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おやこのひきだし

2019.07.25

小学生で勉強嫌いにさせないためにできること

子どもが自主的に机に向かい、勉強をすることを望む保護者の方は多くいます。これから中学生、高校生と進んでいくうえで、基盤となるのが小学校の勉強です。

 

しかし現実は、なかなかうまくいかないもの。多くの方が、勉強嫌いになった子どもとの向き合い方に悩んでいます。「勉強についてガミガミ言いたくないのに、子どもはすぐに勉強に飽きてしまう」「難しい宿題になると後回しにして、手をつけない」「子どもの成績が悪い」など、保護者の方が抱える悩みは山積み。宿題や成績が気になり、口を開けば“勉強”というワードを出してしまう日々が続きます。これでは、保護者の方にとっても子どもにとっても、ストレスではないでしょうか。

 

勉強嫌いにさせないためにできることはあります。今回は、小学生で勉強嫌いにならないための簡単なコツをいくつかご紹介いたします。

 

子どもが勉強嫌いになる理由とは

まず、子どもが勉強嫌いになる理由について見ていきましょう。保護者の方にとっても、案外理解できる理由かもしれません。

 

勉強が分からないから

勉強が分からないからという理由で、勉強嫌いになる子どもが多いです。入学当初は勉強するのが楽しいという子も、学校の勉強についていけないと、途端にやる気がなくなってしまうもの。分からないのに、勉強しなければならないのは苦痛ですよね。勉強が分からないといっても、考えても答えが導き出せないケースやそもそも内容が理解できないケースなど子どもによってさまざまです。途中で考えることを諦めて分からないままにしてしまうと、ますます勉強についていけなくなり、勉強嫌いを加速させてしまいます。

 

その反対に、勉強が難しくても問題が解けて、理解できると勉強嫌いにはなりにくいものです。むしろ難しい勉強内容ほど達成感を味わったり、できたという自信につながります。

 

退屈だから

単純に、退屈だから勉強が嫌いという子どももいます。家の中にはテレビやゲーム、漫画本やスマホなど、楽しいことがいっぱい。机に向かうよりも、楽しいことをしたいと思うのは自然のことかもしれません。

 

このタイプの子どもは、勉強の楽しさを知らないので興味を持てないのではないでしょうか。勉強=退屈なものだと決めつけてしまい、余計に勉強が嫌になってしまいます。

 

成績があがらないから

成績があがらないことが原因で、勉強嫌いになるケースもあります。勉強の成果が出ない、分からないことが多すぎて頭がいっぱいになってしまいテストでいい点数がとれないなど、状況は人それぞれですが、テストの点は子どものやる気に大きく関わります。

 

保護者の方から、テストの点について指摘されることが多ければなおさら。保護者の方からすると、テストの点を見た方が判断しやすいものなので、仕方がないことかもしれません。

 

しかし、テストの点が低ければ頑張っていない、満点をとれば頑張ったと安易に判断することは子どもにとって負担ではないでしょうか。

 

勉強する意味が分からないから

勉強する意味が分からなくて、勉強をしたくないという子どももいるようです。将来的に使うとは限らないのに、無駄なことをしている気がするのでしょう。

 

職種にもよりますが、たしかに小学校のときに勉強した全てことを使う機会はありませんよね。小学校のときに学んだまま、忘れてしまうこともあるでしょう。

 

子どもから勉強する意味を聞かれたとき、明確に理由を説明するのは難しいものです。

 

勉強嫌いにならないためにできること【① 環境を整える】

次に、子どもが勉強嫌いにならないために保護者の方ができる環境の整え方を見ていきましょう。

 

リビングに学習スペースを作る

子どもの学習スペースをリビングに作るメリットはいくつかあります。まず、リビングは家族の共有スペースなので、保護者の方の目が届くということ。子どもが勉強をサボってしまうのを防止することにつながります。また、子どもが勉強に苦戦を強いられているときに、保護者の方は子どもの様子に気づき、すぐに対応できます。子どもから質問されたときも一緒に考えたり、答えを導きだすことができるのです。

 

それから、若干の騒音があった方が集中力は増すと言われているようです。静かな空間よりもリラックスできるというケースも。

 

しかし、これには個人差があります。自室で勉強した方が集中できる子もいます。または、成長するにつれて共有スペースよりも自室の方がよくなったり、時間帯によっては共有スペースで過ごす家族の声が気になって勉強ができないということもあるものです。

 

リビングに学習スペースを作るメリットはありますが、子どもの性格や成長に合わせて環境作りをしてあげましょう。

 

テレビやゲームなどの誘惑を排除する

勉強中は、テレビやゲーム、漫画本、スマホなどの子どもが興味を持つものは全て排除します。どれだけ頑張っていても、誘惑に負けるのは一瞬です。

 

保護者の方の中にも、例えば部屋の掃除をしているときに興味があるものが出てきたことで、作業が中断されてしまうといった経験がある人も多いのではないでしょうか。相当、意思が強くなければ誘惑に打ち勝つことはできないものです。

 

子どものためにも、勉強を阻害するものは一時的に排除しましょう。家族も、子どもが勉強しているときは周りで誘惑しないように配慮することが大切です。

 

勉強を始める時間を決める

勉強を始める時間を決めると、習慣化されやすくなります。子どもは、遊びに夢中になっているときに勉強のことを考えると憂鬱(ゆううつ)になるもの。勉強したくないので、後回しにしてしまいがちです。すると、「勉強しなさい」「今やろうと思ってた」というやりとりから、口論になってしまう方も多いのではないでしょうか。

 

