保育のひきだし こどもの可能性を引き出すアイデア集保育のひきだし こどもの可能性を引き出すアイデア集

おやこのひきだし

2020.01.15

子どもに自信をつけさせる方法。子どもの自信を奪わず育てよう

自分の子どもに対し、「自信がない様子が気になる」「新しいことのチャレンジが苦手」と悩む親御さんは多いでしょう。この記事では、子どもが自信を持てない理由や、子どもの自信を奪う可能性がある親の行動にふれ、すぐに実践できる子どもに自信を持たせる方法を多数ご紹介いたします。

性格や年齢に合った方法で子どもに自信をつけさせ、健やかな成長につなげましょう。

自分に自信がない子どもたち

明るく何でも積極的な子どもがいる一方で、「堂々と振る舞えない」「新しい一歩を踏み出せない」といった子どもがいます。なぜ子どもは自信が持てないのか、考えられる理由をピックアップしました。

ほめられた経験が少ない

ほめられた経験が少ない子どもは、自己肯定感が低い傾向があります。「頑張ったのに見てもらえない」「できたのに認められない」といった状態が続くと、子どもは挑戦する意欲や前向きに考える気持ちが失せてしまいます。

また、親の理想が高く、子どものすることに完ぺきを求めていると、子どもは新しいことにチャレンジすることを不安に感じ、常に大人の顔色をうかがうようになってしまいます。

コミュニケーション不足

仕事や家事で忙しく、子どもとのコミュニケーションが不足していないでしょうか。スマホやテレビに熱中しすぎてはいませんか。また、弟や妹が産まれると、赤ちゃんばかり注目されてしまい、上の子どもはさびしい思いをしているかもしれません。

コミュニケーション不足の末、子どもは「自分を見てもらえない」「話を聞いてくれない」と感じ、自信をなくしてしまいます。

過去の失敗や怒られた経験

子どもが「また失敗するのでは」「また怒られるのでは」などと気にしすぎて、自信をなくしている場合もあります。ひどく怒鳴りつけられたことや、親がいつまでも不機嫌な態度でいると、子どもはトラウマになり、新しい一歩を踏み出すことをためらってしまいます。

なお、子どもが小さなことを気にしやすい性格で、怖がりや心配性が強すぎると感じたら、少し気をつけて観察してください。心配なときには専門家に相談してみましょう

親の自信のなさやストレス

親が子育てに自信を持てず、極端に不安になっているときも、子どもに影響が出ることがあります。また、親がストレスを抱えていると、コミュニケーションが減るだけでなく、会話の内容もネガティブになりがちです。

子どもが何かやろうとするときに「そんなことして大丈夫?」「できるわけがないよ」と言われると、自ら取り組む意欲が失われる可能性があります。

子どもの自信を奪うNG行動

普段の生活の中で何気なく親が口にしてしまう言葉や、やってしまう行動が子どもの自信を奪うケースもあります。どの家庭でもあり得ることなので、一度目を通してみてください。

思い込み・決めつけは禁物

「ウチの子はこれが苦手だから」「どうせ無理でしょ」「好きなことじゃないから興味を持つはずがない」と思い込みをしていないでしょうか。よいチャンスが巡ってきても、取り組むきっかけを子どもに与えなければ、せっかくの成長の機会を逃してしまいます。

また、「〇歳はこのくらいできて当たり前」「男の子は〇〇、女の子は◇◇」「お母さんたちの頃はこうだった」などといった決めつけも子どもの個性を押さえ込んでしまいます。

人格の否定や比較をしない

子どもが失敗したときに、「何をやってもダメ」というような人格を否定する言葉は禁句です。何度も聞かされると子どもは「自分は悪い子だ」「ダメな子だ」と思い込み、自信をなくしてしまいます。

また、兄弟姉妹や友だちと比較して「〇〇くんは上手にできるわよ」「◇◇ちゃんはあんなにおりこうなのに」などの発言も、同様の理由で控えましょう。

結果だけで判断しない

親は子どもに対する期待が先走ってしまいがち。そのため、「きれいに完成しなかった」「かけっこで1番になれなかった」と結果ばかりを重視してしまい、経過の努力にふれないことがあります。結果にあらわれなかった子どもの努力をきちんと評価してあげましょう。

すべて与えない、指示しない

限られた時間の中で家事をこなしたいあまり、何でも子どもに指示していませんか。しかし、常に親に言われたとおりに行動していると、子どもは自分で考える機会を失い、いざ1人でやろうとしたときに、どうすればいいのか分からなくなってしまいます。「ママが言ってくれるだろう」「お父さんが手伝ってくれるから」などと依存するようになり、子どもの積極性が失われてしまいます。

子どもに自信をつけさせる具体例

ここまでご紹介した内容は、どこの家庭にもありがちなことです。心当たりがあるときには、子どもとの関わりを見直してみましょう。

それでは、これまでの内容を踏まえながら、自信を持った子どもに育てるための行動やヒントをご紹介いたします。

スキンシップを大切にしよう

自分に自信を持てない子どもの場合、言葉よりもスキンシップによって心が満たされ、自信を取り戻すことがあります。頭をなでる、背中をさする、手をつないで寝るといったスキンシップはすぐにでもできますね。いってきます、おかえりなさいのハグもよいでしょう。

