠足のしおりを作るねらい

遠足や運動会など、保育園や幼稚園の行事には必ずねらいがあります。遠足の主な目的は以下の3つです。

  • 季節の移り変わりを体感し自然に触れる
  • 交通のルールやマナーを守る
  • お友だちとの集団行動を学ぶ

まず、しおりづくりのねらいを担当の先生の間でしっかりと決めておくのが第一段階です。子どもたちが安全に遠足を楽しむために、しおりを大いに役立てましょう。

遠足が楽しみになる

遠足のしおりがあれば、子どもたちが「遠足はいつ、どこで、だれと、どんなことをして遊ぶのか」と理解しやすくなります。

しおりには子どもが遠足を楽しみにできるようなひと工夫があると良いですね。文だけよりもイラストや写真が多い内容であれば、子どもたちもわかりやすく遠足を楽しみに感じるでしょう。

自分のしおりに名前を記入すれば、きっと愛着がわきますね。遠足を楽しみにできるような、さまざまな工夫を取り入れましょう。

ルールやマナーをわかりやすく知らせる

ルールやマナーを子どもたちに知らせる際、口頭ではなかなか理解できないかもしれません。しおりに文やイラストを用いてルールやマナーが書かれていれば、子どもたちが視覚からも取り入れることができ、よりわかりやすくなります。

またルールやマナーは最低限必要なことだけにおさえ、簡潔にまとめるのがポイントです。安全を守るためと思い、たくさんのルールやマナーを書いてしまうと、子どもたちにも苦しい印象を与えてしまうかもしれません。

見通しが持てるタイムスケジュール

タイムスケジュールがあれば、行き先でどのくらい楽しめるのか見通しが持てるようになります。年長児は行き先のガイドマップをしおりとあわせて活用することで、「ここにいくためには、どのくらいの時間が必要かな?」「ここまでいったら間に合うかな?」と、友だちと相談することができるでしょう。

お弁当の時間が書いてあると、時計が読めるようになる年齢であれば、自主的に行動する子もでてきますよ。

保護者の方へのお知らせや思い出に

遠足のしおりは子どもだけではなく、保護者の方も楽しみにしているアイテムの1つです。遠足には子どもにどんなものを持たせればいいのか、何時ごろに目的地に着くのか、ということは保護者の方が知りたい内容です。緊急時の連絡にも使えるように、スケジュールはできるだけはっきり書いておくといいでしょう。

遠足の後は、子どもの成長の記録として、写真とともにしおりを保管する保護者の方も多くいるでしょう。子どもだけではなく、保護者の方も見るという意識を持って作成すると良いですね。

遠足のしおりの作り方

遠足のしおりを初めて作るとき、どうやって作るのかわからない先生も多いかもしれません。ここでは、主な遠足のしおりの作り方をご紹介いたします。しおりの作り方は保育園によって違うので、昨年度のしおりを参考にすると、とりかかりやすいです。

テンプレートを利用

パソコンで作る場合、遠足のしおりのテンプレートを活用するのも1つの方法です。テンプレートを利用する最大のメリットは作成するのが簡単ということです。デザインに沿って必要事項を入力するだけで、遠足のしおりを作ることができます。

パソコンが苦手な人でもわかりやすいように考えられているので、活用してみてくださいね。インターネットに遠足のしおりのテンプレートが公開されているサイトがあるので、いくつかご紹介いたします。

マイクロソフト|遠足のしおり(幼稚園・保育園)

保育園、幼稚園向けにデザインされた遠足のしおりのテンプレートがそろっています。

日程や持ち物など必要な部分を書くだけで完成します。

【参考】マイクロソフト|遠足のしおり(幼稚園・保育園)

旅のしおり作成サイトまたたび

手書きのかわいいイラストがデザインされたテンプレートがたくさんあります。保育園、幼稚園の遠足のしおりとしても使うことができるでしょう。漢字で記載されてしまう部分もあるので、必要に応じてふりがなをいれましよう。

【参考】旅のしおり作成サイトまたたび

手書きを中心とした手作り

手書きでつくれば、既存のテンプレートにとらわれず、自分の好きなように内容をデザインできます。特別に伝えたいことがある場合、手書きであれば自分の思うようにイラストを載せる事ができますし、パソコンに慣れていない人は、手書きの方が楽と感じるかもしれません。

手作りをする場合は、昨年度のしおりを参考にすると、最低限載せたい必要なことがわかりやすいですよ。手書きの場合は読みやすい文字をこころがけ、誤字や脱字に注意して作成しましょう。

子どもと一緒に製作する

遠足のしおりを子どもと一緒に製作することで、より子どもたちが遠足を楽しみにできるでしょう。すべてを任せるのではなく、表紙のイラストや、タイトルの文字を子どもに描いてもらうと無理せず作りやすいです。

一人ひとりがそれぞれ作るのも良いですが、子どもをグループに分けて、グループごとに1つのページのイラストを担当し、みんなで作り上げるというのも達成感があります。項目の文章だけは保育士がパソコンで製作し、イラストは子どもたちの手描きというのも、見やすくて良いですね。

