【私の「保育士1年目」】「勢い」だけで飛び込んだ保育士1年目
工業高校に通っていたので企業インターンシップにいくつか参加しましたが、どれもピンとこない。そんな中、保育園のインターンシップに参加したらとても楽しかった。甥っ子の世話をよくしていたので子どもが好きだし、仕事にするなら好きなことに関わりたいと思って、保育科のある短大に進みました。男性保育士とはどういうものか、当時は全然考えていなかったですね。現実を知らずに、勢いで飛び込みました(笑)。
子どもに認められたときが一番嬉しかった!
1年目に担当したのは0・1歳児クラスで、男性保育士としては結構珍しいスタートかも。最初のうちはなぜ泣いているのか理由もわからず数時間ずっと抱っこしていたこともありましたが、「子どもは泣くものだ!」と開き直って、どっしりと構えるように心がけていました。男性だと、保護者も最初のうちは警戒して心を開いてくれない。でも、徐々に子どもが私を認めてくれるようになると、保護者も変わってきます。担当した子がすごく懐いてくれて、私の姿が見えなくなると大泣きしてトイレの前まで追いかけて来たときは、困ったけれど嬉しかったですね。
一つの手遊びを園全体に流行らせた
1年目にやっていた手遊びは、キャンプのボランティアで教えてもらった1種類だけ。それしか知らないから、何度も何度も繰り返しやっていました。そうするといつの間にか子どもたちの間でも定着し、私以外の保育士もやるようになり、ついには園全体で流行したんです。色々なことを知らなくても、何か一つ武器になるものを持っていれば、なんとかなります!
【仕事のやりがい】辛いときには、子どもが助けてくれる
子どもに大変な思いをさせられることが多いけれど、子どもに助けられることもたくさんあります。疲れているときや悩んでいるとき、顔には出さないようにしているんですが、子どもは敏感だからすぐに気づいちゃう。「先生、どうしたの?」」と寄ってきて、頭をポンポンって撫でてくれるんです。もう、泣きそうになりますよ。そういうときは、保育士をやっていて良かったなって思います。保育士は、売上とか成績とかではなく、やりがいで続く仕事。子どもが好きだという思いがあれば、辛くても続けられます。
【男性保育士の目線】周囲の声に、あえて鈍感になってみる
近頃は男性保育士が増えてきてはいますが、まだ偏見を持っている方も多い。私は直接何かを言われたことはありませんが、オムツ替えの担当から外して欲しいと言われることもあるとか。でも、そんなことを気にしていたら仕事にならない。色々言われるかもしれませんが、周囲の声にはあえて鈍感になって、子どもたちのためにできることをやればいい。家庭にお父さんとお母さんがいるように、保育園にも男性と女性、両方がいるべきなんです。
男性は、キャリア面で不安なこともあるかと思いますが、。私が勤務しているのは株式会社が企業から受託した園なので会社員として働ける点でも安心だし、キャリアを積めば施設長になる道もあります。男性保育士を求める現場は多いので、一人でも多く仲間になってくれると嬉しいですね。
【実習生に一言!】クラスを客観的に見られるチャンスは今しかない
先生の動きをじっくり観察できるチャンスは、実習中しかありません。働き始めると、クラスを客観的に見ることはできない。子どもに目が行きがちですが、子どものことはこれからイヤというほど見られるので、実習中は大人の動きを良く見ておくと勉強になると思います。
【就活生に一言!】最初はあえて厳しい職場を選ぶ
保育士として働ける場は色々ありますが、最初はあえて、人が多い大変な職場を選んでみてもいいんじゃないかな。色々学んで、失敗できるのは新人のうちだけ。経験を積むのであれば、最初のうちに苦労しておくとのちのち楽になるはずです。