そこで、始めから1日のスケジュールの中に組み込んでおくことがおすすめ。勉強の時間が決まっていれば、その時間に合わせて遊びの時間を調整できるからです。また、子ども自身も習慣化すると、勉強するのが当たり前になってくるので自発的に机に向かうことができますよ。

 

勉強する量を決めて達成感を積み重ねる

勉強するときは、1日の量をあらかじめ決めておきましょう。勉強嫌いの子どもこそ、達成感を味わわせることが大切です。できたという達成感は自信になり、成長につながるからです。モチベーションもあがり、勉強に対するやる気が出ます。

 

ただし、勉強する量を多く設定しすぎると、勉強途中で嫌になってしまうので注意しましょう。自分のできる範囲の量を決めることが、達成感を積み重ねることがポイントです。

 

また、設定した量よりもさらに多く頑張ろうとすると、次の日にガクンとやる気が出なくなってしまうことがあります。決めた量をやったら、今日はそこで勉強の時間は終わりにしましょうね。やったりやらなかったりではなく、1日少しずつコツコツ積み重ねることが力になるのです。

 

勉強嫌いにならないためにできること【② 声掛けに気をつける】

勉強嫌いにならないためにできる保護者の方の声掛けについて見ていきましょう。

 

「勉強しなさい!」と言わない

保護者の方に「勉強しなさい!」と強制されるほど、子どもは勉強嫌いになりがちです。反発心が生まれることは多いのですが、他にも勉強の仕方が分からなかったり、答えを出すのに苦戦して勉強が嫌になっているときに強制されると、どのような気持ちになるのでしょう。

 

子どもは日々、学びの連続です。教科ごとに、昨日とは違う新しいことを学んでくるのです。そのため、分からないことが増えるのもあっという間。勉強しなければならないことは分かっていても、うまくできない子どもは多くいますよ。

 

“子どものため”という言葉を使い、子どもの気持ちを無視して強制するのは控えたいところです。保護者の方が思っているよりも、勉強に悩んでいるかもしれませんよ。

 

また、勉強しなさいという言葉は“やらされている”という気持ちになりやすいです。“やりたくないのに、仕方なくやっている”という状態では、勉強に身が入らず力にもなりにくいでしょう。その反対に、自分から勉強したいと思うときは知識を吸収していくものです。勉強に対する嫌だという意識を解消させることも、保護者の方が気をつけたいポイントです。

 

勉強しなくてもイライラして怒らない

子どもが勉強しないことにイライラする保護者の方は多いです。つい感情的になってしまい、ガミガミと怒ってしまうのです。子どもに勉強させたいという思いが強い、真面目なタイプなのかもしれません。

 

しかし、これは逆効果。子どもは、保護者の方のイライラを敏感に察知します。イライラされると、ますます勉強嫌いは加速してしまい、自発的な勉強から遠ざかってしまうものです。

 

保護者の方としては、勉強しないことへの焦りがあるかもしれませんが、子どもを信じて大らかな気持ちでいましょう。

 

「今日はどんな宿題がでたの?」と話しかける

勉強を子ども任せにせず、保護者の方も関心を持ちましょう。関心を示すと、子どもの学習意欲が高まります。

 

ただし、しつこく質問したり、熱くなりすぎてお説教をするのは逆効果なので注意してくださいね。また、保護者の方が勉強に対してネガティブな考え方を持っていると、子どもに影響します。勉強は楽しいものというイメージがつくように、ポジティブな声掛けを心掛けたいところです。子どもと一緒に勉強する気持ちで見守りましょう。

 

「終わったら楽しいことをしよう」と提案してメリハリをつける

勉強を頑張っている子どもに、「終わったら楽しいことをしよう」と提案し、メリハリをつけましょう。勉強を楽しい時間だと思える子どもは、それほど多くありません。勉強が退屈だと思うのは自然なことです。

 

終わったら楽しいことをしたり、できたらご褒美シールをあげるなど、ちょっとした工夫をすると子どもは勉強のあとに待っている“いいこと”のために頑張れます。とはいえ、勉強は自分のためにやるものなのに、ご褒美をあげることには抵抗がある…という人もいるはず。

 

しかし、入り口はどうであれ、勉強をすることはできますし成績にもいい影響を与えます。すると、子ども自身のモチベーションがあがるので勉強に対する苦手意識が薄くなるのです。目の前の人参効果も、適度に使うと自発的な勉強を促す活力となりますよ。

 

子どもを褒める

子どもを積極的に褒めましょう。子どもは褒められるとうれしくなり、モチベーションがあがります。テストでいい点数がとれたときはもちろん、自分で机に向かい頑張っている姿を見たときにも、「頑張っているね」「すごいね」など笑顔で伝えると、子どものやる気を引き出すことができますよ。ぜひ、すぐに試してみてくださいね。

 

まとめ

勉強嫌いになる原因は、子どもによってさまざまです。勉強が分からない、机に向かっている時間が退屈、頑張っても成績があがらないのでやる気がでないなど。中には、勉強が将来的に役に立つとは思えないという子どももいます。

 

子どもを勉強嫌いにさせず、自主的に机に向かわせるには、保護者の方の意識を変えていくことから始めましょう。しつこく勉強を強制したり、勉強しないからといってイライラするのはご法度です。勉強は共有スペースで行い、始める時間を決めるようにしましょう。

 

また、1日の量を達成したら褒めて、時にはご褒美を用意するのも効果的です。こうすることで子どもは勉強が習慣化されますし、勉強に対する苦手意識が軽減されていくからです。

 

北風と太陽のお話のように、ガミガミと言って勉強を強制させるより、子どもを信じて見守る姿勢が必要かもしれません。


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