しおりの内容と書き方

遠足のしおりの作り方を決めたら、次にしおりに記載する内容を考えましょう。書き方の例もご紹介しているので、あわせて参考にしてみてくださいね。

日程

遠足当日の一日の流れを時系列でまとめます。時間の書き方は年齢によっても異なりますが、時計を隣に配置したり、項目ごとにイラストがあるとわかりやすくなります。

書き方の例「えんそくのひのいちにち」

  • 10じ    ほいくえん(ようちえん)しゅっぱつ
  • 10じ30ふん   とうちゃく(目的地)
  • 11じ    あそぶ
  • 12じ    おべんとう
  • 13じ      かえりのじゅんび(バスに乗る、電車に乗るなど)
  • 13じ30ふん ほいくえん(ようちえん)とうちゃく

出発や到着する時間だけではなく、目的地で何をするのかを書いておくと、子どもたちも一日の流れが意識しやすいです。時間を書いておくと保護者の方も「今頃お弁当を食べているかしら」と安心できますね。

服装

遠足当日に着ていく服装や靴も書いておきましょう。体操服など指定の服装がある場合は、明記しておくと保護者の方も安心ですね。

書き方の例「えんそくのひのふくそう」

  • ながそで(体操着など指定があればその服装)
  • ながずぼん
  • くつした
  • はきなれたうんどうぐつ
  • よごれてもだいじょうぶなふくをよういしましょう。

文章だけでなくイラストが添えてあると、どんな服を選べばいいのかわかりやすいです。時期によっても半袖、長袖は変わってきますが、上着が必要な場合はフードつきのものは×といった説明文があるとさらに理解しやすくなります。

持ち物

持ち物は「もちもの」と表記して、リストでまとめておくと保護者の方も準備がしやすくなります。1つひとつ確認できるようにチェックボックスを作ると、子どもが自分で準備するきっかけにもなります。

書き方の例「もちもの」

  • ☐おべんとう ☐すいとう ☐れじゃーしーと ☐きがえ ☐はんかち ☐てぃっしゅ
  • ※あめのひはあまがっぱもいれましょう

雨の日は遠足を中止にするのか、雨具を着て決行するのか、目的地によって変わってくるでしょう。しおり以外に保護者の方に向けたおたよりで持ち物を記載するかもしれませんが、しおりにも一言あるとよりわかりやすいです。

遠足での約束やルール

遠足でのマナーやルールはイラストを添えて説明しましょう。やってはいけないことは×、やっていいことはと書かれていれば、子どもがわかりやすいです。

書き方の例「おやくそく」

  • せんせいのおはなしをききましょう。
  • ぐあいがわるくなったら、せんせいにこえをかけましょう
  • おともだちとなかよくすごしましょう
  • 「やってはいけないこと×
  • かだんのおはなをつむ
  • どうぶつにさわらない

約束やルールは長く書いてしまうと、遠足の楽しみも半減してしまいます。しおりに書くときは、最低限守ることだけにしておきましょう。

しおりづくりのポイント

最後に遠足のしおりをよりわかりやすく、見やすくするためのポイントをご紹介いたします。ひと手間加えるだけで、格段によくなりますよ!

イラストを載せる

遠足のしおりには適度にイラストが添えてあると、子どもたちが見やすく、何度も手に取りたくなるような愛着がわきます。持ち物やルールの欄には理解を助けるため、項目にちなんだイラストを添えましょう。

カット集を使用するだけではなく、子どもたちに描いてもらったり、先生の手描きのイラストなら、よりオリジナリティのある遠足のしおりになりますよ。

イラストがありすぎてもバラバラな印象を与えるので、1項目に1つというルールを作っておくと安心です。

文字の大きさや色を変える

見出しは、文字の大きさや太さ、フォント、色を変更したり、下線を用いたりすると、より見やすくなります。また子どもたちに特に伝えたいことは、他と差をつけて注意を引くようなデザインにしておきましょう。

下線は直線だけではなく波線など種類があるので、用途によって変更するのも良いですね。

書き方の例

「おやくそく」

せんせいのおはなしをききましょう。

ぐあいがわるくなったら、せんせいにこえをかけましょう

おともだちとなかよくすごしましょう

「やってはいけないこと×

かだんのおはなをつむ

どうぶつにさわらない

遠足で楽しかった事がかけるスペースを残す

遠足に行った後、どんなことが楽しかったか書けるスペースをとっておくのも、思い出に残るのでおすすめです。遠足から帰ってきた次の日の活動で、楽しかったイラストをそのスペースに書いたり、帰りのバスなどで、一人ひとり発表してもらい、先生が文章に残す方法もあります。

遠足が終わった後も「あの遠足でこんなことして楽しかったな」と思い出を振り返り、保護者の方もどんなことをしたのかが伝えることができます。

もししおりにスペースを残せるようであれば、作ってみてくださいね。

まとめ

遠足のしおりの作り方をご紹介いたしました。遠足のしおりは、子どもたちが遠足を安全に楽しむための手引きになるだけではなく、遠足に行って何しよう?というイメージをふくらますことができるツールでもあります。

子どもがわかりやすく読みやすいように、伝えたい項目や内容をシンプルに表現するのがしおりづくりのポイントですよ。


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