スキンシップで肌が触れ合うと「オキシトシン」と呼ばれるホルモンが脳内に分泌され、子どもだけでなく親もリラックスできることが研究でわかっています。どんなに忙しくても、1日1回はスキンシップの時間を作ってみましょう。

ゆっくり話を聞いて共感しよう

子どもが自信を失っていると気づいたら、会話を増やしてみましょう。子どもの話をゆっくり聞いてあげることが大切です。話を聞いてあげることで、子どもは「大切にされている」「存在価値がある」と実感し、自信を取り戻します。途中で話をさえぎったり未熟な部分をしかったりせず、最後まで聞いてあげてくださいね。

また、「難しいのに頑張ったね」「嫌な気持ちがしたね」などの共感も含めると、子どもは「認められている」という気持ちが芽生えます。話が進まないときは、「それで〇〇くんはどう思った?」ときっかけを与えましょう。

子どもの個性を尊重しよう

子どもの将来に、親は大いに期待してしまうものです。しかし、子どもにはそれぞれの個性があり、兄弟姉妹でも性格や得意分野は異なります。子どもが集中するものは広い心で見守り、好きなことや得意なことは存分に伸ばしてあげてくださいね。

子どもが得意な内容について「これは何?」「どうやるの?」と質問すると、自信を持って答えてくれます。子どもの好奇心を刺激する手助けをしてあげましょう。

結果までのプロセスを知ろう

子どもががんばったことで結果が出せなかったときは、親もがっかりしますね。しかし、子ども自身はもっと残念に思い、悲しい気持ちを抱えています。子どもが自信をなくさないためには、親は気持ちを切り替え、明るく接して勇気づけてあげましょう。

これまでの様子を思い出し、「こまかい部分も集中して取り組んでいた」「頑張って何度も練習していた」のように、結果までのプロセスを認めてあげてくださいね。「この前よりも上手にできたよ!」「また今度挑戦してみようね」といった言葉かけで励ましてあげることが大切です。

子ども自身に考えさせよう

ある程度の年齢になれば「次は何をするか」「このときは何が必要か」がわかってきます。何でも指示を与えるのではなく、子ども自身に考えさせ、行動させましょう。少し時間がかかっても、子ども自身が考えることで自立心や責任感が芽生え、前向きに行動する自信につながります。

例えば、「ご飯だよ!まずテーブルの上はどうするんだっけ?」「今日は雨だから、何を用意すればいい?」「〇〇ちゃんの靴下、これと同じのはどれかな?」など、日々の生活の中には子どもの自主的な行動のきっかけを作ってあげましょう。スムーズに進まないときには、少しずつヒントを与えて行動をうながしてくださいね。

遊びやスポーツなどで成功体験を積もう

自信が持てない子どもには、好きな遊びやスポーツで小さな「成功体験」を積み重ねる方法がおすすめです。好きなことは進んで取り組むはずです。「できた!」という気持ちが積み重なれば、次への自信につながります。

ただし、周りが習っているから、人気だからという理由で無理に習い事をさせるのは避けましょう。自信がない子どもが意思に反して新しいことをするのは、負担になってしまう可能性があります。子ども自身が「やりたい!」というものがあれば見学や体験に参加し、様子を見ながら入会や継続を検討してくださいね。

また、遊びやスポーツだけでなく、子どもができそうな家の手伝いもおすすめです。弟や妹、ペットがいる家庭では、簡単なお世話も可能です。うまくできないときにはやり方を優しく教え、「ママすごーく助かったよ、ありがとう!」と心を込めて伝えれば、成功体験として蓄積されます。

絵本などを例にした言葉をかけよう

子どもが大好きな絵本やアニメの登場人物に力を借りることもおすすめです。ストーリーの中に頑張る内容や成功する場面があれば、それを例に出して「〇〇も頑張っていたから、一緒にやろう」などの言葉かけをしてみてくださいね。

そのほか、「隊長!◇◇が大変です!」のように設定をまねた会話をしたり、グッズを利用すると、楽しんで行動できるでしょう。

親も自信を持って接しよう

仕事や家事で忙しく、余裕がない毎日かもしれません。しかし、親のストレスを子どもは敏感に感じます。子どもは不安になり、自信を持った行動ができなくなる可能性があります。

親がつらいときは、信頼できる人や同じ立場の人を頼り、気持ちを吐き出す機会を設けてください。子どもと24時間一緒で育児疲れを感じたら、サポートを利用し、1人の時間を作ってリフレッシュすることをおすすめします。

子どもの自信は親の対応で大きく変わる

今回は、子どもが自信を持てない理由や自信を奪う親の行動をピックアップし、子どもに自信をつけさせる具体的な例をご紹介いたしました。心当たりがあれば、子どもの気持ちに寄り添って、少し接し方を変えてみてくださいね。

親の存在は、子どもが自信を持って行動するための土台です。焦らずゆったり構えて見守りましょう。


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